車のエアコンから冷たい風が出なくなり、修理に数十万円かかるかもしれないと言われることがあります。

金額がはっきりしないうちは、直す価値があるのかも、次の車にお金を回すべきかも決められません。

暑い季節ほど、早く答えを出したくなるものです。

ディーラーで営業をしていたころ、夏はエアコンの修理代の高さをきっかけに、次の車を探しに来られるお客さまが目立ちました。

エンジンや変速機の不調で乗り換えを考えるお客さまより、多いと感じるほどでした。

買ってすぐの中古車でエアコンが効かなくなった方は、こちらからどうぞ👇

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✅ 結論からお伝えします

エアコンが壊れたら、直すか手放すかは、見積もりの金額を見てから決めても遅くありません。

修理代は傷み方で数万円から数十万円まで変わるので、高いほうの金額だけで決めるのはもったいないです。

乗り換えは、税金や手続きのお金だけで修理代に届くことがあります。

手放すなら、先にお金をかけて直す必要はありません。

カーシェアは借りている時間で払うので、運転が少ない方も、手放す前に一度試してみると安心です。

見積もりを頼むときは、高いほうの金額でどの部品まで替えるのかも、一緒に聞いておくと比べやすくなります。

著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

エアコンが効かず、修理は30〜40万円の可能性もあると言われた

まずは、今回いただいたご相談の内容です。

見積もりの結果によっては今乗っている車を売却しカーシェアサービスを利用しようと思っているのでご意見を頂きたいです

6〜13万でも考え用ですが、この金額ならおそらく修理に回すと思います。

しかし30〜40万の修理費は流石に気が引け、新車購入、または廃車にしカーシェアサービスの利用を考えております。

お車は、2017年に中古で買った日産ノートで、走行距離は約8万3,500kmでした。

冷たい風が出なくなり、まずカー用品店で見てもらったそうです。

ヒューズは切れておらず、エアコンのガスを入れ替えても直らなかったため、コンプレッサーが原因の可能性が高いと言われました。

車を買ったお店に見積もりを頼んだのは、車検が近く、一緒に直せば費用をおさえられると考えたからでした。

お店からは、リビルド品を使えば6〜13万円、鉄粉などが飛び散っていれば30〜40万円と言われていました。

ことばのメモ:コンプレッサーとリビルド品

コンプレッサーは、エアコンのガスを押し縮めて、配管の中に送り出している部品です。

エアコンの部品の中でも値段が高く、修理代の大きな部分を占めます。

リビルド品は、使われていた部品を分解して直した再生品で、新品より安く買えます。

ご家族は3人で、お子さんは3歳です。

運転は週に1〜2時間ほどで、乗るのは土日のどちらかだけでした。

半年に1度ほど、車で1泊2日の旅行に出かけるそうです。

車を買ったころは仕事でも使い、1日に90〜120分ほど乗っていました。

いまは週に1度、60分くらいに減っています。

このご相談をいただいたのは、2023年の6月でした。

エアコンの修理代は、どこまで傷んでいるかで変わる

エアコンの修理代に幅があるのは、傷み方によって、替える部品の数が変わるからです。

このご相談でも、鉄粉などが飛び散っているかどうかで、6〜13万円と30〜40万円に分かれていました。

エアコンの故障は原因がいろいろあるので、きちんと調べてからでないと、正しい金額は出せません。

調べるのに手間がかかるぶん、見積もりにお金がかかることもあります。

最初に安いほうと高いほうの幅を伝えてくれるのは、正直で誠実な説明だと私は思います。

夏はエアコンの修理が混み合って、直したくてもすぐには直せないことがあります。

見積もりは早めに頼み、直すか手放すかは金額が出てから決める、という順番が安心です。

修理を待つあいだの足に、格安のレンタカーを借りる手もあります👇

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高いほうの金額は、先々のための交換を含むことがある

夏は、エアコンの修理のご相談が増えます。

10万円以下で直りそうなときでも、30〜40万円の全部を替えるコースをすすめられた、という話を聞くことがあります。

先々の故障を防ぐ、予防の意味も込めた交換です。

長く乗るつもりで、まとめて替えておきたい方には、意味のある選び方です。

ただ、直すか手放すかで迷っているなら、いま直す所と先のための交換を分けて聞いてみてはいかがでしょうか。

高いほうの金額がどこまで部品を替える場合かが分かると、比べやすくなります。

このご相談の見積もりは、約7.7万円だった

ご相談の2日後に、お店から見積もりの連絡があったそうです。

合計は77,083円で、替えるのはコンプレッサーと細かな部品でした。

内訳は、コンプレッサーが52,800円、交換の工賃が17,000円です。

ご相談者さまは、修理に出すことにされました。

ほかの部品を一緒に替えなくてよいかだけ、お店に確かめてから頼むとのことでした。

30〜40万円と聞いた時点で手放していたら、8万円足らずで直る車を手放すところでした。

金額が分からないうちに、たぶん高いだろうと乗り換えを決めてしまうのは、もったいないと私は思います。

直したあとは、一年中エアコンをオートで使っておくと壊れにくい、という話も大げさではないと思っています。

乗り換えには、車の代金のほかに諸費用がかかる

直すか乗り換えるかを比べるときは、乗り換えにかかるお金を先に並べておくと迷いにくくなります。

車を買い替えると、車の代金のほかに、税金や手続きの諸費用がかかります。

諸費用の目安は、普通車で10〜20万円ほどです。

※自賠責保険と重量税は国土交通省、手続きの代行費用は販売会社の公開情報をもとにした目安(2026年10月に確認・車の重さや登録する月、下取りのしかたで変わります)

エアコンの修理で迷っていた別の方に、私は「乗り替えこそ、一番高額な修理(車丸ごと交換)」とお伝えしたことがあります。

8万円足らずの修理なら、諸費用だけで修理代に届いてしまいます。

私は、10万kmは寿命より通過点だと考えています。

オイル交換などの基本の手入れができていれば、20万kmまで走る車もたくさんあります。

車が何年・何万kmまで乗れるのかは、こちらで整理しています👇

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修理費が車の値段を大きく超えるなら、乗り換えを考える

ただ、どんな車でも直すのがよい、というわけではありません。

修理費が、今の車を売ったときの値段を大きく超えるなら、乗り換えを考える時期かもしれません。

年式がかなり古く、売っても値段がほとんど付かない車のエアコンでは、直さずに乗り換えることをおすすめしたこともあります。

古い車は、直しても次の修理が順番にやってくる時期に入っているからです。

エアコンが止まったまま暑い中を走るのは、体への負担も大きくなります。

長く乗るうちに、どんな修理が来やすいのかは、こちらにまとめています👇

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直したあと何年乗れるかを、1年あたりのお金で比べる計算は、こちらです👇

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エアコンが壊れたままでも、車は売れる

ご相談者さまは、手放すなら廃車にすることも考えておられました。

エアコンが壊れていても、廃車にせずに売れば、多少なりお金になることが多いです。

先にお金をかけて直してから売っても、そのぶんが買取の金額に上乗せされることは、まずありません。

買い取るお店は、自社で安く直したり、直さずに次へ回したりできるからです。

売るか決める前に、今の車の相場の見当をつける方法は、こちらでお話ししています👇

今の車、いくらで売れる?愛車の価値を最大化する方法 車を乗り替えるか迷っている方、まずは車の価値を最大化する方法を知るだけでも、次のカーライフの計画がぐっと立てやすくなり、損せずに進める...

カーシェアの料金は、出発から返却までの時間で決まる

運転が週に1〜2時間なら、車を手放してカーシェアに切り替える考え方もあります。

車を持たなければ、駐車場代や税金・保険・車検のお金がかからなくなります。

ただ、カーシェアの料金の決まり方には、気をつけたいところがあります。

大手のタイムズカーでは、予約した開始の時刻から、返し終えるまでの時間に料金がかかります。

出かけた先で車を停めているあいだも、料金の時間に入ります。

時間の料金は15分220円からで、ガソリン代と、もしものときの補償も含まれています。

出発から返却まで3時間を週に1回なら、1回2,640円で、月に1万円あまりになります。

走る距離が20kmを超えると、1kmあたり20円が加わります。

1泊2日の旅行なら、36時間までの上限が8,800円です。

※タイムズカー公式サイト「料金」「利用料金」より(2026年10月に確認・ベーシッククラスの料金・月額基本料880円はその月の利用料金に充てられます)

運転した時間が週に1〜2時間でも、出かけた先で過ごす時間を足すと、料金の時間はもっと長くなります。

私も以前、カーシェアを取り入れようとして、すぐにやめた

私も以前、カーシェアを使う暮らしに挑戦して、すぐにあきらめたことがあります。

借りようと思ったときに、先に予約が入っていたことがありました。

持つより安いと分かっていても、使うたびにお金がかかると思うと、つい借りずに済ませてしまいました。

出かけた先で停めているだけでも、料金はどんどん進んでいきました。

車を持たずに、計画を立ててカーシェアを使いこなせる方を、私は尊敬しています。

月に1回ほど乗りたい方には、カーシェアは便利でおすすめです。

手放す前に、試しにカーシェアで暮らしてみる

カーシェアに切り替えるかは、頭の中で考えるより、試しに暮らしてみると確かめやすくなります。

車を持つのがもったいないと迷っていた方にも、私は「まずは思い切って車を手放してみての生活はいかがでしょうか」とお伝えしました。

やってみて難しそうなら、そのときに車を持つと決めても遅くありません。

雨の日の送迎や急な用事にどう動くかは、ご家庭の暮らし方と、カーシェアが近くにあるかで変わります。

まずは先週末、車で出かけてから家に戻るまで何時間だったかを、思い出してみてはいかがでしょうか。

泊まりの旅行だけレンタカーを借りる、という使い分けもあります。

カーシェアを使うときに、別に保険に入るかどうかは、こちらで答えています👇

カーシェアの保険。別途加入は必要?基本は不要。利用料の補償と免責の補償は分けて確認
カーシェアに別途保険は必要?基本は不要です|含まれる補償と、自分で備えるものカーシェアに別途保険は必要?大手のカーシェアは対人・対物・ケガ・車の損害まで利用料に含まれるので基本は不要です。迷いやすい免責の補償は金額でなく「分かって払えているか」で決める、という考え方をお話しします。...

まとめ

  • エアコンの修理代は傷み方で数万円から数十万円まで変わるので、見積もりの金額が出てから決める
  • 高いほうの金額が、どこまで部品を替える場合かを聞く
  • 乗り換えは、税金や手続きの諸費用だけで修理代に届くことがある
  • 修理費が車を売ったときの値段を大きく超えるなら、乗り換えを考える
  • 手放すなら、直さずにそのまま売る
  • カーシェアは出発から返却までの時間で払うので、手放す前に試してみる

車を持ち続けるのも、カーシェアに切り替えるのも、ご家庭に合っていればどちらも良い選び方です。

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ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、記事の下のコメント欄でいつでも承っております。ニックネームもメールアドレスも要りませんので、お気軽にどうぞ!