著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

😟「せっかくの新車納車なのに…あれ?鍵が1本しかないぞ?」

🤔「スマートキーって、普通は2本ついてくるんじゃないの?」

😨「もしかして、もらい忘れ?それとも何かの手違い…?」

新車を買ったばかりなのに、スペアキーが1本しかない・もらっていない——気づいた瞬間は、なんだか不安になりますよね。

とくにディーラーがお休みの日に気づくと、すぐに確認できなくて、余計にモヤモヤしてしまうかもしれません。

先にお伝えしておくと、あなたの手元に、もう1本がある可能性もあります。

✅ 結論からお伝えします

新車なのにスペアキーが1本しかないとき、原因の多くは、渡し忘れや置き忘れ、書類へのまぎれ込みといった「人のうっかり」です。

慌てなくて大丈夫なケースがほとんどです。

ディーラーに連絡する前に、確かめられることが3つあります。

① 車内に置き忘れられていないか

② 家に持ち帰った書類の束にまぎれていないか

③ その車の「鍵の構成」が、そもそも1本なのではないか

この3つで見つからなければ、購入したディーラーに連絡すればOKです。

お店の側の手違いであれば、費用のことも、心配しすぎなくて大丈夫です。

※一部メーカーではメインキーが1つ、他にはカードキーやスマホをキーにするセットアップカードなどで構成されている車種もあります(2026年6月追記)。

新車の鍵って、普通は何本ついてくるの?

結論から言うと、新車を購入すれば、鍵は最低でも2本以上ついてくるのが一般的です。

どんなにお求めやすい車でも、ここは変わりません。

最近の車はスマートキー(持っているだけでドアの開け閉めやエンジンの始動ができるタイプ)が主流で、このスマートキーが2個というパターンが多いですね。

ただ、ひとつだけ知っておいてほしいことがあります。

その2本が、かならず「スマートキー2個」とは限らないということです。

時期によっては、スマートキー1個と、金属の鍵(メカニカルキー)1個、という組み合わせのこともありました。

ですから「あれ?1本しかないぞ?」と思ったら、まずは「何か理由があるのかも」と考えてみましょう。

鍵が1本しかない場合に考えられる3つの理由

理由①:部品不足による1本先行納車

ここ数年、半導体不足などの影響で、自動車部品の供給が不安定になっていた時期がありました。

実際にトヨタは、納車を早めるための暫定的な対応として、一部の車種で鍵の渡し方を変えていたことがあります。

公式のお知らせから、正確に引用しますね。

通常、納車時に2個でご用意させて頂いているスマートキー(電子キー+メカニカルキー)を、当面の間、スマートキー1個(電子キー+メカニカルキー)およびメカニカルキー1個の状態にて納車をさせて頂くことになりました。

なお、2個目のスマートキー(電子キー)につきましては、準備が整い次第、順次お渡しさせて頂く予定です。

※トヨタ自動車「一部車種での納車時スマートキー(電子キー)付属個数の変更について」(2022年10月27日・2023年1月27日更新/2026年9月に確認)。

ここ、とても大事なところです。

「スマートキーが1本だけ」になったのであって、鍵が1本になったわけではありません。

2つ目は、金属の鍵(メカニカルキー)として渡されていたんです。

ですから、納車のときに受け取った袋の中に、地味な金属の鍵が入っていないか、もう一度見てみてはいかがでしょうか。

本来は納車時に営業マンから説明があるはずですが、うっかり説明を忘れてしまった、ということも考えられます。

なお、トヨタのこの対応は、2022年11月以降に作られた一部の車が対象でした。

2024年7月31日からは、対象のすべての車に、2個目のスマートキーを順にお店で渡せるようになりました。

2024年7月以降に作られた車は、通常どおり、スマートキー2個での納車に戻っています。

その間に作られた車で、2個目をまだ受け取っていない場合は、買ったお店に聞いてみてはいかがでしょうか。

※トヨタ自動車「スマートキー(電子キー)1個での納入車両における2個目の電子キーのお渡しについて」(2024年9月3日/2026年10月に確認)。

理由②:単純な渡し忘れ・人的ミス

納車の説明では、鍵を2つ渡すのが基本の流れです。

1つしかなければ、営業マンも「あれ?」となるはずなのですが、何かの拍子に忘れてしまうこともあります。

「渡し忘れ」なら、納車時の説明の流れで営業マンがもう1本を渡し忘れ、まだ持っているのかもしれません。

「紛失」なら、工場出荷から輸送、ディーラーでの保管・準備までのどこかの工程で1本なくなり、誰も気づいていないケースです。

理由③:車内のどこかに置き忘れ

意外とあり得るのがこれです。

納車準備のときに、もう1本の鍵を車内のどこか(グローブボックス、センターコンソール、ドアポケットなど)に置いたまま忘れてしまっているパターンです。

今すぐできる確認方法

ディーラーに連絡する前に、まずはご自身で確認できることが3つあります。

お店がお休みの日でも、全部いますぐできます。

確認① 「もう1本が車内にあるか」を確認する方法

スマートキーの車は、車内にキーがあるかどうかをシステムが検知しています。

これを利用して、もう1本が車内に残っていないかを確認できます。

  1. 今ある鍵を、車から離れた場所(家の中など)に置きます
  2. 車内に乗り込み、念のためドアや窓を開けたままにして(鍵の閉じ込み防止のため)、ブレーキを踏まずにエンジンのスタートボタンを押してみます
  3. もしメーターやナビが起動すれば、車のシステムが「車内に鍵がある」と認識している証拠です。グローブボックス、コンソールボックス、シートの下、ドアポケットなどを、もう一度よく探してみます

逆に、何も反応しなければ「車内にはない」ということになります。

確認② 家に持ち帰った書類の束を、もう一度見る

じつは、これがいちばん見落とされやすいところです。

納車の日は、取扱説明書、保証書、自賠責の証明書、下取り車の書類のコピー——と、たくさんの紙を受け取ります。

その束のどこかに、鍵がまぎれてしまうことがあるんです。

実際にこの記事のきっかけになったご相談も、結末はここでした(くわしくは記事の最後に書いています)。

納車のときに受け取った封筒や袋を、一度ぜんぶ開けて広げてみてはいかがでしょうか。

ご家族が片付けてしまっていることもありますので、ひと声かけてみるのもおすすめです。

確認③ その車の「鍵の構成」を確かめる

もうひとつ、そもそも1本で正常というケースもあります。

最近は、スマートキーのほかにカードキー(カードの形をした鍵)が付いていたり、スマートフォンが鍵になるデジタルキーが使えたりする車種が増えてきました。

この場合、従来のスマートキーは1本だけ、という構成があり得ます。

納車書類や取扱説明書の「キー」のページを見れば、その車に何がついてくるはずなのかが書かれています。

くわしくは、このあとの章でお話ししますね。

この3つで見つからなければ、次にお話しするとおり、ディーラーに連絡しましょう。

ディーラーへの連絡と対処法

確認しても見つからなかった場合は、遠慮なく、購入したディーラーの担当営業マンに連絡してみてはいかがでしょうか。

伝えるべきポイントは、次の3つです。

  • 納車時に受け取った鍵が1本だけだったこと
  • 車内と、持ち帰った書類を確認したが、もう1本は見つからなかったこと
  • 通常は2本あるはずなので、確認をお願いしたいという依頼

落ち着いて事実を伝えれば大丈夫です。

ディーラー側で原因を調べて、きちんと対応してくれるはずです。

もし部品不足などで1本先行納車だった場合は、後日もう1本が届き次第、連絡がきます。

渡し忘れであれば、すぐに手配してもらえるでしょう。

気になるのは、「もしお店側でなくしていたら、費用は誰が払うの?」というところだと思います。

あくまで私の見立てですが、そういう場合は新しく作ることもできますし、おそらく補償していただけるだろうと思います。

ですから、お金の心配を先にしすぎなくて大丈夫です。

鍵は、必ず手に入るはずですから。

トラブル時はディーラーの「対応力」を見極めるチャンス

こういったトラブルが起きたとき、ディーラーがどう対応してくれるかは、今後のお付き合いを判断するよい材料にもなります。

誠実に対応してくれるディーラーなら、今後のメンテナンスやトラブルのときも、安心して任せられますね。

これからも長くお世話になるお店ですから、担当の方との相性も大切です。

今回のことで不安が残ったなら、担当を変えてほしいと相談してみてもいいと思います。

直接は言いづらければ、店長さんに電話で、これまでの経緯を落ち着いて伝え、「これからも良いお付き合いをしたいので」と、新しい担当の方をお願いする方法もあります。

もちろん、そこまでではなければ、様子を見るのでも大丈夫です。

「鍵が足りないかも?」と気づいたとき、いちばん不安なのは「お店にどう切り出せばいいんだろう」という部分かもしれません。

担当の方を変えてほしいときの伝え方も含めて、ディーラーや車屋さんと気まずくならずに相談するコツは、こちらの記事でくわしくお話ししています👇

【元ディーラー営業の本音】試乗・商談・担当変更で「気まずくならない」立ち回りガイド 🤔「気になる車があるけど、試乗だけで行くのって迷惑かな…」😟「担当の営業マンと相性が合わない…でも『担当変えて』なんて気まずくて言えな...

【最新事情】スマートキーは進化中!iPhoneがキーになる時代

ちなみに最新の話題として、スマートフォンをデジタルキーとして使える車が増えています。

BMWなどの輸入車が早くから対応していましたが、国産車も同じです。

トヨタとレクサスにも、スマートフォンが車の鍵になるデジタルキーがあります。

家族や友人と、鍵の貸し借り(シェア)ができるのも便利なところですね。

※出典=トヨタ自動車「デジタルキー」(2026年9月に確認)。

※対応する車種や、サービスの加入条件があります。

そして、ここが今回の話につながります。

デジタルキーやカードキーが付く車では、従来のスマートキーのほかに別途カードキーが付属する、という構成になっていることがあります。

これは輸入車だけの話ではありません。

トヨタの一部車種とレクサスの各モデルにも、カードキーが付きます。

※トヨタ自動車「一部車種での納車時スマートキー(電子キー)付属個数の変更について」の注記より(2026年9月に確認)。

つまり、そもそも「従来のスマートキーが1本だけ」というのが正常なケースもあるんです。

もしお持ちの車がデジタルキーやカードキーに対応した車種であれば、納車書類やマニュアルで、鍵の構成を一度確かめてみてはいかがでしょうか。

スマートキーの紛失・追加作成は高額です

ここで一つ、注意しておきたいことがあります。

スマートキーは、合鍵のように「削って写す」ものではありません。

新しい鍵を用意して、車に登録する作業になります。

そのため費用は、キー本体の代金と登録作業を合わせて、1万〜5万円程度かかることが多いです。

普通の金属キーの複製が数千円程度で済むのと比べると、ずいぶん違いますよね。

車種や依頼先で大きく変わりますので、正確な金額は、車種を伝えたうえで、見積もりで確かめてみてはいかがでしょうか。

さらに、すべてなくしてしまった場合は、車を開けるところから始まるため、費用も時間もぐっと大きくなります。

だからこそ、「スペアキーがちゃんと手元にあるか」を早めに確認しておくことが大切なんです。

スペアキーの保管場所も、ご家族で共有しておくと安心ですね。

スマートキーのスペアをどこで作れるのか、費用の目安はどのくらいかは、こちらの記事でくわしくお話ししています👇

スマートキーをディーラー以外で複製できる?費用と注意点を解説スマートキーの追加は合鍵を「削る」のではなく、車に「登録する」作業。ディーラーと鍵の専門店の使い分け、1万〜5万円程度という費用の目安、そして「なくす前にスペアを作る」大切さを元1級整備士が解説します。...

まとめ:落ち着いて確認・連絡すれば大丈夫

新車のスペアキーが1本しかないときのお話でした。

ポイントを整理しておきます。

  • 新車のスマートキーは、通常2本以上ついてくるのが一般的。ただし「スマートキー2個」とは限らない
  • 1本しかない原因は、渡し忘れや置き忘れ、書類へのまぎれ込みといった人のうっかりが多い(部品不足で1本だった時期もある)
  • 確認①車内にないかをスタートボタンで確認
  • 確認②家に持ち帰った書類の束にまぎれていないか
  • 確認③その車の「鍵の構成」(カードキー・デジタルキー)を納車書類で確認
  • 見つからなければ、ディーラーに事実を落ち着いて伝えて、確認をお願いする
  • スマートキーの追加作成は1万〜5万円程度が目安。すべてなくすとさらに大ごとになります
ピゴス
ピゴス

鍵が1本しかないのは、だいたいが人のうっかりなんです

カーライフでは、不思議なことも、思いがけないことも起こります

我慢してしまうだけでなく、いろいろな解決方法がある場合もありますよ

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新車に合わせた保険の見直し方は、こちらの記事でくわしく解説しています👇

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ご相談者さまの、その後

この記事のきっかけになったのは、三菱の新型アウトランダーPHEVを新車で購入された方からのご相談でした。

年末にディーラーがお休みに入ってから、合鍵がないことに気づかれたそうです。

そして、このご相談には続きがあります。

年明けに、この方はこう書いてくださいました。

結局のところ、家を片付けていましたら、下取りに出した車の書類のコピーと一緒に、合鍵が出てきました。

妻と二人で「❓」でしたが、何はともあれ出てきて良かったです。

営業を変えてもらえるというお話も聞かせていただいて、よかったです。

鍵は、お店でなくなっていたのでも、車内に置き忘れられていたのでもありませんでした。

家に持ち帰った書類の中に、まぎれていたんです。

ご夫婦そろって「❓」となるくらい、思いもよらない場所だったんですね。

だから私は、この記事の確認②に「家に持ち帰った書類の束」を入れました。

お店に連絡する前に、そこだけは見てみてはいかがでしょうか。

もしあなたも見つかったら、ぜひ教えていただけると嬉しいです。

新車のスペアキーや鍵のトラブルで疑問や不安ある場合は、このページ下の「コメント欄」からお気軽にどうぞ(ニックネームもメールアドレスも要りません)。

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ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、記事の下のコメント欄でいつでも承っております。ニックネームもメールアドレスも要りませんので、お気軽にどうぞ!