著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

「自分の車、もっと良い香りにしたいな…」

「ドライブが楽しくなるような、お気に入りの香りに包まれたい!」

そう考えて、車の芳香剤を探している方も多いのではないでしょうか?

自分だけの空間となる車内は、好みの香りで満たしたくなりますよね。

でも、ちょっと待ってください。

「人を乗せることもあるから、香りは少し心配」——そう迷っている方も、けっこう多いと思います。

実は、市販の芳香剤を車内に置くことには、いくつか注意してほしい点があるんです。

おすすめを聞かれても、私が安易に「これが良いですよ!」と言えない理由があります。

とくに夏場は、この話をお伝えしておきたくなるんです。

✅ 結論からお伝えします

車の芳香剤には、知らずに使うと損をしかねない「4つの注意点」があります。

結局のところ、いちばんの匂い対策は「清潔感のある車内」を保つことです。

そして査定の現場では、匂いだけは「取れないもの」として、はっきり減点の対象になります😊

なぜ安易におすすめできない?車の芳香剤、4つの注意点

自分の好きな香りのはずが、思わぬ落とし穴になることもあります。

特に注意したい点を、4つご紹介します。

注意点①:夏場、暑さで香りが強くなりすぎる

締め切った車内は、想像以上に高温になります。

液体タイプやゲルタイプの芳香剤は、熱で成分が揮発しすぎて、ドアを開けた瞬間に「うわっ…」となるほど強烈な香りになってしまうことがあります。

しかも置きっぱなしにしていると、車内の匂いはどんどん濃くなっていきます。

自分では慣れてしまうので、濃くなったことにも気づきにくいんですね。

注意点②:同乗者が不快に感じるかも

香りの好みは、人それぞれです。

「自分にとっては癒される香り」でも、他の人にとっては「苦手な香り」「気分が悪くなる香り」かもしれません。

特に、お子様や車酔いしやすい方を乗せる機会がある場合は、配慮が必要です。

注意点③:シートや内装に匂いが染み付いて取れない

これが、結構やっかいです。

長期間、芳香剤を置いていると、その香りがシートや天井、さらにはエアコン内部にまで染み付いてしまうことがあります。

一度染み付いた香りは、クリーニングしても完全には取れないことも多いんです。

注意点④:車の価値(リセール査定)が下がる恐れがある

ここは、「損しない」ためには、とても大切なポイントです。

車を将来売却するとき、査定士さんは匂いも厳しくチェックします。

タバコ臭やペット臭はもちろん、キツすぎる芳香剤の香りも、マイナス査定の対象になりやすいんです。

しかも、匂いは次のオーナーが必ず自分で確かめる項目でもあります。

中古車を見に行ったとき、写真では分からないものが3つあります。

車内の匂い、目立った傷、ひどいサビ

エンジンの調子や走りの良し悪しは、正直、見ただけでは分かりません。

だからこそ、ドアを開けた瞬間に分かる匂いは、実車で確かめられる数少ない項目なんですね。

ピゴス
ピゴス

査定士さんも、買う側の人も、同じ気持ちなんです。

だって——同じ値段なら、特別なにおいがしない車を選びませんか?

だからこそ、強い香りで上書きするより、無臭の清潔感がいちばん「得」なんですよ😊

匂いだけでなく、じつはボディの色も、将来のリセール価値を左右します。

有料色(パールホワイトなど)が査定でどう評価されるか気になる方は、こちらもどうぞ。

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売る前の「特別なクリーニング」は要りません。ただし、匂いだけは別です

以前、車を売る前に「車内クリーニングに出したほうがいいですか」というご相談をいただいたことがあります。

そのときにお答えした内容が、この記事とちょうど裏表になるので、書いておきますね。

まず、ふだんそれなりに綺麗にされているのなら、わざわざ専門のクリーニングに出す必要はありません

大事に乗ってきた愛車ですから、査定の前や引き渡しの前に洗車や室内清掃をする、という気持ちはとても大事です。

ちょっと綺麗にしていったほうが、印象が良いのも確かです。

ただ、査定当日が雨だったり雪だったり、ということもありますから、そこまで神経質にならなくても大丈夫ですよ。

——でも、ひとつだけ別枠のものがあります。

タバコの臭い、キツい芳香剤の香り、ペットのにおい

この3つは、はっきりと減点の対象になります。

理由はとてもシンプルで、取れないからです。

汚れは洗えば落ちますし、小さな傷なら直せます。

でも一度シートや天井に染み付いた臭いは、次のオーナーに向けて出すときに、どうにもならないんです。

だから査定でも「取れないもの」として、そのぶん引かれてしまう。

つまり匂いという項目は、直前に頑張っても差がつかないんですね。

日ごろどう乗っていたかだけが、そのまま残ります。

じゃあどうすれば?「清潔感」こそ最高の香り

「じゃあ、車内を良い匂いにするのは諦めるしかないの?」

いいえ、そんなことはありません。

大切なのは、強い香りでごまかすのではなく、不快な匂いの元を断ち、清潔な状態を保つことです。

具体的には、こんな対策がおすすめです。

  1. 食べ物の匂いはすぐに換気:車内でお菓子などを食べたら、窓を開けるか、エアコンを「外気導入」にしてしっかり換気を。匂いがこもる前に追い出すのがコツです
  2. エアコンの匂いが気になるなら:カビ臭いような匂いがしたら、まずはエアコンフィルターの交換から。フィルター交換だけでも効果的なことが多いです
  3. 置くなら「芳香剤」より「消臭剤」:どうしても何か置きたいなら、香り付きより無香料の消臭剤を。匂いを上乗せするより、嫌な臭いを元から消すタイプがおすすめです
  4. こまめな掃除で清潔キープ:食べかすや飲みこぼし、ゴミは悪臭の原因に。定期的に車内を掃除して清潔を保つのが、一番効果的な匂い対策です
  5. 香りを楽しむなら「持ち込み式」で:自分一人で運転するときだけ、お気に入りの香りのハンカチやポータブルのアロマを一時的に持ち込む。置きっぱなしにしなければ、匂い移りや強すぎる香りの心配も減らせます

ちなみに、エアコン内部のエバポレーター洗浄まで気にされる方もいますが、エアコンを使ったときに強い臭いが気にならないのであれば、急いでやる必要はないと私は思いますよ。

お金をかける順番でいえば、まずはフィルターの交換と、こまめな換気です。

それでも取れない臭いが残ったときに、はじめて洗浄を検討する。

あくまで私の感覚ですが、その順番でじゅうぶんだと思っています。

まとめ:目指すは「清潔感のある車内」

車内を自分好みの香りにしたい気持ちは、よく分かります。

でも、安易に芳香剤を置くことで、同乗者に不快感を与えたり、大切な車の価値を下げてしまったりする可能性があることも、知っておいてくださいね。

  • 強い芳香剤は避けるのが無難
  • 匂い対策の基本は「換気」「掃除」
  • 置くなら「消臭剤」、香りを楽しむなら「一時的な持ち込み」
ピゴス
ピゴス

人の車のにおいには敏感なのに、自分の車のにおいには慣れてしまって、気づけないものなんです。

自分にも、同乗者にも、そして次のオーナーになる方のためにも、清潔感のある車内を目指しましょう。

まずは、外の排気ガスが気にならない場所で、エアコンの「外気導入」ボタンを押すところからスタートです😊

自分の車の匂いは、自分では分からない。

これは、誰にでも起きることなんですね。

だからこそ、香りを足して確かめるより、原因のほうを減らしておく。

そのほうが、ずっと近道なんです。

最後に、ひとつだけ。

私の知人が、17年乗ったホンダのフリードを手放したときの話です。

もうほとんど値は付かないだろう、と本人も思っていたそうです。

ところが、電話だけの査定で6万円が付きました。

古い車でも、きちんと乗ってきた車には、ちゃんと次の行き先があるんですね。

日ごろの清潔感は、誰にも見られていないようで、最後にこういう形で返ってきます。

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ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、記事の下のコメント欄でいつでも承っております。ニックネームもメールアドレスも要りませんので、お気軽にどうぞ!