保険のロードサービスはつけるべき?JAFとの違いと「いる人・いらない人」

自動車保険の見積もりに、ロードサービスという行がありました。
年に、千円ちょっと。
つけるべきなのか、外してしまっていいのか。
しかも、家族はJAFに入っています。
これ、両方いるんだろうか——。
見積書を前に、そこだけ決まらない。
多くの方は、保険のロードサービスだけで足ります。
というのも、ロードサービスは多くの自動車保険に、無料で標準付帯されているからです。
有料の特約は、その中身をさらに手厚くするもの。
高いお金を払って付けるもの、と身構えなくて大丈夫です。
JAFが活きてくるのは、雪道や砂浜など、保険では対応しきれない場所へ行く方です。
まずは、ご自身の保険に何が付いているかを確かめるところから始めましょう。
今回いただいたご相談
以下のようなご相談をいただきました(内容を編集して掲載しています)。
自動車保険の見積もりに、ロードサービスが年1,620円で入っていました。
主人はJAFに入っているのですが、私はどうすればいいでしょうか。
つけるべきか、ムダなのか、判断がつきません。
とても、よく分かるお気持ちです。
順番に、お答えしていきますね。
まず誤解を解きます——ロードサービスは「無料で付いている」ことが多い
最初に、知っておいてほしいことがあります。
ロードサービスは、「わざわざお金を払って付ける特約」だと思われがちですが、そうとは限りません。
じつは、はじめから付いていることのほうが多いんです。
有料の特約には、2つのパターンがあります。
- すでに付いている内容を、さらに手厚くするもの
- もともと付いていないので、有料で追加するもの
ですから、まずやることはシンプルです。
ご自身の保険証券を見て、ロードサービスがすでに付いていないか、確認してみてください。
今回のご相談者さまの場合は、年1,620円という見積もりでした。
ただ、この金額は会社によって、無料から数千円まで幅があります。
自分の保険にどう付いているか。
それを知るのが、第一歩です。
保険の中身を、どこから削って、どこを残すか。
その全体像は、こちらにまとめています。
保険のロードサービスで、いちばん助かるのは「手配」です
ここで、お金の話から少しだけ離れます。
私が保険のロードサービスを付けているのは、じつは金額のためではありません。
手配を、任せられるからです。
事故や故障のときに保険会社へ電話をすると、ロードサービスの手配まで、併せてやってくれます。
付けていないと、まず「どこのロードサービスに頼むのか」というところから、自分で選ぶことになります。
車が動かなくて、頭が真っ白になっているときに、です。
バッテリーが上がった、原因は分からないけれど動かない。
そういうときにも、同じように呼べます。
ちなみに、しばらく乗らない予定があるときは、そもそも上がらないように備えておくこともできます。
長くお預けになる場合の管理のしかたは、こちらでお話ししています👇
そして、もし何にも入らないままレッカーを呼ぶと、数万円から、距離や状況によっては数十万円になることもあります。
起きる確率は、それほど高くありません。
でも、起きたときの金額と手間は、けっこう大きい。
だから私は、自分の車にも付けています。
古い車ほど、出番の可能性はありますしね。
JAFと保険のロードサービスは「似て非なるもの」
次に、JAFとの違いです。
この2つは似ているようで、大事なところが違います。
それは、JAFは「人」につき、保険のロードサービスは「その契約した車」につく、ということです。
JAFは会員本人につくので、他人の車でも、レンタカーでも、会社の車でも、自分が乗っていれば呼べます。
しかも、会員特典として、年に何度でも使えるのが強みです。
一方、保険のロードサービスは、あくまで保険をかけた、その契約車のためのものです。
| 項目 | JAF | 保険付帯のロードサービス |
|---|---|---|
| 何につく? | 会員(人)につく | その契約車につく |
| 他人の車・レンタカー・会社の車 | 自分が乗っていれば呼べる | 基本は、その契約車のみ |
| 呼べる回数 | 会員特典として何度でも | 回数の条件がある場合あり |
| 運べる距離 | 無料でけん引できる距離に上限あり | 会社やプランで差が大きい(JAFより長いことも) |
| 得意なこと | 雪や砂でのスタック・代タイヤなど | 事故のときの手配を、まとめて任せられる |
| 費用 | 年会費(約4,000円+入会金) | 無料付帯が多い/有料特約で手厚く |
| 向いている人 | いろいろな車に乗る人 | 自分の車を普通に乗る大多数の人 |
人につくJAFか、車につく保険か
ここさえ押さえれば、自分にどちらが要るか、だいぶ見えてきますよ🐧
JAFにしかできないこともあります
ここは、はっきりお伝えしておきます。
JAFには、保険のロードサービスでは対応してもらえないことがあります。
たとえば、雪で滑って動けなくなった車を引き上げてもらう。
これは、JAFの領分です。
砂浜も同じで、保険のロードサービスでは対応してもらえない場合があります。
ほかにも、キーの閉じ込み、燃料切れ、チェーンの脱着、異音や異臭の確認。
パンクのときには、代車ならぬ代タイヤを貸してくれることもあります(普及しているサイズに限られます)。
震災や津波のときのレッカーは、保険の側だと対象外になる場合があります。
正直に言うと、私自身はJAFをほとんど使ったことがないので、そこまで詳しいわけではありません。
それでも、整備士だった私が路上で自分で作業するくらいなら、迷わずJAFを呼びます。
不安定な場所で、慣れない工具を使うのは、危ないからです。
遠くまで運んでほしい方は、距離を先に確かめてください
ひとつ、気をつけていただきたいことがあります。
遠出が多いから、という理由だけでJAFを選ぶのは、少し待ってください。
JAFが無料でけん引してくれる距離には、上限があります。
そして、保険のロードサービスのほうが長いことも、めずらしくありません。
どちらにも上限はあるので、超えた分は実費です。
遠くへ行くことが多い方こそ、ご自身の保険とJAFの、それぞれの距離を先に確かめてみてください。
で、結局どっちが要るの?——使い方で決めましょう
ここまでを踏まえて、私の考えをお伝えします。
ほとんどの方は、保険に付いているもので間に合います。
ロードサービスを呼ぶ機会は、年に1回あるかないか、という方がほとんどだからです。
それなら、無料で付いていることが多い保険のほうで、じゅうぶんカバーできます。
では、JAFの強みが活きてくるのは、どんな方か。
- 雪道や砂浜など、スタックしそうな場所へ行く方
- あまり車に乗らず、バッテリーを上げてしまいがちな方
- 古い車で、トラブルがちょくちょくある方
- 仕事で、たくさんの車を管理している方
こういう方は、人についていて、会社の車でも呼べて、年に何度も使えるJAFの強みが、ぐっと活きてきます。
JAFも、会員にならずに呼ぶと、1回で1万円以上かかることがほとんどです。
年に1度は呼びそうだな、という車をお持ちなら、入っておく価値はあると思います。
……と書きましたが、保険というのは、そもそも元を取るためのものではないんですけどね。
そしてもうひとつ、大事なことをお伝えします。
JAFも保険のロードサービスも要らない、という答えも、私は正しいと思っています。
自分で手配して、自分で払う。
その覚悟と貯えがあるなら、それも立派な選び方です。
逆に、無いと落ち着かないのであれば、あまり悩まずに付けてしまったほうが、気持ちが軽くなります。
「お守りとして両方入っておく」という選び方も、私は否定しません。
両方に入っている方へ
すでにJAFにも保険にも入っている、という方に、ひとつだけ。
保険のロードサービスで呼ぶときにも、JAF会員です、と伝えてみてください。
そのほうが、より良い対応を受けられることがあります。
知っておくだけで、いざというときに少し違いますよ。
見積もりに「道路サービス」と入っていたら
これは、車を買うときの見積書のお話です。
新車でも中古車でも、見積もりの中に「道路サービス関連費用」といった行が入っていることがあります。
中身は、JAFの会費であることが多いです。
お店の方が悪気があって入れているわけではなく、ご案内としてあらかじめ載せてあるだけのことがほとんどです。
ですので、まずはご自身の任意保険にロードサービスが付いているかを確認してみてください。
付いているなら、役割が重なります。
その場合は、外していただいて大丈夫です。
ロードサービスの手厚さは、会社で差が出ます
ひとつ補足すると、無料付帯のロードサービスでも、その手厚さは保険会社によって差があります。
運んでくれる距離も、対応してくれる範囲も、会社ごとに違います。
ただ、ここでひとつ白状しておきます。
ロードサービスの中身を細かく比べられるのは、私が保険に詳しいからです。
普通は、そこまで判断しづらいところだと思います。
ですから、同じ条件で見積もりを並べてみて、上のほうが横並びに見えたなら、それは正しい感覚です。
値段が8割くらいの決め手、という感覚で選んでいただいて大丈夫ですよ。
残りの2割で見るとすれば、入りたい補償がちゃんとあるかどうかと、ロードサービスの手厚さ。
その2つくらいで足ります。
同じ条件で見比べると、今の補償が手厚いのか、足りないのかも、はっきり見えてきます。
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今日決める必要は、まったくありません。
まとめ
- ロードサービスは、多くの保険に無料で標準付帯されています。有料特約はそれを手厚くするもの
- まずはご自身の証券に、ロードサービスが付いているか確認しましょう
- 保険のロードサービスの価値は、金額よりも「手配を任せられる」ことにあります
- JAFは「人」につき、保険は「その契約車」につく。ここが最大の違いです
- 雪や砂でのスタックなど、JAFにしかできないこともあります
- 遠出が多い方は、JAFと保険それぞれの「運べる距離」を先に確かめてください
- 多くの方は、保険のロードサービスだけで足ります
ロードサービスは、つけるか外すかで悩むより、まずご自身の保険に何が付いているかを知ることが先です。
そのうえで、乗り方に合わせて決めれば大丈夫。
大多数の方は、保険のロードサービスだけで、じゅうぶん安心できますよ。
ご相談者さまの、その後
このご相談には、続きがありました。
初めての質問で、とても丁寧に説明ありがとうございました。
もう一度、保険会社から見直しも含めて、必要な補償かどうか見極めて決めていけそうです。
ありがとうございます。
つけるか外すか、ではなく、見直しから始めます、と書いてくださいました。
じつは、これがいちばん強いです。
ロードサービスの千円ちょっとを迷っているうちは、その千円ちょっとしか動きません。
でも、保険全体を一度並べて見ると、もっと大きなところが動くことがあります。
入口の質問より、少し先まで行かれたんだな、と思いました。
ロードサービスは、備えというより、困った日の連絡先だと思っています
どこに電話すればいいか、決まっているだけで、ずいぶん楽になりますよ🐧
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