ETCの後付けはどこに頼む? カー用品店で十分です。見るのは費用の3つだけ

中古で買った軽自動車に、ETCが付いていなかった。
付けてもらおうと思って調べ始めたら、機種がいくつもあって、値段もばらばらでした。
お店に行けば教えてもらえるとは思うのですが、詳しくないので、勧められたものをそのまま買ってしまいそうです。
この不安は、車のことをよく知らないからではありません。
「何を見て決めればいいのか」を、誰も教えてくれないからです。
ETCの後付けは、「車を買ったお店」でも「カー用品店」でも大丈夫です。
ディーラーの専門性までは、要りません。
ただ、本当に効いてくるのは「どこに頼むか」ではないと思っています。
「これがいいですよ」と言われたときに、もう一拍おけるかどうかです。
そのために要るのは知識ではなく、見積もりに並ぶのは3つだけだと知っておくことでした。
まずは、いただいたご相談です
車のことがよく分からないまま、中古の軽自動車に乗っています。
ETCがついていません。
つける方法としては、何がおすすめでしょうか。
①中古車を購入したところで依頼
②カー用品販売店で依頼
自分ではつけられそうにないです。
だいたいの予算相場も教えていただけると嬉しいです。
実は、この車は息子に譲ることになりそうです。
そのため、ETCとドライブレコーダーは、つけた状態で譲ろうと思っております。
最後の2行が、この記事にとって大事なところでした。
ご自身が使い続ける車ではなく、「これから人に渡す車」に付けるご相談だったんですね。
この違いで、選ぶ場所も、頼み方も、少しだけ変わってきます。
その前に。ETCは、付けなくてもいい場合があります
いきなり水を差すようですが、先にお伝えしておきたいことがあります。
高速道路をほとんど使わないのであれば、無理に付けなくても困りません。
料金所には現金やクレジットカードで払えるレーンがありますので、通れなくなるわけではないんです。
ただ、ETCには割引の制度があります。
月に何度か高速に乗る方や、これから乗る機会が増えそうな方には、付けておく価値は十分にあります。
ご相談者さまの場合は、これから息子さんが乗る車でした。
「自分は使わないけれど、次に乗る人は使うかもしれない」——この場合は、付けておくほうが親切だと思います。
※ここは私の考えです。
※使う頻度はご家庭によって違いますので、まずは「年に何回くらい高速に乗るか」を思い浮かべてみてください。
どこに頼む? 買ったお店とカー用品店、どちらでも大丈夫です
ご自身での取り付けは難しいとのことでしたので、お店に依頼するかたちですね。
ご相談者さまが挙げていた2つ、どちらも良い選択肢です。
①中古車を買ったお店に頼む
すでにお付き合いがあるぶん、気軽に相談しやすいのが大きな利点です。
その車のことを分かってくれている安心感もあります。
購入のタイミングが近ければ、取り付け工賃を少しサービスしてくれることもあります。
一方で、カー用品の専門店ではありませんので、選べる機種が限られていることがあります。
そのお店の価格が基準になるため、他と比べにくいという面もあります。
②カー用品店に頼む
いろいろなメーカーのETC車載器(車に取り付ける、ETCの機械本体のことです)が並んでいて、機能と価格を見比べながら選べます。
本体価格も取り付け工賃も表示されているので、予算が立てやすいです。
キャンペーンで安くなっていることもあります。
弱点があるとすれば、初めて行くお店だと、誰に声を掛けていいか分からないところでしょうか。
入ったものの不安になって、何も買わずに帰ってきてしまう方も、けっこういらっしゃいます。
ディーラーの専門性までは、要りません
もう1つ、多くの方が思い浮かべるのがディーラーだと思います。
ここははっきりお伝えしておきます。
軽自動車へのETCの取り付けは、ディーラーの専門性が必要な作業ではありません。
ディーラーが良くないという意味ではまったくなく、この作業では、その強みを使う場面がないということです。
選択肢は、少ないほうが決めやすいですから。
※電子的な装備が多い車や、カーナビと連動させたい場合は話が変わります。
※そのときは、購入したお店やディーラーに相談するほうが安心です。
軽自動車へのETC取り付けは、それほど難しい作業ではありません。
「初めてで詳しくないんです」と正直に伝えれば、お店の方も丁寧に教えてくれます。
安心してお任せして大丈夫ですよ😊
見積もりに並ぶのは、3つだけです
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
ETCの取り付けでかかるお金は、次の3つに分かれます。
この3つを知っているだけで、見積もりを見たときに「これは何の値段だろう」と迷わなくなります。
①ETC車載器の本体代
機械そのものの値段です。
機能によって、価格には幅があります。
②取り付け工賃
車載器を取り付けて、配線をするための作業費です。
車種や取り付け場所によって、多少変わります。
③セットアップ費用
これがETCならではの費用です。
ETCを使うには、その車の情報(ナンバープレートや車種など)を機械に読み込ませる「セットアップ」という作業が必要になります。
そのための費用です。
見積もりをもらったら、この3つが入っているか、それぞれいくらかを見てください。
それだけで、こちらから聞ける状態になります。
💡 お店に行く前に、無料でできること
カー用品店のサイトには、本体・工賃・セットアップを含んだ「コミコミ価格」が載っていることがあります。
先にそれを見ておくと、だいたいの相場感がつかめます。
そのうえでお店に行って聞いてみる。
ここまでは、1円もかかりません。
人に譲る車なら、もう一手間あります
ご相談者さまのように、あとで名義が変わる予定がある場合です。
セットアップは「車の登録」であって、カードの登録ではありません。
ですので、ETCカードは別の方のものでも使えます。
ただ、車の所有者が変わって、そのままETCを使い続けるときは、「再セットアップ」をするのが一般的です。
罰則があるわけではないので、されないまま乗られていることも実際には多いです。
ですが、割引のサービスを使うことを考えても、名義が変わったらお願いしておくほうが、あとがすっきりします。
取り付けを頼むときに、「このあと名義が変わる予定です」と一言そえておくと話が早いです。
※お店によっては、そもそもセットアップの設備がないこともあります。
※取り付けを頼む前に、できるかどうかを確認しておくと安心です。
本体は、シンプルなもので十分です
お店に行くと、いろいろな機種が並んでいて迷います。
でも、ここは安心してください。
メーカーで、ゲートの通過性能は変わりません
ETCの役目は、料金所をスムーズに通ることです。
そして、メーカーによってゲートの通過性能に差はありません。
音声の案内と、カードの有効期限の案内。
この2つがあれば、ほとんどの場合は足ります。
「高いほうが良いもの」とは限らないのがETCなんです。
実際、ご相談のときにも、本体・工賃・セットアップを含んだ総額で1万5千円ほどのベーシックなタイプが挙がっていました。
※これはご相談当時に、カー用品店のサイトに出ていた「コミコミ価格」の一例です。
※お店や時期、車種によって変わりますので、いまの金額はご自身の見積もりで総額をご確認ください。
「ETC2.0」が効くのは、こういう方です
調べ始めると目に入るのが「ETC2.0」です。
従来のETCに、いくつかの仕組みが足されたものだと思ってください。
- 一部の有料道路で、料金が割引になる(圏央道など)
- 渋滞を避ける案内や、災害の情報を受け取れる(対応するカーナビが必要です)
- 決められたインターチェンジで一度降りて、また同じところから乗ったときに、初乗り料金が二重にかからない
3つ目は、途中でトイレ休憩や買い物に寄っても、料金で損をしない仕組みです。
判断はシンプルで、割引の対象になる道路を、ふだんからよく使うかどうかです。
よく使うなら、検討する価値があります。
そうでなければ、従来のETCで十分だと思います。
価格差はお店や機種によりますが、使わない機能にお金を払うのは、もったいないですから。
取り付け位置は、作業が始まる前に決めます
見落とされがちなのが、車載器をどこに付けるかです。
一度付けると簡単には動かせないので、ここは先に決めておきたいところです。
おすすめの場所
- 運転席の足元まわり(右下など)……もっともよくある場所です。操作はしにくいですが、目立たず、運転の邪魔になりません
- グローブボックスの中……見た目がすっきりします。カードの盗難防止にもなります。ただし、カードの抜き差しは少し手間です
避けたい場所
- 運転の操作の邪魔になるところ(膝が当たるなど)
- エアバッグが開く範囲
- カードの抜き差しが、極端にしにくいところ
ここで思い出していただきたいのが、「これから乗るのは誰か」です。
ご相談者さまの車は、息子さんに譲る予定でした。
ご本人にちょうどよい位置でも、体格の違う方が乗ると膝が当たってしまうことがあります。
実際にご相談のときも、ここが真っ先に挙がっていました。
「どこに付けますか?」と、先に聞いていいんです
お店では、「この辺りに付けますね」と声を掛けてもらえることが多いです。
ただ、混んでいる日などは、そのまま作業が始まってしまうこともあります。
ですので、預ける前に「どこに付ける予定ですか?」と聞いておく。
これだけで、あとから困ることがぐっと減ります。
聞きにくいことでも、失礼なことでもありません。
お店の方も、先に言ってもらえたほうが助かるはずです。
ドライブレコーダーも考えているなら、同じ日に頼んでください
ご相談者さまは、ETCと一緒にドライブレコーダーの取り付けも考えていらっしゃいました。
もし同じようにお考えなら、別々の日に頼まず、同じ日にまとめてお願いするほうがいいです。
内張りを外す作業が重なるので、まとめたほうが作業としては安く済みます。
お店に行く回数も、車を預ける回数も、1回で終わります。
それに、あとで不具合が出たときの相談先が1か所にまとまります。
配線の取り回しなのか、機械そのものなのか、もともと車にあったことなのか。
別々のお店で頼むと、この切り分けが難しくなってしまうんです。
ドライブレコーダーの選び方は、こちらでくわしくお話ししています。
価格がとても安いものを見かけたときの見方は、こちらに書きました。
まとめ
- 取り付けは「買ったお店」か「カー用品店」のどちらでも大丈夫。ディーラーの専門性までは要りません(電子装備の多い車や、カーナビと連動させる場合は別です)
- 高速をほとんど使わないなら、無理に付けなくても困りません。現金やクレジットカードのレーンも使えます
- 見積もりに並ぶのは「本体代」「工賃」「セットアップ費用」の3つ。この3つを見るだけで、聞ける状態になります
- 本体はシンプルな機能で十分。メーカーによる通過性能の差はありません
- 「ETC2.0」は、割引の対象になる道路をよく使う方だけ検討すれば大丈夫です
- 取り付け位置は、預ける前に「どこに付けますか?」と聞いておく
- 人に譲る予定があるなら、名義が変わったあとの「再セットアップ」を一言そえておく
- ドライブレコーダーも考えているなら、同じ日にまとめて頼むほうが安く済みます
ETCが付くと、料金所で止まらずに済みます。
小さなことのようですが、荷物を探したり、窓を開けたりする手間がなくなるのは、思ったより気持ちがいいものです。
ご相談者さまの、その後
このあと、ご相談者さまからこんなお返事をいただきました。
もし、私がわからないままお店に行き、「これがいいですよ」と言われたら「それでお願いします」と何も疑うことなく、購入してしまうと思います。
ネットやサイトで見る時も、どの商品も悪いことは書いていないので、安すぎず、高すぎず、ちょうどいい値段のものをなんとなく買ってしまったと思います。
吟味した上で購入したいと思います。
しばらくして、もう一度こう書いてくださいました。
以前のわたしなら、「最新」「半額」「取り付け簡単」だけで、電話して購入。
購入後、「ん?保証?」「どうやって使うの?」など、無駄遣いになることが度々。
かつ、繰り返しておりました。
聞く人がいないから、買ってみないとわからない、という判断。
「聞く人がいないから、買ってみないとわからない」。
この一行が、ずっと心に残っています。
これは、この方が不注意だったという話ではまったくありません。
商品の説明には、悪いことは書いてありません。
お店の方も、良かれと思って勧めてくださいます。
だから、判断する材料が手元にないと、値段の真ん中あたりを選ぶしかなくなるんですね。
今回お伝えしたことは、ETCの知識としては、たいしたものではありません。
費用は3つに分かれていること。
メーカーで性能は変わらないこと。
ETC2.0は、使う人だけでいいこと。
取り付け位置は、先に聞いていいこと。
でも、この4つを知っているだけで、「これがいいですよ」と言われたときに、もう一拍おけるようになります。
その一拍が、「なんとなく買ってしまった」を防いでくれます。
ETCは、その一拍を試してみるのに、ちょうどいい大きさの買い物だと思います。
分からないことを分からないと言えるのは、弱さではありません。
むしろ、そこから始めた方のほうが、結果的に良い買い物をされているように感じます。
迷ったら、遠慮なく聞いてくださいね😊
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※ 車種や金額など、ご自身が特定されそうな情報は書かないでくださいね。