デリカD:5のディーゼル、後悔しない?RAV4から乗り換える前に確かめたい暮らしとの相性

「家族が増えるから、次はデリカD:5にしようかな」🚗
そう思いながら、お店のホームページを眺めている時間って、けっこう楽しいですよね。
でも、そのあとで検索窓に「デリカ ディーゼル 後悔」と打ってしまった。
そういう方が、意外と多いんです。
😅
見た目も、広さも、装備も気に入っている。
なのに、あと一歩が踏み出せない。
その一歩をふさいでいるのは、たいてい車の出来ではなくて、「うちの乗り方に合うのかな」という不安のほうなんです。
デリカD:5は、長く売れ続けているだけの魅力がある車です。
ただ、乗ってから後悔するかどうかを分けているのは、車の出来ではなく「毎日どのくらいの距離を走るか」のほうでした。
短い距離ばかりの使い方だと、ディーゼルの得意な場面がなかなか来ません。
逆に、長い距離をよく走る方には、これ以上ない相棒になります。
そして、いま乗っている車をいつ売るか。
新型が出たら値下がりするのか、というご質問には、読めません、とお答えするしかありません。
だから、相場を当てにいくより、査定に出して「いまの数字」を手に入れてから決めるほうが、失敗が少ないと思っています。
いただいたご相談
まずは、いただいたご相談です(内容を編集して掲載しています)。
家族が4人に増えるので、ファミリーカーに乗り換えたいと思っています。
いま乗っているのは2019年式のトヨタ RAV4のハイブリッドで、次は三菱のデリカD:5を考えています。
RAV4の次のフルモデルチェンジが来年と予想されているので、新型が出て現行型が値落ちする前に売却したいと思っていますが、実際、新型が出ると現行型は値落ちするのでしょうか。
このほかに、車を使う場面として「通勤」「子どもの幼稚園の送迎」「家族でのお出かけや買い物」「趣味」の4つを挙げてくださっていました。
ご予算は、高くても400万円まで。
ご質問はRAV4の売り時のことでしたが、その前に、乗り換えたあとに効いてくる話を1つだけお伝えさせてください。
デリカ、いいですよね
私も、あの佇まいは特別だなと思っています
なぜ、ディーゼルで後悔する人が出てくるのか
ご検討されているデリカD:5は、クリーンディーゼルのエンジンを積んだ車です。
力強くて、軽油はガソリンより安いことが多くて、長い距離がとにかく得意。
ただ、このエンジンには、はっきりした「相性」があります。
短い距離ばかりだと、煤(すす)が溜まりやすいんです
ディーゼルは、走っているときに出る煤を、フィルターに集めて、高い温度で焼き切る仕組みを持っています。
この「焼き切る」には、ある程度の距離をまとめて走ることが必要です。
近所の買い物だけ、片道10分だけ。
そういう使い方が続くと、煤が焼き切れずに溜まっていきます。
以前、あるディーゼルの車をディーラーへ持ち込んだことがあります。
6年で28,000kmという、いわゆる低走行の車でした。
ある日、警告灯がつきました。
原因はおそらく煤の汚れで、「あまり乗っていないからだろうな」というのが、そのときの見立てです。
ここが、ディーゼルの少し不思議なところなんです。
距離を走っていない車のほうが、かえって心配なことがある。
ふつうの中古車選びとは、逆に見えますよね。
もともとトラックやバスのように、ガンガン走る車に使われてきたエンジンですから、しっかり走る使い方をしてあげたほうが調子がいいんです。
燃料代の差だけを目当てにすると、回収が難しくなります
軽油はレギュラーガソリンより安いことが多いので、たくさん走る方ほど、燃料代の差は効いてきます。
ただ、ディーゼルの車は、そのぶん車両価格が上乗せされていることが多いんです。
さらに、エンジンオイルが専用のもので、一般的なオイルより高めです。
車種によっては、尿素水の補充も必要になります。
つまり、燃料代で浮いた分を、購入価格とオイル代が食べてしまうことがある。
これは、ハイブリッドを選ぶときとまったく同じ構造です。
ハイブリッドも、年に1万kmくらいは走っていないと、割高な分を取り戻しにくいとお伝えしてきました。
ディーゼルも、考え方は同じです(どのくらい走れば釣り合うかは車種によって変わるので、ここは私の感覚としてお受け取りください)。
逆に、こういう方には最高の相棒になります
では、ディーゼルがよくないのかというと、まったくそんなことはありません。
私も以前、ディーゼルの車で高速道路をよく移動していました。
あのときは本当に、これぞ本領発揮だなと思いました。
燃費がぐんと伸びて、煤を焼き切るための作動もほとんど入りません。
低い回転から出る太いトルクは、高速の合流でも、坂道でも、家族を乗せているときほどありがたく感じます。
ですから、私の考えはこうです。
燃料代の節約だけを目当てにディーゼルを選ぶのは、あまりおすすめしません。
でも、あの力強い走りが好きで、長い距離をよく走る方には、最高の相棒になります。
ディーゼルは、走らせてあげると元気になるエンジンなんです
よく走ってきた車のほうが調子がいい、ということもよくあります
ディーゼルにかぎらず、ガソリン・ハイブリッド・電気自動車には、それぞれ違う弱点があります。
どのタイプが何年目に何を要求してくるのかは、こちらに辞書のようにまとめました。
では、ご相談者さまの毎日は、どうでしょうか
いただいたご相談には、車を使う場面が4つ書かれていました。
通勤。
子どもの幼稚園の送迎。
家族でのお出かけや買い物。
そして趣味。
このうち、回数が多くなりそうなのは、通勤と送迎です。
幼稚園の送迎は、片道で数分から十数分ということが多いと思います。
つまり、日常の大半が「短い距離」になりやすい。
もし通勤が片道20〜30分あって、休日にも遠出をされるなら、話はまったく変わってきます。
でも、通勤も近くて、送迎が毎日という暮らしだとしたら、ディーゼルの得意な場面が、そんなに来ないかもしれません。
ここで一度、ご自身が1年に走っている距離を確かめてみてください。
車検証や点検の記録簿に、そのときの走行距離が書いてあります。
前回と今回の差を、あいだの年数で割れば、それが1年に走っている距離です。
カタログの数字を眺めるより、こちらのほうがずっと確かです。
その1つの数字が、ディーゼルが向いているかどうかを、はっきり教えてくれます。
デリカD:5という車のことも、正直にお話しします
デリカD:5は、長く売れ続けている車です。
長く売れている車には、やっぱり理由があるんだろうな、といつも思います。
見た目のたくましさも、3列シートの使い勝手も、ほかにあまりない組み合わせです。
そのうえで、私が思っていることもお伝えします。
見た目はゴツくてタフに見えますが、中身は普通のミニバンです。
距離が伸びれば伸びるほど、トラブルは増えていきます。
そして、大きくて重い車は、その広さとゆとりを手に入れる代わりに、コストが増えていきます。
タイヤも大きくなりますし、税金も、整備の部品代も、少しずつ上がります。
私は、こういう車についてはこうお伝えしてきました。
趣味の範囲で、ご予算の範囲内であれば、検討の余地は十分にあります、と。
いただいたご相談では、ご予算は「高くても400万円まで」でした。
新車のデリカD:5は、グレードや装備の選び方によっては、この線をこえてくることがあります。
ですから、乗り出しの総額と、そこから先の維持費を、先に並べてみてください。
そのうえで予算の中に収まるなら、私は止める理由がありません。
もちろんここは、あくまで私の考え方です。
ご家族が心から乗りたいと思える1台なら、それも立派な選び方だと思っています。
そして、希望のあるお話もひとつ。
新車のデリカD:5をちゃんとメンテナンスして乗れば、15年、30万キロという走り方もできます。
長く乗るほど、1年あたりの負担は下がっていきます。
そのうえで、もし1年に走る距離を数えてみて、ディーゼルの得意な場面があまり来なさそうだったら。
ミニバンには、ほかにも選べる車があります。
デリカをあきらめる、という話ではありません。
使い方に合うほうを選んだ方が、どちらでも後悔しにくい、というだけの話です。
じつは、憧れのデリカD:5と、150万円ほど安いミニバンとのあいだで揺れた方のご相談もありました。
その150万円をどう考えるか、私なりの問いかけをまとめています。
4WDは、どこまで必要なんでしょうか
デリカD:5の魅力のひとつが、雪道や未舗装路に強いことです。
ここも、思っていることをそのままお伝えします。
雪の降る地域でも、基本は2WDで足りることが多いです。
しっかりしたスタッドレスタイヤを履いていれば、だいたいの雪道はこなせます。
価格も、燃費も、故障のリスクも、そのほうが有利です。
では、4WDが本当に効いてくるのはどこか。
私は「ラストワンマイル」だと思っています。
幹線道路は、除雪されます。
でも、朝の除雪が間に合っていない住宅街の出口。
除雪車が置いていった雪の壁を乗り越えるとき。
勾配のある駐車場の入り口。
こういう場面は、運転の技術よりも、4WDという物理的な性能がものを言います。
運転にそれほど自信のない方が乗るなら、車が勝手に助けてくれる状況を作っておくことが、家庭の平和につながる。
私は、そう思っています。
逆に、お住まいがほとんど平地で、雪が降るのは年に数回という土地なら、そこまで必要ないかもしれません。
ご自身の毎日に、その場面がどのくらいあるか。
そこで決めていただくのが確かだと思います。
新型が出たら、いまの車は値下がりするのでしょうか
さて、いただいたご質問はここでした。
正直に申し上げると、読めません。
結果を見てから、それらしいことを言うことはできます。
でも、先に当てるのは難しいんです。
新型が出たことで、かえって今のモデルに注目が集まって、上がることもあります。
売れ残った現行型をお店が引き取って、中古車として安く出すこともあります。
新型の価格が高ければ、それにつられて中古車の相場が上がることだってあります。
要するに、想像しかできないんです。
それに、モデルチェンジ前のモデルを、あえて選ぶ方もいらっしゃいます。
出たばかりの新型は、モデルとしてはまだ熟成が進んでいません。
一方、マイナーチェンジのあとからモデルチェンジ前までのモデルは、改良が重ねられて、信頼性が高くなっていることが多いんです。
「長く乗るなら、むしろこの年式がいい」と考える方は、確かにいらっしゃいます。
ですから、新型が出たら今の車が一斉に安くなる、という単純な話ではありません。
この「モデルチェンジのころは安くなるのか」という話は、買う側から見るとまた景色が変わります。
型落ちの新車と、3〜5年落ちの中古車をどう比べるかは、こちらにまとめました。
だから、査定で「いまの数字」を見てから決めます
相場が読めないなら、どうするか。
私は、読めないものを当てにいかないことだと思っています。
いま、ご自身の車がいくらになるのか。
その数字を先に手に入れてしまえば、判断の土台ができます。
RAV4のハイブリッドは、値落ちのゆるやかな車ではあります。
ただ、最終的には、その1台の程度と、そのときの相場しだいです。
同じ年式でも、内装のきれいさや、メンテナンスの記録の残り方で、金額は動きます。
カタログにも、ネットの相場表にも、あなたの1台は載っていません。
だからまずは、査定に出してみてください。
複数のお店に見てもらえる仕組みを使えば、高く評価してくれるお店が見つかりやすくなります。
「まだ売ると決めたわけではないけれど、だいたいの金額は知っておきたい」ということでしたら、ネットで調べてみるだけでも、おおよその相場感はつかめます。
AI査定も便利ですよ→ダイハツ東京のAIスタッフ「ひかり」さん
ただ、AI査定はあくまで「相場の目安」です。
実際に乗り換えると決めたときに、複数の買取店に競ってもらうのが、愛車の価値を引き出しやすい方法だと思っています。
ちなみに、そのAI査定の数字がどこまで当てになるのかも、実際に検証してみました。
AIに売却相場を聞くと何が起きるのか、そのままお見せしています👇
乗り換えで後悔しないための、3つのこと
最後に、デリカD:5への乗り換えで後悔しないために、私が大事だと思う3つをお伝えします。
① 試乗は、ご家族そろって
カタログの数字だけでは分からないことが、たくさんあります。
チャイルドシートの付けやすさ。
3列目までの行きやすさ。
小さいお子さんが、自分で乗り降りできるかどうか。
こういうことは、実際にご家族で座ってみないと分かりません。
できれば、ふだん使っている荷物も持って行ってみてください。
ベビーカーが、どのくらいの手間で積めるか。
そこが、毎日の使い勝手を決めます。
② 売る時期は、次の車の納期から逆算する
デリカD:5の納期を確かめてから、そこに合わせて売る時期を決めるのがおすすめです。
車のない期間が長くなると、毎日の送迎が大変になります。
逆に、今の車の維持費と、次の車の支払いが重なるのも避けたいところです。
売却額しだいで次の予算が変わるなら、査定を先に済ませておくと、話が進めやすくなります。
③ お店の方には、素直に伝える
車屋さんは、敵ではなく味方です。
「家族が増えるので乗り換えたい」
「予算はこのくらいまで」
「通勤と送迎が中心で、遠出は年に何回くらい」
こう伝えていただければ、グレードや装備を一緒に考えてくれます。
とくに、1年に走る距離をお伝えするのは大事だと思っています。
その一言があるだけで、お店の方も「この使い方なら」と、一緒に考えられるようになります。
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まとめ
今回のポイントを振り返ります。
- 後悔の分かれ目は、車の出来ではなく「毎日どのくらいの距離を走るか」
- 短い距離が中心だと、煤が溜まりやすく、燃料代の差も回収しにくい
- 長い距離をよく走る方には、ディーゼルは最高の相棒になります
- 短い距離が中心でも、あきらめなくて大丈夫。ミニバンには、ほかにも選べる車があります
- デリカD:5は、広さとゆとりを得る代わりにコストは増える。趣味の範囲で、ご予算の範囲内なら検討の余地は十分にあります
- 4WDが効くのは「ラストワンマイル」。平地で年に数回の雪なら、2WDとスタッドレスで足りることが多い
- 新型が出て今の車が値下がりするかは、事前には読めません
- だから査定に出して、「いまの数字」を見てから決める
車検証を開いて、1年に走っている距離を出してみる。
今日できるのは、それだけで十分だと思います。
ご相談者さまの、その後
このご相談から、2年近くたったころ。
同じ方から、またご相談をいただきました。
日本海側の地域に引っ越します。
冬は積雪があるのですが、4駆か2駆で迷っているので判断基準を教えてほしいです。
主に使用するのが妻で、車の知識も無いため、つい細い道に入ってしまった時や、店の入り口の急な坂道等を登る際に安心するので、リスクを取って安心を買うべきか悩んでいます。
お子さんは2人になっていて、雪の降る地域へ引っ越されるとのことでした。
ご家族用にもう1台、奥さまが使う軽自動車を選ばれ、最後は4WDのモデルに決められています。
このとき、いま乗っているお車が何かは伺っていません。
ですから、あのあとデリカD:5にされたのかどうかは、私には分かりません。
ただ、ひとつだけ確かなことがあります。
この方は2年前も今回も、「値段」ではなく「これから始まる暮らし」から車を選ばれていました。
家族が増えるから。
雪の降る土地へ行くから。
車を先に決めて、暮らしをそこに合わせるのではなく、暮らしのほうから車を決めていらっしゃる。
私は、これがいちばん後悔の少ない順番だと思っています。
車は、暮らしのあとからついてくるものだと思っています
毎日どのくらい走るかを先に数えると、迷いはずいぶん減ります
「デリカ ディーゼル 後悔」
そう検索してしまう気持ちは、よく分かります。
でも、後悔の芽は、たいてい車の中ではなくて、毎日の使い方のほうにあります。
そこさえ確かめてしまえば、あとは、楽しい買い物です。
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