著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

今の車が、そろそろあやしい。

子どもの送迎と買い物には毎日使うから、止まってからでは困る。

せっかく替えるなら、前から気になっていたコンパクトSUVがいいな——。

そう思って調べ始めたところで、手が止まりませんか。

用意できるお金は決まっているのに、見ていくうちに、いいなと思う車がどんどん高くなっていく。

じつはこれ、車探しをしている方の、ほとんどが通る道なんです。

✅ 結論からお伝えします

コンパクトSUVをご希望なら、認定中古車で150万円前後から探せる「トヨタ ライズ(ダイハツ ロッキー)」が、まず候補になります。

維持費まで抑えたいなら、「ダイハツ タフト」「スズキ ハスラー」のように、SUVらしく使える軽自動車も同じ土俵に乗ってきます。

ただ、この記事でお伝えしたいのは車種ではありません。

欲しい車から探し始めると、程度や装備を見ていくうちに、予算はたいてい上がっていきます。

先に決めておくのは「予算 → 使い方 → 大きさ」の順番。

この順番があるだけで、同じ金額でも、あとから納得できる1台に近づきます。

まず、ご相談の中身を整理します

いただいたご相談は、こんな内容でした。

13年乗って、走行距離は約15万キロ。

最近その車の調子が悪くなってきたので、乗り換えを考えています。

子ども2人の送迎と買い物が主な用途で、高速道路もよく使うので、クルーズコントロールが欲しいです。

できればコンパクトSUVがいいのですが、予算は現金で100万円。

残りはローンになってしまうので、できるだけ少なく、早く返したいです。

自宅のすぐ近くにトヨタのお店があって、認定中古車も扱っていそうなので、そこが便利かなと思っています。

13年、15万キロ。

ここまで1台を大切に乗ってこられた方です。

そして「できるだけローンは少なく、早く返したい」と、ご自分で線を引いておられます。

この2つが、今回の答えのほとんどを決めています。

コンパクトSUVなら、この3台から

ご希望と使い方から、まず見ていただきたいのはこの3台です。

トヨタ ライズ(ダイハツ ロッキー)

1.2Lのエンジンを積んだ、コンパクトなSUVです。

もともとはダイハツが作っている車で、グループ会社であるトヨタからは「ライズ」という名前で売られています。

中身はほぼ同じなので、どちらのお店が近いかで選んでも大丈夫です(トヨタ ライズの公式ページ)。

トヨタの認定中古車で探すと、150万円前後から見つかります。

SUVらしい見た目のわりに、取り回しがラクなのが良いところです。

高速をよく使われるなら、上位グレードのターボモデルまで見ておくと、合流や坂道で余裕が出ます。

ダイハツ タフト/スズキ ハスラー

SUVがご希望とうかがっていますが、ダイハツ タフトスズキ ハスラーのように、最低地上高が高くてSUVと同じように使える軽自動車も、選択肢に入ります。

ボディは小さいですが、ご家族で乗って狭いということはありません。

そして、ここが大きいところです。

軽自動車は、税金も、車検の基本費用も、消耗品も、燃料代も、すべてが安く済みます。

高速をどれくらい走るかにもよりますが、ターボモデルを選べば余裕がありますし、運転支援も充実しているので、ご希望はひととおり満たせます。

価格帯もライズと同じくらいで、新古車が狙えることもあります。

雪の多い地域にお住まいで、そこがSUVを選びたい理由のひとつなら、下回りの手入れの話もあわせてどうぞ。

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スライドドアのアクティブ系を、今回は外した理由

軽自動車には、スライドドアが付いたアウトドア寄りのタイプもあります。

ただ、そのぶん車高が上がって、ご希望の雰囲気からは少し離れてくると考えたので、今回はご紹介を控えました。

もちろん、お子さまの乗り降りのしやすさを最優先にされるなら、そちらも十分ありです。

高速でラクをしたいなら、装備から絞ると早いです

クルーズコントロールのように、あると本当にラクになる装備があります。

新車で買う場合、こうした装備を足していくと、金額はそのぶん上がっていきます。

ところが中古車は少し事情が違って、同じくらいの値段でも、その装備が「付いている個体」「付いていない個体」が混ざっているんです。

だったら、付いている方を選んだほうが得ですよね。

ですから探すときは、車種を決めてから装備を足していくのではなく、「この装備が付いているものだけ」で先に絞ってしまうほうが早いです。

高速をよく使うなら、自動ブレーキと前のクルマに合わせて走ってくれる機能。

お子さまの送迎が多いなら、両側の電動スライドドア。

狭い駐車場が多いなら、真上から見下ろすタイプのカメラ。

このあたりは、あとから付けられないものばかりなので、最初に決めておく価値があります。

ピゴス
ピゴス

装備は、あとから足すと高くつきます

でも中古車なら、最初から付いている1台を探すだけでいいんです🐧

探しているうちに、予算は上がっていきます

ここからが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

ご相談者さまに起きたこと

最初のご相談は「現金100万円、ローンはできるだけ少なく」でした。

だから私も、150万円前後で探せる車をご案内しました。

ところが、その翌日にいただいたご質問が、こちらです。

ライズの2023年式、ガソリン車で17,000キロ、230万円(税・諸費用込み)というのがあるのですが、これは割高でしょうか?

たった1日です。

この方がいい加減なわけでは、まったくありません。

程度の良い車や、装備の充実した車を並べて見ていくと、目は自然と上に向きます。

そして「これくらいなら」と、少しずつ線が動いていく。

私も同じことをしますし、車が好きな人ほど、この道を通ります。

決めるのは、車種ではなく「軸」です

こういうとき、私がお伝えしているのは「車という道具に、何を求めるのか」を、もう一度だけ考えてみてくださいということです。

道は2つあります。

  • 最初に決めた予算を軸にする——その金額で買える車種、または近い車種の中から選ぶ
  • 欲しい車種を軸にする——その車を、少しでも安く買える買い方を探す

どちらが正しいということはありません。

ただ、どちらの軸で探しているのかが自分の中ではっきりしていないと、金額だけがじりじり上がっていきます。

もうひとつ。

中古車の値段が新車と近くなってきたら、「一度、新車の見積もりも取って比べてみる」のがおすすめです。

諸費用まで入れると、思っていたほど差がないこともあります。

比べてから決めれば、どちらを選んでも後悔しにくくなります。

予算そのものの決め方は、こちらでスプレッドシートを使いながらお話ししています。

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反対に、予算のほうを軸にして、100万円台の中古SUVで1台まで絞り込まれた方もいらっしゃいます。

そのときにお伝えした確かめ方は、こちらです。

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買う場所は、近さで選んでいいと思います

今回のご相談者さまは、ご自宅のすぐ近くにトヨタのお店があって、そこが便利そうだと書いておられました。

これは、とても良い感覚だと思います。

車は買って終わりではなく、そのあと何年も点検や車検でお世話になります。

近ければ、ちょっと気になることがあったときに寄れます。

整備の履歴も1か所に貯まっていくので、年数が経つほど話が早くなります。

とくに、車のことを細かく調べるのが得意ではない方ほど、認定中古車は選びやすい買い方です。

その車をよく知る整備士さんが、消耗品を替えて、悪いところを直して、きれいにしてから店頭に並べてくれるからです。

少し高く感じるかもしれませんが、その差額で買っているのは「当たり外れの幅を小さくすること」だと私は思っています。

どこで買うかで迷っておられるなら、こちらもどうぞ。

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新古車は「タイミングよくあればラッキー」なのか

ご相談者さまから、こんなご質問もいただきました。

「新古車が良いですが、タイミングよくあればラッキーって感じなのですかね?」

半分は当たっていて、半分は動かせます。

やり方は、こうです。

まず、候補のお店のホームページを、毎日でなくていいので定点で見てみてください。

1週間ほどの間隔で、新しい中古車が載っていきます。

そして、ここからが大事なところです。

待っているより、一度お店に足を運んで、担当者さんに「このくらいの予算で、こういう車を探しています」と伝えておくこと。

そうしておくと、車が入ってきたときに、ホームページに載る前に連絡をもらえることがあります。

お店の側も、写真を撮って文章を書いて掲載する手間より、探している方に直接ご紹介するほうが早いからです。

何台か見ていくうちに、だんだん目が肥えて、相場の感覚もついてきます。

そうなれば、「これは買いだ」と思ったその場で決めても大丈夫です。

自分が欲しい車は、たいてい他の方も欲しい車ですから、良い個体は早い者勝ちになります。

とはいえ、焦る必要はありません。

よく吟味して選んでください。

長く乗るつもりの方へ

13年、15万キロ。

これだけ乗ってこられた方なら、次の車もきっと長く乗られると思います。

そういう方には、お伝えしたいことがあります。

無理のない範囲であれば、気に入った車を長く乗るのが、80点を取りやすいカーライフです。

逆に、安さだけで思い切り予算を下げるのも、実はおすすめしません。

車のことはまあまあ得意な私でも、たとえば30万円の車を買って得なカーライフを送るのは、運を味方につけないと難しいところがあります。

修理費と、すぐにやってくる次の乗り換えで、結局は出ていくお金が増えてしまうこともあるからです。

それと、長く乗ると決めているなら、売るときの値段はあまり気にしなくて大丈夫です。

10年、15年と乗れば、どの色を選んでも五十歩百歩になります。

「リセールが良い」と言われない色でも、好きな色を選んで損はありませんよ。

同じことを、転勤まで1ヶ月しかないという方からのご相談でもお伝えしました。

安い車と欲しい車のあいだで揺れていたその方が、どうやって答えを出されたのかは、こちらでお話ししています。

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いまのお車を手放すとき

ご相談では、いまの車の売り方はまだお決まりではないとのことでした。

13年乗って15万キロのお車でも、値段が付かないと決まったわけではありません。

ただ、ここは正直にお伝えしておきます。

買取の一括査定は、担当者さんが実際に動いてくださるサービスです。

ですので、「なんとなく金額だけ知りたい」という段階では、使わないほうがいいと思っています。

次の車が決まって、「この車は手放す」と心が決まってから使うと、力を発揮してくれます。

そのときは、電話が何本も鳴るタイプではないものを選ぶと、気持ちがラクです。

まとめ

今回の内容を、最後に振り返っておきましょう。

  • コンパクトSUVなら「トヨタ ライズ(ダイハツ ロッキー)」が、認定中古車で150万円前後から
  • 維持費まで抑えるなら「ダイハツ タフト」「スズキ ハスラー」など、SUVらしく使える軽自動車も同じ土俵
  • クルーズコントロールのような装備は、あとから足せない。「付いている個体だけ」で先に絞ると早い
  • 探しているうちに、予算はたいてい上がる。上がったこと自体は誰にでも起きる
  • 決めるのは車種ではなく「軸」=予算を軸にするのか、欲しい車種を軸にするのか
  • 中古が新車と近い値段になったら、一度は新車の見積もりも取って比べる
  • 買う場所は近さで選んでいい。長く通える1か所に整備の履歴が貯まる
  • 新古車は運任せではない。お店に予算と条件を伝えておくと、掲載前に連絡をもらえることがある

ご相談者さまの、その後

このご相談には、続きがあります。

230万円の車について私がお答えしたあと、こんなお返事をいただきました。

その通りですね。

予算をだいぶ無視しておりました。

県内の認定中古車で探して、今は安いものが見当たらなかったので、もう少しお手頃なものが出るまで待ってみます。

私は、このお返事を読んでほっとしました。

ただ、ひとつだけ言わせてください。

予算を無視してしまったのではなくて、「いい車を見つけてしまった」だけなんです。

13年、15万キロ乗ってこられた方が、次の1台をちゃんと選ぼうとして、たくさん調べた。

その結果として、目が上に向いただけです。

そこで立ち止まって「待ってみます」と決められる方は、そう多くありません。

ピゴス
ピゴス

いい車を見つけてしまうのは、真剣に探している証拠です

一度立ち止まれた方は、次の1台でちゃんと納得できますよ🐧

焦らなくて、大丈夫です。

欲しい車は、たいてい他の方も欲しい車ですが、条件に合う1台は、待っていればまた出てきます。

その1台に出会えたときは、待ってよかったと思えるはずです。

コンパクトSUV選びで疑問や不安ある場合は、「X」「お問い合わせ」「コメント欄」などでお気軽にご相談ください。

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ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、コメント欄や「X」などでいつでもメッセージを承っております。お気軽にどうぞ!