事故で保険を使った後でも一括見積もりはできる?エラーになる時の入力のコツと保険選び

事故のあと、やることは山ほどあります。
その中でも気が重いのが、保険の選び直しではないでしょうか。
しかも、いざ一括見積もりサイトを開いてみると——「事故有係数期間」の欄でつまずいて、そもそも見積もりが出せない。
手元にあるのは、車を買うお店が用意してくれた1社の見積もりだけ。
この金額が高いのか安いのかも、比べる相手がいないので分かりません。
お怪我がなかったのなら、まずは何よりです!保険のことは、落ち着いて一つずつ整理していきましょう
事故で保険を使ったあとでも、一括見積もりは取れます。
エラーになってしまうのは、入力の仕方が少しズレているだけ、ということが多いんですね。
入力するのは、「いまの契約の状態」と「事故で保険を使った件数」です。
そのうえで、提示された1社だけで決めないこと。
事故のあとは、保険料の差がいちばん開く時期だからです。
実際にいただいたご相談
以下のようなご相談をいただきました(内容を編集して掲載しています)。
ゴールド免許の9等級でしたが、交通事故(人身事故)を起こしてしまいました。
車の乗り換えに伴い、保険の再契約を考えています。
- 見積もりサイトで、事故有係数期間を考慮した一括見積もりが設定できませんでした。この場合、一社ずつ見積もりを申請する必要がありますか?
- 事故有係数期間なしの見積もりを、参考にしても良いのでしょうか?
- 中古車販売店が、ある代理店型の自動車保険を勧めてくれています(見積中。ただし、自分で安い保険会社を選んで入ってもOKとのこと)
今の保険は、ロードサービスに相当する特約に入っていませんでした。
そのため今回の事故で、レッカー代や保管料を請求されています。
車の使用方法は日常と通勤で、購入する車は三菱ミニカ(2006年式)です。
事故の処理をしながら、車も保険も選び直す。
気持ちの余裕がない中での、いちばん大変なお買い物です。
順番にお答えしていきますね。
入力できないのは、「これからの等級」を入れようとしているから
まず、いちばんの困りごとから。
事故を起こしたあとでも、一括見積もりサイトは使えます。
設定できないときは、入力の仕方が合っていないだけ、ということが多いんですね。
つまずきやすいのは、「事故で下がったあとの等級を入れなければ」と考えてしまうところです。
見積もりサイトが聞いているのは、これからの等級ではありません。
「いま加入している契約が、どういう状態か」です。
ですので、入力するのはこの3つになります。
- 今の等級(下がる前の、いまの契約の等級)
- 今の事故有係数期間(これまで事故で保険を使っていなければ「0年」です)
- 事故で保険を使った件数(今回の1件)
この3つを入れると、あとはサイトの側が計算してくれます。
今回のケースなら、9等級で1件使ったので、次の契約は「6等級(事故有)」として見積もりが出てきます。
自分で計算して入れる必要はなかった、というわけです。
ちなみに、一社ずつ申し込んでいく方法でも、見積もりそのものは取れます。
ですが、同じ内容を何度も入力することになるので、正直かなり大変です。
ただ、入力欄の呼び方や順番は、サイトによって少しずつ違います。
迷ったときにいちばん間違いがないのは、いま加入している保険会社に電話して、「次回更新時の等級と、事故有係数期間を教えてください」と聞いてしまうことです。
次回の等級は「継続契約のご案内」にも書かれていますが、事故の直後は書類が届く前のことも多いので、電話が早いと思います。
そして、もうひとつのご質問「事故有係数期間なしの見積もりを参考にしていいか」についてです。
正直に申し上げると、あまりおすすめしません。
同じ等級でも「事故有」と「事故無」では、保険料の割引率がまったく違うからです。
しかも、その差の付け方は保険会社ごとに違います。
事故無しの条件で比べて「A社が安い」と決めても、事故有の条件では順位が入れ替わることがあるのです。
だからこそ、事故のあとこそ、正しい条件で比べる価値があります。
これから4年、等級はこう動きます
入力の話と一緒に、これから先の見通しも整理しておきましょう。
事故で保険を使うと、次の契約から等級が3つ下がります(人身・対物などの一般的な事故の場合です)。
そして、下がった等級には「事故有係数期間」という割増の期間がセットで付いてきます。
3等級ダウンの事故なら3年、飛び石によるガラス修理などの1等級ダウンの事故なら1年です。
9等級だった場合の動きは、こうなります。
- 来年:6等級(事故有)——ここがいちばん負担の大きい年です
- 2年目:7等級(事故有)
- 3年目:8等級(事故有)——事故有係数期間の最後の年
- 4年目:9等級(事故無)——割増が外れて、元の等級に戻ります
ここで、ひとつだけ知っておいていただきたいことがあります。
4年後に戻るのは、あくまで「事故を起こす前の等級」です。
無事故で過ごしていれば、その4年でもっと上の等級まで育っていたはずなんですね。
あくまで私の考えですが、事故の本当のコストは、割増の3年間だけではなく、この「育つはずだった年月」の方にもあると思っています。
だからこそ、この4年間の保険料を少しでも抑える工夫には、しっかり意味があります。
レッカー代を自腹で払った経験を、次の保険に活かす
今回、いちばん痛い思いをされたのが、ロードサービスの特約に入っていなかったことだと思います。
レッカー代と保管料の請求は、事故のショックの上に重なると、本当にこたえます。
私自身、ロードサービスは自動車保険の中で「いちばん使う可能性が高い」ものだと考えています。
金額として大きいというより、困ったときに「どこに電話すればいいか」が決まっていること自体が助けになるからです。
次の保険を選ぶときは、保険料の数字だけでなく、この部分も並べて見比べてみてください。
そして、購入されるのが2006年式のお車ということで、もうふたつお伝えしたいことがあります。
① 古い車ほど効いてくる「レンタカー特約」
年式の古い車は、事故だけでなく「故障で動かない」場面も出てきます。
通勤に使うお車なら、修理の間の足がないのはかなり困りますよね。
ここは、ネット型の保険が少し苦手にしているところでもあります。
詳しくはこちらでお話ししています👇
② 車両保険は、外しやすいタイミングです
価値が下がりきった車は、車両保険を付けても受け取れる金額が小さくなります。
等級が下がって保険料が上がるこの時期は、思い切って外しやすいタイミングでもあります。
もちろん、運転に不安がある方や、盗難・水害のリスクが気になる地域の方まで「外すべき」と言い切るつもりはありません。
ご自身が納得して決めるのがいちばんです。
いま挙げた〔ロードサービス〕〔レンタカー特約〕〔車両保険の要否〕は、どれも保険会社によって扱いが違います。
ですので、正しい条件で何社か並べてみるのが、いちばん早い比べ方になります。
今日決める必要は、まったくありません。
いまの条件で他社がいくらになるのかを、知っておくだけでも十分です。
一括見積もりそのものへの不安——電話がかかってくるのか、個人情報は大丈夫なのか——は、こちらで詳しくお話ししています👇
💡いまの条件で、他社がいくらになるか見てみる
販売店が勧めてくれた保険は、悪い選択でしょうか
最後に、中古車販売店から勧められている保険についてです。
先に申し上げると、販売店の提案が悪い、という話ではありません。
納車の日から保険が切れないように手配してくれますし、事故のあとで気持ちが落ち着かない時期に、対面で相談できる相手がいる価値は確かにあります。
今回のように「自分で安い保険会社を選んで入ってもOK」と言ってくださるお店なら、なおさら誠実だと思います。
ただ、1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのかを判断する材料がありません。
比べたうえでその保険を選ぶのなら、それは「納得して選んだ」ことになります。
お店を疑うためではなく、自分が納得するために比べる。
そのくらいの気持ちでいいと、私は思っています。
まとめ
- 事故のあとでも一括見積もりは取れる——入れるのは「これからの等級」ではなく「いまの契約の状態+事故で使った件数」
- 迷ったら、いまの保険会社に電話で確認——「次回更新時の等級と事故有係数期間」を聞けば、そのまま入力できます
- 事故有係数期間なしの見積もりは、参考にしない——事故有の条件では、会社ごとの順位が入れ替わることがあります
- ロードサービスは金額だけで選ばない——古い車なら、故障時のレンタカー特約も見比べる価値があります
- 販売店の提案は、比べたうえで選べばいい——疑うためではなく、自分が納得するために比べます
ご相談者さまの、その後
このやりとりのあと、ご相談者さまから続きのご報告をいただきました。
販売店から提示された保険の見積もりは、「年59,000円」。
そして、こう書かれていました。
「高すぎると思っています」
この「高すぎる気がする」という感覚は、とても大事だと思います。
ただ、感覚のままでは、高いのか、事故有の等級ならこんなものなのか、判断ができません。
比べるという作業は、その気持ちを「納得」か「行動」のどちらかに変えてくれます。
事故のあとの4年間は、どうしても保険料が重くなります!だからこそ、比べる手間がいちばん報われる時期でもあります🐧
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