高齢の親が運転する車は、どう選ぶ? 慣れた感覚で操作できる車を、本人と一緒に試して決める

親の運転が少し心配になってきたので、次の車は安全で運転しやすいものにしてほしい。
安全装備の名前はたくさんあって、何が付いていれば安心なのか見当がつかない。
本人は今の車がいいと言うこともありますし、家族があれこれ言うと気を悪くしないかも気になると思います。
親の車選びを一緒に考えようとしているだけで、本人にとっては心強いことです。
では、高齢の親に合う車は、どう選べばいいのでしょうか?
高齢の親の車は、本人が慣れた感覚で、無理なく操作できるかを先に見ます。
安全装備は選べるなら付いている車がいいですが、すべての事故を防げるわけではありません。
乗り降りのしやすさや操作の分かりやすさは、本人と一緒に実車で試すといちばんよく分かります。
最後は、本人がどんな車に乗りたいか、予算の負担にならないかで決めます。
次の車の話をする前に、今の車で運転しやすいところと困っているところを、本人に聞きます。
高齢の親におすすめの車は、人によって違う
高齢の方に合う車は、一概には言えません。
体格や体の動かしやすさ、運転の癖は、人によって違うからです。
新しい車に替えるより、今まで乗ってきた車と同じような形のほうが、慣れていて安心できることもあります。
大きい車だからぶつける、小さい車だからぶつけない、ということでもありません。
軽自動車かコンパクトカーかも、どちらが安全かで比べる話ではありません。
近所の買い物や送迎が中心か、高速道路もよく走るかという使い方と、親が安心できる感覚で選べば十分です。
迷ったら、親が今の車のどこを気に入っていて、どこで困っているかを聞くところから始めて大丈夫です。
電話やLINEなら、「今の車で、運転しにくいとか困っていることはある?」と聞くと自然に切り出せます。
困っていることによって、次の車で見るところが変わります。
- 駐車でこすりやすいなら、バックカメラや、周りの障害物を音で知らせるセンサー
- 乗り降りがつらいなら、座る高さや、つかまるところ
- 夜の運転で見えにくいなら、ライトの明るさや、ハイビームを自動で切り替えてくれる機能
車で見ておきたいのは、操作のしやすさと安全装備
車の側で見ておきたいのは、ペダルの位置やハンドルの操作が自然にできることと、運転を手助けしてくれる安全装備です。
安全装備の代表が、ぶつかりそうなときに自動でブレーキをかけてくれる衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)です。
アクセルとブレーキを踏み間違えたときに、急な発進をおさえてくれる装置(踏み間違い時の加速抑制)もあります。
国は、自動ブレーキの付いた車をサポカーと呼んでいます。
踏み間違いの装置も付いた車はサポカーSと呼ばれ、とくに高齢の方にすすめられています。
中古車では、同じ車種でも年式やグレードによって付いていないことがあるので、1台ずつ確かめます。
お店では、「この車に、自動ブレーキと踏み間違いの装置は付いていますか」と聞けば教えてもらえます。
こうした装置の付いた車のほうが、ぶつかる危険は小さいと思います。
運転支援のために車を乗り替えるかどうかの考え方は、こちらでお話ししています👇
安全装備は、頼りきらずに手助けとして
親には、できるだけ安全装備の多い車に乗ってほしいと思うのは、自然なことです。
選べるなら、安全装備の付いた車にしておくと安心です。
ただ、装置は運転を手助けしてくれるもので、どんな事故も止めてくれるものではありません。
踏み間違いの装置も、働くのは発進のときやごく低い速度で走っているときなどに限られ、止めてくれないこともあります。
なので私は、付いていれば安心材料の1つ、くらいに考えるのがちょうどいいと思っています。
大きな事故を防げるかどうかは、装置より運転する人の注意の影響が大きいと、私は感じています。
もう1つ、新しい装置の多い車ほど、操作や画面の表示を覚えることも増えます。
新しい操作を覚えるのが負担になりそうなら、ボタンやスイッチが今の車に近いかも見ておきたいところです。
親と一緒に、実車で乗り降りと操作を試す
気になる車が見つかったら、親と一緒にお店で実車を見て、できれば試乗してもらいます。
今までと同じような目線で運転できるか、スイッチや表示が分かりやすいかは、乗る本人にしか分からないところです。
お店では、次のところを親に確かめてもらいます。
- 座ったときの高さ(低すぎると、立ち上がるのがつらい)
- 乗るときに足を上げる高さと、つかまるところがあるか
- ペダルに足を乗せやすく、踏み替えが自然にできるか
- 後ろを振り返ったときや、駐車のときの見え方
- エアコンやナビのスイッチが分かりやすいか
- 自動ブレーキと踏み間違いの装置が付いているか(中古車は1台ずつ)
試乗は、いつも通る道やよく行くお店の駐車場に近いところを走ってもらうと、ふだんに近い感覚で確かめられます。
親が乗ってみて、しっくりくると思えたかどうかも、大事な決め手です。
お店の試乗だけでは決めきれないときに、1日借りて試す方法は、こちらにまとめています👇
最後は、親が乗りたい車と予算で決める
安全のことを考えたうえで、最後は親がどんな車に乗りたいか、乗って満足できるかで決めるのがいいと思います。
予算に無理がないことも、同じくらい大事です。
あと何年くらい運転するつもりかで、新車か中古車かの考え方も変わります。
乗る年数が短いなら、新しめの中古車や未使用車も候補になります。
未使用車は、登録だけ済ませてまだ誰も乗っていない車のことで、扱いは中古車です。
メーカーの保証は、最初に登録された日から数えます。
軽自動車は中古でも値段が下がりにくいので、新車の見積もりと支払総額を並べて、差が小さければ新車でもいいと思います。
支払総額は、車の値段に税金や登録の費用まで足した、お店で受け取るときの総額です。
中古車なら、メーカー系のお店が点検して保証を付けて売る認定中古車が、車に詳しくなくても選びやすいです。
認定中古車から探す考え方は、こちらでお話ししています👇
免許の更新のときには、70歳以上は高齢者講習を、75歳以上は認知機能検査も受けます。
運転できる車をサポカーに限るサポートカー限定免許も、本人が申請すれば受けられます。
この免許を考えているなら、次の車が対象になっているかを、買う前に確かめておきます。
話し合って運転をやめることになったら、家族がどう動けばいいかは、こちらにまとめています👇
私の父を見て思う、慣れた操作の大切さ
私の父は、セダンに乗っています。
ときどきドアミラーをぶつけたり、バンパーを少しこすったりしてきますが、車の大きさや形のせいではないと感じています。
安全で新しい車をすすめたいと思ったこともありますが、父も母も新しい操作をなかなか覚えたがりません。
説明する側としても、昔ながらのスイッチのほうが分かりやすくて助かります。
父には、MT車はどうかと半分冗談ですすめています(笑)。
MT車なら、ペダルを踏み間違えてもエンストして止まりやすいからです。
親孝行として、いつか車をプレゼントするのが私の目標です。
だからこそ、親の車は家族が決めてしまうのでなく、親が乗りたい1台を一緒に探すのがいちばんだと思っています。
今の車で困っていることを下のコメント欄で教えていただければ、次の車で見ておきたいところを一緒に考えます。
まとめ
高齢の親が運転する車を選ぶときの順番は、次のとおりです。
- 親が今の車のどこで困っているかを聞く
- ペダルやスイッチの操作のしやすさを見る
- 安全装備は、選べるなら付いている車を(中古車は1台ずつ確かめる)
- 安全装備は心強い手助けで、どんな事故も防げるわけではない
- 乗り降りと操作は、親と一緒に実車で試す
- 最後は、親が乗りたい車と予算で決める
安全装備がすべてそろった車でなくても、親が慣れた感覚で無理なく運転できる1台なら、80点の選び方です。
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車の選び方や買い方を、はじめから順番に整理したい方は、こちらの教科書ページもどうぞ👇
それでは、損しないカーライフをお過ごしください🐧
この記事で参考にした情報
この記事で引いた案内は、どれも2026年10月に確かめたものです。
- 国土交通省・経済産業省ほか「サポカー(安全運転サポート車)」のサイト(2026年10月に確認)=サポカーは衝突被害軽減ブレーキを付けた車・サポカーSはそこにペダル踏み間違い急発進抑制装置などを加えた、とくに高齢運転者にすすめる車
- 国土交通省「サポカーがVer.2.0に進化します!」(2026年7月24日・2026年10月に確認)=対象の装置を広げた「サポカー2.0」の考え方を発表・くわしい内容は決まり次第公表
- 国土交通省「ペダル踏み間違い時加速抑制装置の搭載を義務づけます!」(2026年10月に確認)=オートマの新型乗用車は2028年9月1日から義務(今までの車や中古車は1台ずつ確かめる)
- 警察庁「サポートカー限定免許について」・「高齢運転者対策の概要」(2026年10月に確認)=本人の申請で運転できる車をサポカーに限れる・70歳以上は高齢者講習・75歳以上は認知機能検査(一定の違反歴があれば運転技能検査も)・踏み間違いの装置は発進のときやごく低い速度で働く
- 自動車公正取引協議会 中古車の「支払総額」の案内(2026年10月に確認)=お店で受け取り、地元で登録する場合の金額













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