子育てのコンパクトSUV、探すほど予算が上がるのはなぜ?ライズ・タフト・ハスラーで考える

今の車が、そろそろあやしい。
子どもの送迎と買い物には毎日使うから、止まってからでは困る。
せっかく替えるなら、前から気になっていたコンパクトSUVがいいな——。
そう思って調べ始めたところで、手が止まりませんか。
用意できるお金は決まっているのに、見ていくうちに、いいなと思う車がどんどん高くなっていく。
じつはこれ、車探しをしている方の、ほとんどが通る道なんです。
コンパクトSUVをご希望なら、認定中古車で150万円前後から探せる「トヨタ ライズ(ダイハツ ロッキー)」が、まず候補になります。
維持費まで抑えたいなら、「ダイハツ タフト」や「スズキ ハスラー」のように、SUVらしく使える軽自動車も同じ土俵に乗ってきます。
ただ、この記事でお伝えしたいのは車種ではありません。
欲しい車から探し始めると、程度や装備を見ていくうちに、予算はたいてい上がっていきます。
先に決めておくのは「予算 → 使い方 → 大きさ」の順番。
この順番があるだけで、同じ金額でも、あとから納得できる1台に近づきます。
まず、ご相談の中身を整理します
いただいたご相談は、こんな内容でした。
13年乗って、走行距離は約15万キロ。
最近その車の調子が悪くなってきたので、乗り換えを考えています。
子ども2人の送迎と買い物が主な用途で、高速道路もよく使うので、クルーズコントロールが欲しいです。
できればコンパクトSUVがいいのですが、予算は現金で100万円。
残りはローンになってしまうので、できるだけ少なく、早く返したいです。
自宅のすぐ近くにトヨタのお店があって、認定中古車も扱っていそうなので、そこが便利かなと思っています。
13年、15万キロ。
ここまで1台を大切に乗ってこられた方です。
そして「できるだけローンは少なく、早く返したい」と、ご自分で線を引いておられます。
この2つが、今回の答えのほとんどを決めています。
コンパクトSUVなら、この3台から
ご希望と使い方から、まず見ていただきたいのはこの3台です。
トヨタ ライズ(ダイハツ ロッキー)
1.2Lのエンジンを積んだ、コンパクトなSUVです。
もともとはダイハツが作っている車で、グループ会社であるトヨタからは「ライズ」という名前で売られています。
中身はほぼ同じなので、どちらのお店が近いかで選んでも大丈夫です(トヨタ ライズの公式ページ)。
トヨタの認定中古車で探すと、150万円前後から見つかります。
SUVらしい見た目のわりに、取り回しがラクなのが良いところです。
高速をよく使われるなら、上位グレードのターボモデルまで見ておくと、合流や坂道で余裕が出ます。
ダイハツ タフト/スズキ ハスラー
SUVがご希望とうかがっていますが、ダイハツ タフトやスズキ ハスラーのように、最低地上高が高くてSUVと同じように使える軽自動車も、選択肢に入ります。
ボディは小さいですが、ご家族で乗って狭いということはありません。
そして、ここが大きいところです。
軽自動車は、税金も、車検の基本費用も、消耗品も、燃料代も、すべてが安く済みます。
高速をどれくらい走るかにもよりますが、ターボモデルを選べば余裕がありますし、運転支援も充実しているので、ご希望はひととおり満たせます。
価格帯もライズと同じくらいで、新古車が狙えることもあります。
雪の多い地域にお住まいで、そこがSUVを選びたい理由のひとつなら、下回りの手入れの話もあわせてどうぞ。
スライドドアのアクティブ系を、今回は外した理由
軽自動車には、スライドドアが付いたアウトドア寄りのタイプもあります。
ただ、そのぶん車高が上がって、ご希望の雰囲気からは少し離れてくると考えたので、今回はご紹介を控えました。
もちろん、お子さまの乗り降りのしやすさを最優先にされるなら、そちらも十分ありです。
高速でラクをしたいなら、装備から絞ると早いです
クルーズコントロールのように、あると本当にラクになる装備があります。
新車で買う場合、こうした装備を足していくと、金額はそのぶん上がっていきます。
ところが中古車は少し事情が違って、同じくらいの値段でも、その装備が「付いている個体」と「付いていない個体」が混ざっているんです。
だったら、付いている方を選んだほうが得ですよね。
ですから探すときは、車種を決めてから装備を足していくのではなく、「この装備が付いているものだけ」で先に絞ってしまうほうが早いです。
高速をよく使うなら、自動ブレーキと前のクルマに合わせて走ってくれる機能。
お子さまの送迎が多いなら、両側の電動スライドドア。
狭い駐車場が多いなら、真上から見下ろすタイプのカメラ。
このあたりは、あとから付けられないものばかりなので、最初に決めておく価値があります。
装備は、あとから足すと高くつきます
でも中古車なら、最初から付いている1台を探すだけでいいんです🐧
探しているうちに、予算は上がっていきます
ここからが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
ご相談者さまに起きたこと
最初のご相談は「現金100万円、ローンはできるだけ少なく」でした。
だから私も、150万円前後で探せる車をご案内しました。
ところが、その翌日にいただいたご質問が、こちらです。
ライズの2023年式、ガソリン車で17,000キロ、230万円(税・諸費用込み)というのがあるのですが、これは割高でしょうか?
たった1日です。
この方がいい加減なわけでは、まったくありません。
程度の良い車や、装備の充実した車を並べて見ていくと、目は自然と上に向きます。
そして「これくらいなら」と、少しずつ線が動いていく。
私も同じことをしますし、車が好きな人ほど、この道を通ります。
決めるのは、車種ではなく「軸」です
こういうとき、私がお伝えしているのは「車という道具に、何を求めるのか」を、もう一度だけ考えてみてくださいということです。
道は2つあります。
- 最初に決めた予算を軸にする——その金額で買える車種、または近い車種の中から選ぶ
- 欲しい車種を軸にする——その車を、少しでも安く買える買い方を探す
どちらが正しいということはありません。
ただ、どちらの軸で探しているのかが自分の中ではっきりしていないと、金額だけがじりじり上がっていきます。
もうひとつ。
中古車の値段が新車と近くなってきたら、「一度、新車の見積もりも取って比べてみる」のがおすすめです。
諸費用まで入れると、思っていたほど差がないこともあります。
比べてから決めれば、どちらを選んでも後悔しにくくなります。
予算そのものの決め方は、こちらでスプレッドシートを使いながらお話ししています。
反対に、予算のほうを軸にして、100万円台の中古SUVで1台まで絞り込まれた方もいらっしゃいます。
そのときにお伝えした確かめ方は、こちらです。
買う場所は、近さで選んでいいと思います
今回のご相談者さまは、ご自宅のすぐ近くにトヨタのお店があって、そこが便利そうだと書いておられました。
これは、とても良い感覚だと思います。
車は買って終わりではなく、そのあと何年も点検や車検でお世話になります。
近ければ、ちょっと気になることがあったときに寄れます。
整備の履歴も1か所に貯まっていくので、年数が経つほど話が早くなります。
とくに、車のことを細かく調べるのが得意ではない方ほど、認定中古車は選びやすい買い方です。
その車をよく知る整備士さんが、消耗品を替えて、悪いところを直して、きれいにしてから店頭に並べてくれるからです。
少し高く感じるかもしれませんが、その差額で買っているのは「当たり外れの幅を小さくすること」だと私は思っています。
どこで買うかで迷っておられるなら、こちらもどうぞ。
新古車は「タイミングよくあればラッキー」なのか
ご相談者さまから、こんなご質問もいただきました。
「新古車が良いですが、タイミングよくあればラッキーって感じなのですかね?」
半分は当たっていて、半分は動かせます。
やり方は、こうです。
まず、候補のお店のホームページを、毎日でなくていいので定点で見てみてください。
1週間ほどの間隔で、新しい中古車が載っていきます。
そして、ここからが大事なところです。
待っているより、一度お店に足を運んで、担当者さんに「このくらいの予算で、こういう車を探しています」と伝えておくこと。
そうしておくと、車が入ってきたときに、ホームページに載る前に連絡をもらえることがあります。
お店の側も、写真を撮って文章を書いて掲載する手間より、探している方に直接ご紹介するほうが早いからです。
何台か見ていくうちに、だんだん目が肥えて、相場の感覚もついてきます。
そうなれば、「これは買いだ」と思ったその場で決めても大丈夫です。
自分が欲しい車は、たいてい他の方も欲しい車ですから、良い個体は早い者勝ちになります。
とはいえ、焦る必要はありません。
よく吟味して選んでください。
長く乗るつもりの方へ
13年、15万キロ。
これだけ乗ってこられた方なら、次の車もきっと長く乗られると思います。
そういう方には、お伝えしたいことがあります。
無理のない範囲であれば、気に入った車を長く乗るのが、80点を取りやすいカーライフです。
逆に、安さだけで思い切り予算を下げるのも、実はおすすめしません。
車のことはまあまあ得意な私でも、たとえば30万円の車を買って得なカーライフを送るのは、運を味方につけないと難しいところがあります。
修理費と、すぐにやってくる次の乗り換えで、結局は出ていくお金が増えてしまうこともあるからです。
それと、長く乗ると決めているなら、売るときの値段はあまり気にしなくて大丈夫です。
10年、15年と乗れば、どの色を選んでも五十歩百歩になります。
「リセールが良い」と言われない色でも、好きな色を選んで損はありませんよ。
同じことを、転勤まで1ヶ月しかないという方からのご相談でもお伝えしました。
安い車と欲しい車のあいだで揺れていたその方が、どうやって答えを出されたのかは、こちらでお話ししています。
同じ予算で、新車と中古車のどちらが損をしないのか。
その差額の見方は、こちらでお話ししています。
いまのお車を手放すとき
ご相談では、いまの車の売り方はまだお決まりではないとのことでした。
13年乗って15万キロのお車でも、値段が付かないと決まったわけではありません。
ただ、ここは正直にお伝えしておきます。
買取の一括査定は、担当者さんが実際に動いてくださるサービスです。
ですので、「なんとなく金額だけ知りたい」という段階では、使わないほうがいいと思っています。
次の車が決まって、「この車は手放す」と心が決まってから使うと、力を発揮してくれます。
そのときは、電話が何本も鳴るタイプではないものを選ぶと、気持ちがラクです。
まとめ
今回の内容を、最後に振り返っておきましょう。
- コンパクトSUVなら「トヨタ ライズ(ダイハツ ロッキー)」が、認定中古車で150万円前後から
- 維持費まで抑えるなら「ダイハツ タフト」「スズキ ハスラー」など、SUVらしく使える軽自動車も同じ土俵
- クルーズコントロールのような装備は、あとから足せない。「付いている個体だけ」で先に絞ると早い
- 探しているうちに、予算はたいてい上がる。上がったこと自体は誰にでも起きる
- 決めるのは車種ではなく「軸」=予算を軸にするのか、欲しい車種を軸にするのか
- 中古が新車と近い値段になったら、一度は新車の見積もりも取って比べる
- 買う場所は近さで選んでいい。長く通える1か所に整備の履歴が貯まる
- 新古車は運任せではない。お店に予算と条件を伝えておくと、掲載前に連絡をもらえることがある
ご相談者さまの、その後
このご相談には、続きがあります。
230万円の車について私がお答えしたあと、こんなお返事をいただきました。
その通りですね。
予算をだいぶ無視しておりました。
県内の認定中古車で探して、今は安いものが見当たらなかったので、もう少しお手頃なものが出るまで待ってみます。
私は、このお返事を読んでほっとしました。
ただ、ひとつだけ言わせてください。
予算を無視してしまったのではなくて、「いい車を見つけてしまった」だけなんです。
13年、15万キロ乗ってこられた方が、次の1台をちゃんと選ぼうとして、たくさん調べた。
その結果として、目が上に向いただけです。
そこで立ち止まって「待ってみます」と決められる方は、そう多くありません。
いい車を見つけてしまうのは、真剣に探している証拠です
一度立ち止まれた方は、次の1台でちゃんと納得できますよ🐧
焦らなくて、大丈夫です。
欲しい車は、たいてい他の方も欲しい車ですが、条件に合う1台は、待っていればまた出てきます。
その1台に出会えたときは、待ってよかったと思えるはずです。
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