著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

シンクロウェザーが気になっているけれど、値段を見て手が止まっていませんか。

ノアやステップワゴンの16インチ(205/60R16)だと、1本30,580円です。

ネットでタイヤを選んで買い、近くのお店での取り付けまで予約できる「タイヤフッド」というサービスで見た値段です。

※ タイヤフッドの販売価格(税込)より(2026年10月に確認/値段は時期によって変わります)

夏タイヤとスタッドレスタイヤを1組ずつ持つのと比べて、結局どちらが安いのか。

今回、新車から15年間の費用を、条件をそろえて計算してみました。

計算してみて分かったのは、損得を分けるのは、タイヤの値段よりも「シンクロウェザーが冬タイヤとして何年もつか」の1点だということです。

その前に、シンクロウェザーをまだよく知らない方のために、かんたんにご紹介しておきます。

シンクロウェザーは、ダンロップのオールシーズンタイヤです。

オールシーズンタイヤは、夏タイヤと冬用のスタッドレスタイヤを履き替えずに、1年中履けるタイヤのことです。

そして、オールシーズンタイヤは今まであったのですが、ダンロップのシンクロウェザーは「アイス路面でも、効く!」をうたった世界初の商品なんです。

※ ダンロップ(住友ゴム工業)の発表より(2026年10月に確認/世界初はダンロップ調べ)

今までのオールシーズンタイヤの「雪道まで、氷はダメ!」の常識を覆した商品になります。

どんなタイヤなのか、自分に合うのかどうかは、こちらの記事でくわしくお伝えしています👇

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🍀この記事を読むメリットは3つ!

✅シンクロウェザーと2セットで、15年でいくら違うかが分かる

✅自分の場合、シンクロウェザーが何年もてば元が取れるかが分かる

✅お金では比べきれない違いも分かる

✅ 結論からお伝えします

損得を分けるのは、「シンクロウェザーが冬タイヤとして何年もつか」の1点です。

ダンロップの想定どおりなら、15年でシンクロウェザーが約9.5万〜18.3万円安く済みます。

スタッドレスタイヤと同じように減って半分しかもたないなら、2セットが約16.2万〜37.4万円安く済みます。

分かれ目は、2セットを5年ごとに替えてきた方で約3.7年、4年ごとの方で約3年、3年ごとの方で約2.2年です。

お店にタイヤの保管を頼んでいる方は、シンクロウェザーがぐっと有利になります。

あまり走らない方は、15年で見ると、ほぼ並ぶか安くなる側です。

どちらに近いかは、履いてから1年後の溝で確かめられます。

計算の条件(ノア・ステップワゴンの205/60R16)

まずは、計算の条件です。

サイズは、現行のノアやステップワゴンの16インチのグレードに付いている205/60R16にしました。

※ トヨタ公式サイト・ノア主要諸元表、ホンダ公式サイト・ステップワゴン主要諸元表より(2026年9月に確認)

値段は、タイヤフッドの4本の値段に、取り付けの料金を足したものです。

タイヤ4本と取り付け
シンクロウェザー134,200円
夏タイヤ(エナセーブRV505)72,600円
スタッドレスタイヤ(ウインターマックス03)106,040円
スタッドレスタイヤの1回目(ホイールつき)139,920円

※ タイヤフッドの販売価格と取付料金(16インチ1本2,970円・ホイールセット1本1,320円・通常料金)より(税込・2026年10月に確認)。ホイールは、ノア(2022年〜)に合うものの最安40,480円で計算しています

メーカーは、比べやすいようにダンロップでそろえました。

ダンロップ自身も、シンクロウェザーを、夏タイヤのエナセーブとスタッドレスタイヤのウインターマックス03と比べています。

※ ダンロップ公式サイト・SYNCHRO WEATHER 商品ページより(2026年9月に確認)

夏タイヤは、ステップワゴンの新車のタイヤ(205/60R16 96H)に合わせて、ミニバン用のエナセーブRV505にしました。

※ ホンダ公式サイト・ステップワゴン主要諸元表より(2026年9月に確認)

2セットの方と、シンクロウェザーの方

2セットの方は、4月に新車が届いて、最初の冬にスタッドレスタイヤをホイールごと買います。

そのあとは、夏タイヤもスタッドレスタイヤも、決まった年数ごとに買い替えます。

2セットを何年ごとに替えるかで、5年ごと・4年ごと・3年ごとの3通りを計算しました。

シンクロウェザーの方は、最初の夏を新車のタイヤで走り、最初の冬の前にシンクロウェザーへ替えます。

そのあとは、冬タイヤとして使えなくなったら、冬の前に新しいシンクロウェザーへ替えます。

工賃と、計算に入れていないもの

秋の履き替えの工賃は、6,000円にしました。

シンクロウェザーも、冬の前にローテーション(タイヤの位置の入れ替え)をするので、同じ6,000円です。

春は、点検のときに一緒にやってもらう前提で、どちらも0円にしています。

計算が複雑になるので、将来のタイヤの値段は、いまと同じとしました。

実際には、タイヤの値段は年々上がっていますが、夏冬2セットもシンクロウェザーも同じように値段が上がるなら、差の向きは変わらないと思います。

保管の料金は入れていません(家で保管する前提です)。

保管を頼んでいる方の場合は、あとでお話しします。

シンクロウェザーの方が最初の冬の前に外す、新車のタイヤの扱いも、計算には入れていません。

15年でいくら違う?

1/2枚目 15年でいくら違う?シンクロウェザーと2セット(ノア・ステップワゴンの205/60R16)。2セットを5年ごとに替えてきた方は2セット56.9万円に対し、シンクロウェザーがダンロップの想定どおりなら47.5万円(9.5万円安い)、半分しかもたないなら73.1万円(16.2万円高い)。4年ごとの方は74.2万円に対し60.3万円(13.9万円安い)と111.6万円(37.4万円高い)。3年ごとの方は91.4万円に対し73.1万円(18.3万円安い)と111.6万円(20.1万円高い)。新車から15年の合計で保管料は含まない。分かれ目は冬に何年もつか。

シンクロウェザーの寿命は、2つの前提で計算しました。

ひとつは、ダンロップの想定です。

ダンロップは、冬タイヤとして使えなくなる目印「プラットフォーム」が出るまでを、シンクロウェザーで約5万km、スタッドレスタイヤで約2万kmと想定しています。

1年中履いても、年数ではスタッドレスタイヤと同じくらいもつ、ということです。

※ ダンロップ公式サイト・SYNCHRO WEATHER 特設ページより(2026年10月に確認/月1,000km走行・195/65R15・カローラツーリングでの想定で、使い方によって変わります)

もうひとつは、私の心配です。

スタッドレスタイヤと同じように溝が減っていくなら、1年中履くシンクロウェザーは、半分くらいの年数で冬タイヤとして使えなくなります。

半分というのは、あくまで私の想像です。

ダンロップの想定どおりなら、シンクロウェザーが安い

ダンロップの想定どおりなら、どの方も、15年でシンクロウェザーのほうが安くなりました。

差は、5年ごとの方で約9.5万円、3年ごとの方で約18.3万円です。

よく走って2セットを早く買い替える方ほど、差が大きくなります。

半分しかもたないなら、2セットが安い

いっぽう、私の心配どおり半分しかもたないなら、どの方も2セットのほうが安くなりました。

差は、約16.2万〜37.4万円です。

1回13万円ほどのシンクロウェザーの買い替えが、2年や3年ごとに来るからです。

5年・10年・15年の内訳

15年の途中も見ておきます。

2セットを5年ごとに替えてきた方

期間2セットシンクロウェザー(想定どおり/半分なら)
5年16.4万円15.8万円/28.6万円
10年36.7万円31.6万円/57.3万円
15年56.9万円47.5万円/73.1万円

2セットを4年ごとに替えてきた方

期間2セットシンクロウェザー(想定どおり/半分なら)
5年33.7万円28.6万円/41.5万円
10年53.9万円44.5万円/70.1万円
15年74.2万円60.3万円/111.6万円

2セットを3年ごとに替えてきた方

期間2セットシンクロウェザー(想定どおり/半分なら)
5年33.7万円28.6万円/41.5万円
10年71.2万円57.3万円/70.1万円
15年91.4万円73.1万円/111.6万円

※ シンクロウェザーの年数は、想定どおり=5年・4年・3年、半分なら=3年・2年・2年で計算しています(冬の前に買い替えるので、半年は切り上げ)

3年ごとの方は、10年の時点では、半分しかもたない場合でも、ほぼ並んでいます。

分かれ目は「冬タイヤとして何年もつか」

2/2枚目 シンクロウェザーが冬に何年もてば2セットと並ぶか。2セットを5年ごとに替えてきた方は約3.7年(2割安く買えたら約3.0年)、4年ごとの方は約3.0年(約2.4年)、3年ごとの方は約2.2年(約1.8年)。この年数より長くもてばシンクロウェザーが安く、短ければ2セットが安い。ダンロップの想定は月1,000kmで約4年。1年目の溝で確かめる。

では、シンクロウェザーが冬タイヤとして何年もてば、2セットと並ぶのでしょうか。

長い目で見た1年あたりの費用で比べると、こうなりました。

2セットの替えどきシンクロウェザーが並ぶ年数
5年ごと約3.7年
4年ごと約3.0年
3年ごと約2.2年

たとえば、2セットを5年ごとに替えてきた方なら、シンクロウェザーが冬タイヤとして3年と8か月ほどもてば、2セットと並びます。

並ぶ年数より長くもてばシンクロウェザーが安く、短ければ2セットが安い、ということです。

ダンロップの想定は、月1,000km走る方で約4年です。

ダンロップの想定どおりなら、どの方も分かれ目を越えます。

自分がどちらに近いかは、1年目で分かります

どちらの前提に近いかは、履いてから1年後の溝で確かめられます。

新品のときと1年後に、プラットフォームまでの深さを測れば、あと何年もつかを逆算できます。

たとえば、1年で4分の1減っていたら、あと3年くらいなので、冬タイヤとして4年ほどもつ計算です。

測り方は、こちらの記事でくわしくお伝えしています👇

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あまり走らない方は、15年でほぼ並ぶ

タイヤの寿命には、2つの終わり方があります。

溝が減って終わるのと、年数がたって古くなって終わるのとです。

2セットは、減る分を夏と冬に分けられますが、古くなるのは2セットとも同じように進みます。

あまり走らない方は、溝より先に、年数で替えどきが来ることが多いと思います。

そうなると、1組で済むシンクロウェザーのほうが、古くなる分が少なくて済みます。

たとえば、2セットを5年ごとに替えてきた方が、シンクロウェザーを4年ごとに替える場合、15年の差は約3.4万円で、ほぼ並びました。

年5,000km以下くらいの方なら、シンクロウェザーも4年くらいはもちそうだと、私は感じています(あくまで私の想像です)。

ただし、5年や10年で見ると、シンクロウェザーのほうが約8万〜12万円高くなります。

最初の冬にシンクロウェザーを買う分、はじめのうちはシンクロウェザーのほうが高く、15年かけて追いつく形です。

ダンロップの「約10万円おトク」の読み方

ダンロップの公式サイトでは、6年間でシンクロウェザーのほうが約10万円、費用を抑えられると計算しています。

※ ダンロップ公式サイト・SYNCHRO WEATHER 特設ページ「よくあるご質問」より(2026年10月に確認/195/65R15・カローラツーリング・月1,000kmでの計算)

ダンロップの計算には、タイヤを預けたときの保管費用が、6年分(72か月)入っています。

1本あたり月250〜420円なので、4本だと6年で約7.2万〜12.1万円です。

家でタイヤを保管している方は、保管費用の分を差し引いて考えると、差はほとんど残りません。

ダンロップは条件をきちんと書いてくれているので、どの条件で計算した数字なのかを見ながら読めば大丈夫です。

保管を頼んでいる方は、シンクロウェザーがぐっと有利に

逆に、お店にタイヤの保管を頼んでいる方は、2セットの側に、年に1万2千円〜2万円ほどが上乗せになります。

15年だと、約17万〜29万円です。

保管料を足すと、半分しかもたない場合でも、5年ごとの方はシンクロウェザーのほうが安くなり、3年ごとの方もほぼ並びます。

4年ごとの方は、保管料を足しても、まだ2セットのほうが8万〜20万円ほど安い計算です。

シンクロウェザーを2割安く買えたら

今回はタイヤフッドの値段で計算しましたが、タイヤの値段は、お店や時期によって変わります。

特価になっているタイヤも、そのときどきで入れ替わります。

もしシンクロウェザーを2割安く買えたら、分かれ目はぐっと手前に来ます。

2セットの替えどき並ぶ年数(2割安く買えたら)
5年ごと約3.0年
4年ごと約2.4年
3年ごと約1.8年

半分しかもたない場合でも、15年の差は、5年ごとの方で約3.9万円、3年ごとの方で約0.5万円まで縮みました。

とはいえ、値段だけで時期を選ぶより、安全を軸に、必要なタイミングで買うのがいちばんだと私は思っています。

値段を比べるなら、タイヤフッドでは、特価になっているタイヤも比べながら選べます。

お金では比べきれないこと

15年の費用だけでなく、お金では比べきれない違いもあります。

以前、シンクロウェザーにするか2セットにするかで、ご夫婦の意見が分かれているというご相談をいただきました。

そのときお伝えしたのは、次のようなことです。

「履き替えの手間がない」というメリットは、決して小さくありません。

年2回タイヤをお店に持ち込む手間も、タイヤの置き場所も、なくなります。

そして、お値段が両方買うのと同じくらいなら、金銭的にはほぼ互角です。

ピゴス
ピゴス

お子さんが小さいうちは、履き替えの手間がなくなるだけでも、かなりラクになりますよね😊

お店に行く回数は、あまり変わらない

ただ、正直にお伝えすると、お店に行く回数は、あまり変わりません。

シンクロウェザーも、半年ごとのローテーションをおすすめしているからです。

変わるのは、重いタイヤを運ぶ手間と、置き場所と、初雪の予報を見て慌てて予約しなくていいことです。

凍った道が多い地域なら、スタッドレスタイヤ

安全の面も、忘れずに比べておきたいところです。

凍った道では、シンクロウェザーよりスタッドレスタイヤのほうが安心です。

冬の朝に路面が凍ることが多い地域や、坂道が多い地域の方は、スタッドレスタイヤのほうが安心だと思います。

迷われるなら、安全側に倒してスタッドレスタイヤにするのも、まったく間違っていません。

また、チェーン規制のときは、シンクロウェザーもスタッドレスタイヤと同じように、チェーンを付けないと走れません。

※ ダンロップ公式サイト・SYNCHRO WEATHER 特設ページより(2026年9月に確認)

ホイールと置き場所

2セットの方は、スタッドレスタイヤ用のホイールも要ります(今回の計算では、最初の冬に40,480円)。

シンクロウェザーの方は、新車のホイールのまま履けます。

家にタイヤ4本を置く場所がない方にとっては、置き場所がいらないこと自体が、いちばんの違いかもしれません。

まとめ:損得を分けるのは「冬タイヤとして何年もつか」

✅損得を分けるのは、シンクロウェザーが冬タイヤとして何年もつか

✅ダンロップの想定どおりなら、15年で約9.5万〜18.3万円シンクロウェザーが安い

✅半分しかもたないなら、約16.2万〜37.4万円2セットが安い

✅分かれ目は、2セットを5年ごとで約3.7年・4年ごとで約3年・3年ごとで約2.2年

✅お店に保管を頼んでいる方は、シンクロウェザーがぐっと有利

✅あまり走らない方は、15年で見るとほぼ並ぶ

✅ダンロップの「約10万円おトク」には、保管費用6年分が入っている

✅どちらに近いかは、履いてから1年後の溝で確かめる

15年の差は、1年あたりにすると、数千円から2万5千円ほどです。

その差と、手間や置き場所、住んでいる地域の凍り方を並べて、決めていいと思います。

夏タイヤやスタッドレスタイヤを値段重視で選んでいい理由は、こちらでお伝えしています👇

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ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、記事の下のコメント欄でいつでも承っております。ニックネームもメールアドレスも要りませんので、お気軽にどうぞ!