著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

😨「うわぁ、どうしよう…」

😭「大学生の息子が、友達にちょっと車を貸したら、擦って傷つけられちゃったみたい…」

🌀「自分の車の車両保険は外してるし、修理代も15万〜20万円くらいかかるって…」

🤔「こういう場合、修理する義務って、貸した息子の側? それとも、傷を付けたお友達の側?」

大切な愛車が、しかもお友達との間で傷ついてしまう——お金のことも絡んで、どうしたものかと悩んでしまうお気持ち、お察しいたします

今回は、「友達に貸した車が事故で損傷・車両保険なし」という、とてもデリケートな状況について、

誰が修理費用を負担するのか、そして損しないための現実的な対処法や、今後のための「学び」を、分かりやすくお話ししていきます

✅ 結論からお伝えします

貸した車を友達が傷つけてしまった場合、修理代の負担は「原則として、傷を付けたお友達」にあります。

ただ、ここで大切なのが「お金よりも人間関係」です。

杓子定規に請求して、大切な友情にヒビが入ってはもったいないですよね。

保険を使えるケースもあります。

この記事では、責任の考え方と、お友達ともめずに円満に解決するための対処法をお伝えします。

きっかけは、読者の方からのご相談

まずは、今回いただいた具体的なご相談の内容です(内容は編集して掲載しています)

🔶 状況:
離れて暮らす大学生の息子が、友達に少しだけ車を貸したら、フェンスの金具に車体を擦って傷をつけて帰ってきた

🔶 車の状態:
走行10万kmくらいの普通車。

車両保険は外している。

修理見積もりは15万〜20万円くらい

🔶 悩み:
そこそこ高額なので、この先何年乗るかも考えて、いっそそのままでもいいかとも思っている。

そもそも、修理する義務はどちらが負うことになるのか知りたい

まずは、人命に関わるような大きな事故ではなかったこと、それが何よりでした

ピゴス

大切な車が傷ついて、しかもそれがお友達との間の出来事だと、お金のこと以上に気持ちの面でモヤモヤしますよね

こういうとき、感情だけで動くと、お金も友情も両方失いかねません

まずは「誰に責任があるのか」を冷静に整理して、そのうえで円満な落としどころを一緒に考えていきましょう

🔶 なぜ「傷を付けたお友達」が責任を負うのか

感情的な側面や今後の関係性を一旦抜きにして、純粋に「誰の責任か?」という点で見れば、

車の修理費用を負担する義務は、原則として「車を借りて運転し、傷を付けてしまったお友達」にあります

これは、実はとてもシンプルな話なんです

🔶 原因を作った人が責任を負うのが基本

不注意であれ何であれ、実際に運転操作をして車体に傷を付けてしまったのは、お友達です

自分の行為で他人の財産(息子さんの車)に損害を与えたわけですから、その損害を賠償する責任が生じるのが、法律的にも社会的な道理から言っても基本です

🔶 「貸した側」や「所有者」の問題ではない

「車を貸した息子が悪いのでは?」

「所有者だから責任があるのでは?」

といった考えは、今回の「修理費用の負担」という点においては、直接は関係ありません

もちろん、車を貸すこと自体のリスク管理という視点は、また別の話です

🔶 フェンスなど第三者の物への損害も同じ

もし今回の事故で、車だけでなく駐車場のフェンスなども傷つけていたら、そのフェンスの修理代も、本来はお友達が支払うのが筋です

フェンスの持ち主が「修理しなくていいよ」と言ってくれれば、その必要がなくなる場合もあります

本来の流れとしては、事故のときに警察を呼んで物損事故として処理してもらい、保険を使ってフェンスを直す、という形になります

💡 どう解決する? 保険は使える?

責任の所在は分かりました

でも、

「友達に全額請求するのは気が引ける…」

「何か良い方法はないかな?」

と思いますよね

ここで、まず最初に確認してほしいことがあります

🔶 お友達の保険に「他車運転特約」は付いている?

傷を付けてしまったお友達が、ご自身の自動車保険に加入していて、そこに「他車運転特約(他車運転危険補償特約)」が付いているかどうか、です

これは、自分の保険で「他人から借りた車」を運転中に起こした事故を補償できる、という特約で、ほとんどの自動車保険に標準で付いています

もしお友達の保険にこの特約が付いていれば、息子さんの車の修理代(お友達の保険に車両保険が付いている場合)やフェンスの修理代(対物賠償)を、お友達自身の保険で対応できる可能性があります

お互いに自腹の現金が出ていかないぶん、双方にとって負担の少ない解決策になり得ます

ちなみに私自身も、知人の車や、修理のときの代車・レンタカーを借りて運転することがありますが、そんなときは自分の保険で借りた車も直せるように、万が一に備えています

この「他車運転特約」は、いざという時の本当に頼れる味方なので、ご自身の保険にも付いているか、ぜひ確認してみてくださいね

🔶 もし、お友達の保険が使えない場合は…

お友達が自動車保険に入っていなかったり、他車運転特約が付いていなかったりした場合は、原則どおり、お友達に修理費用を負担してもらうことになります

その方法は、

①お友達に修理工場へ直接支払ってもらう

②息子さんが一旦立て替えて、後でお友達に請求する

の2つが基本です

🔶 「修理せずに、そのまま乗る」と判断するなら

車は年数も経っているとのことなので、無理に修理せず、そのまま乗る、という選択もありです

その場合は、傷で車の価値が下がったぶんに対する「修理費用相当額の賠償金」をお友達に支払ってもらい、それで解決とする形が考えられます

🤝 これは、みんなにとって「大きな学びの機会」

今回の出来事は、決してお金だけの問題ではありません

今後のカーライフにとって、とても大切なことを学ぶ機会でもあります

🔶 お友達にとっては:人の大切な車を借りるということ、そして「もし人を死傷させてしまったら、きちんと賠償できる保険に入っていたか?」という、車を運転することの重大さを改めて知る機会になります

🔶 息子さんにとっては:友人に車を貸すときにどんなリスクがあるのか、どんな保険がどういう時に使えるのか、普段なかなか意識しない保険の大切さを学ぶ、良いきっかけになります

ピゴス

お金のことはもちろん大事ですが、私が一番お伝えしたいのは「お金よりも人間関係」ということです

請求するのか、勉強代として目をつぶるのか、いくら請求するのか——そこはお友達との関係も考えて、話し合って決めるのが一番です

今回のことを、お互いが今後の安全で責任あるカーライフにつなげられたら、それが一番の”損しない”だと私は思いますよ

🔍 万が一の事故のときの対応チェックリスト

今回のような物損も含め、事故が起きたときの基本の動きをまとめておきます

  • ☑️ まず安全な場所に車を移動する
  • ☑️ 警察に連絡する(物損でも事故証明のために必要)
  • ☑️ 相手や物の持ち主の連絡先、状況を記録する
  • ☑️ 事故現場やキズの写真を撮っておく
  • ☑️ 保険会社に連絡し、使える特約がないか確認する

📊 参考費用・数字の目安

  • 板金塗装の費用:小さな擦り傷で1万〜3万円、ドア1枚のへこみで3万〜10万円、バンパー交換で5万〜15万円ほどが目安です(へこみだけならデントリペアで安く済むことも)。
  • 他車運転特約:ほとんどの自動車保険に標準で付いており、追加の保険料なしのことが多いです(ただし契約によって補償範囲や免責が異なるので、借りた車の車両保険の有無も含め、必ず確認を)。
  • 弁護士費用特約:付けていても、使わない年は保険料に影響しないことがほとんどです(話し合いがこじれた時の備え)。

※あくまで一般的な目安です

保険の内容は契約によって異なりますので、実際の補償範囲は必ずご自身の保険会社に確認しましょう

まとめ:責任の所在は明確に、解決は柔軟に、そして「学び」に

もう一度、ポイントを整理しますね

  • 修理費用を負担する「義務」は、原則として「傷を付けたお友達」にある
  • 最もスムーズなのは、お友達の保険の「他車運転特約」が使えるか確認すること
  • 請求の方法や金額(全額か一部か、修理か現金賠償か)は、お友達との関係も考えて話し合って決める
  • 何より、この経験をお互いの「安全で責任あるカーライフ」の教訓につなげる

もし話し合いがこじれて法的な助けが必要になった場合は、ご自身や同居のご家族の保険に「弁護士費用特約」が付いていれば、それを使って弁護士に相談する方法もあります

この特約だけを使っても、通常は保険料が上がりません

頭の片隅に置いておくと、いざという時に安心です

🛡 この機会に、ご自身の保険の「補償範囲」も確認を

今回のことは、ご自身の保険を見直す良いきっかけでもあります

「他車運転特約」は付いているか、家族以外が運転したときに補償される「運転者の範囲」はどうなっているか——この機会に、補償の内容を改めて確認しておくと安心です

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ピゴス
ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、コメント欄や「X」などでいつでもメッセージを承っております。お気軽にどうぞ!