著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

🔥「どうせ新車を買うなら、数年後に高く売れる車がいい!」

🔥「アルファードとかプラド、ハリアーあたりが狙い目かな?」

将来の乗り換えまで見据えて、リセールバリューの高い車種を選ぶ方、増えてきましたよね。

コストを抑えながらカーライフを楽しむための、賢い考え方のひとつだと思います。

そして雪国にお住まいなら、ここにもうひとつ悩みが乗ります。

☃️「買い替えのたびにスタッドレスタイヤが必須なんだよな…」

🤔「高いスタッドレスとホイールを買っても、売る時はタダ同然だったら意味ないんじゃ…」

冬タイヤの話も、あとでしっかりお伝えします。

ただ、その前に確かめておきたいことが、ひとつだけあるんです。

✅ 結論からお伝えします

リセールの良さで決める前に、もうひとつだけ物差しを足してみてください。

もしぶつけたとき、その修理代を引き受けられるか、です。

高い車は、事故のときの修理代も高くなります。

いまの車は安全のために作りが変わっていて、一度の事故で100万円、200万円かかることも珍しくありません。

そこを引き受けられる範囲なら、リセールを狙うのも、雪国で好きな車に乗るのも、まったく問題ないと思います。

冬タイヤ代は、あとでご紹介する4つの方法で下げられますからね。

きっかけは、読者の方からのご相談

まずは、今回いただいたご相談の内容です。

リセールを意識して、新車のアルファード・プラド・ハリアーなどを検討中です。

ディーラーに行くと、現行のアルファードは受注ストップ、ハリアーのハイブリッドは2年待ちとのことでした。

2年で乗り換えることも視野に、次期型のアルファードかプラドを予約するかも検討しています。

しかし、寒い地域なので、スタッドレスタイヤも購入必須です。

スタッドレスは中古のリセールにはプラスにならないイメージです。

ということは、スタッドレスタイヤが必要な地域でリセールを意識するのは、難しいでしょうか?

純正ホイールや人気ホイールならプラスになるかもですが、そもそもタイヤとホイール代もお高くつきそうです…🤣

寒冷地おすすめの購入方法があれば、教えていただけると幸いです🙏

リセール最強クラスの車種を選びつつ、スタッドレスタイヤのコストがネックになっている状況、よく分かります。

このご相談には続きがあって、そちらのほうが実は大事な話になりました。

先に、そこからお伝えさせてください。

リセールで選ぶ前に、確かめてほしいことがひとつあります

このあとご相談者さまは、こう聞いてくださいました。

人気グレードは2年待ち。

じゃあ①納期の早いグレード ②次期型の最速予約 ③中古、のどれがいいですか、と。

私がお答えしたのは、そのどれでもなく、こういうことでした。

リセールも大事なのですが、高額な車は事故のときが諸刃の剣になります。

家のように、リセールの良い土地を買えば安泰、とはいかないのが車なんですね。

何事もなければ、たしかに損の少ない乗り方ができます。

でも、中途半端な事故で修理が必要になったとき、車が高額なぶん修理金額も高額になります。

いまの車は、上手につぶれるように作られています

最近の車は、歩行者を守るため、そして乗っている人を守るために、上手につぶれて衝撃を吸収するように作られています。

これは安全のためのすばらしい設計です。

ただ、その裏返しとして、修理には手間もお金もかかります。

いくら貯金がたっぷりある方だとしても、一気に100万円、200万円かかる事故も少なからずあります。

それは、やっぱりショックですよね。

部品の値段も、車の価格に比例して上がります。

700万円の車の部品は、200〜300万円の車の部品のおよそ2倍。

前のバンパーをぶつけて、普通の車なら10万円そこそこで直るものが、20〜30万円になることもあります。

だから物差しは「車両保険を使って備えてでも欲しいか」

高い車を持つこと自体を、否定するつもりはまったくありません。

私がお伝えしたいのは、選ぶときの物差しをひとつ足してほしい、ということだけです。

その車を、車両保険を使って備えてでも欲しいと思えるか。

私が考える「予算の範囲内」は、だいたいこの4つです。

  • 現金一括で購入できる
  • 天変地異や盗難などで全損になっても、車両保険に頼らず生活に影響がない(めっちゃショック、大損した、ぐらいで済む)
  • 車両保険に入らなくても、心配なく車に乗れる
  • 維持費やメンテナンス費用を、普通に払っていける

4つ全部でなくても大丈夫です。

ただ、どれか引っかかるものがあったら、そこは一度考えてみる価値があると思います。

あと、盗難のリスクもゼロではありません。

人気の高い車種ほど、そのあたりは頭の片隅に置いておいてくださいね。

ピゴス
ピゴス

車探しの水をさすようなことを言ってしまって、申し訳ないのですが

大事なことかと思って、お話しさせていただきました

そのうえで欲しいと思えたなら、それはもう良い買い物だと思いますよ😊

ここからは冬タイヤの話。まず、スタッドレスは査定に乗りません

お待たせしました。

ご相談者さまの「プラスにならないイメージ」は、残念ながら合っています。

車を売却するとき、スタッドレスタイヤが付いていても、査定額へのプラスはほとんどありません。

私自身も雪の降る地域に住んでいるので、毎年この問題に頭を悩ませています。

使わなくなったスタッドレスをタイヤ買取店に持っていっても、2,000円とか5,000円とか、そんなものなんですよね。

売るときは、純正のホイールに状態の良い夏タイヤを履いた状態にしておくのが基本です。

冬場でどうしてもスタッドレスのまま査定に出すことになったら、「夏タイヤのセットも保管してあります」と伝えておきましょう。

現物を見せられるとなお良いです。

冬タイヤ代を下げる、4つの方法

スタッドレスが査定に乗らない以上、やることは「いかに冬タイヤ関連の費用を抑えるか」になります。

安全を確保したうえで、コストを下げる方法を4つご紹介しますね。

①インチダウンする

これがいちばん効きます。

純正と同じサイズのスタッドレス&ホイールセットは、どうしても高くなります。

でも冬タイヤは、ひとつ小さいサイズを履けることが多いんです。

たとえば夏タイヤが225/50R18なら、冬タイヤは215/60R17も装着できる、といった具合です。

こうすると性能は変わらないまま、同等の銘柄で3〜5万円以上の節約ができます。

その車種の下位グレードに設定のあるサイズを選ぶと、適合を確かめやすいですよ。

ただし、グレードによっては装着できない場合もあります。

ブレーキとの干渉もあるので、購入前にディーラーさんやタイヤ屋さんに確認しておくと安心です。

②タイヤ交換の「前」に乗り換える

スタッドレスも夏タイヤも、そろそろ交換かな、というタイミングで車を乗り換えるのが理想です。

新品の高いタイヤに換えた直後に売却するのが、いちばんもったいないパターンなんですね。

車の乗り換えサイクルと、タイヤの交換サイクルを重ねて考えてみてください。

③次の車でも使い回す

もし可能なら、次に乗り換える車も、いまのスタッドレス(とホイール)が履ける車種にする。

この視点を持っておくと、次の冬に新品を買わずに済みます。

ホイールのマッチングは確認が要りますが、営業さんやタイヤ屋さんに聞きながら選べば十分可能です。

④家族のあいだで譲る

ご家族に同じくらいのサイズの車に乗っている方がいれば、使わなくなったスタッドレスを譲るという手もあります。

タイヤの寿命を最後まで使い切れるので、ご家庭全体での年間コストが下がります。

場合によっては、ご友人に譲るのもありかもしれませんね♪

そしてもうひとつ、銘柄の選び方でも冬タイヤ代は下げられます。

スタッドレスは新型が出ると、ひとつ前のモデルがぐっと値頃になります。

大手6社の、値頃になっている銘柄はこちらにまとめました。

【夏も冬も】高いタイヤは必要?大手メーカーのエントリーモデルを値段重視で選んでいい理由タイヤは大手6メーカーのエントリーモデルを値段重視で選べば80点。ブリヂストンからグッドイヤーまでの価格傾向と2026年現在の銘柄一覧、オールシーズンや格安タイヤの疑問まで、元整備士が正直に解説します。...

冬タイヤをお得な価格で買いたい、安く売り出されているタイヤを調べたい、という方はこちらもどうぞ。

【初めてでも簡単】コスパ80点以上!タイヤ購入の『タイヤフッド』!画像付きで解説タイヤはどこで買うのが正解?コスパ80点以上のオンライン購入「タイヤフッド」の使い方と失敗しないタイヤ選びのコツを、元1級整備士×元ディーラー営業が画像付きでやさしく紹介します。...

短サイクルの乗り換えは、短期トレードのようなもの

ここでもうひとつ、私の本音をお伝えしておきます。

「リセールの良い新型を最速で予約して、2〜3年で乗り換えていく」のは、仕組みとしては成り立つ考え方です。

ただ、正直に言うと、これは短期トレードをしているようなものなんですね。

勝つときもあれば、大きく負けるときもあります。

とくに新型の最速予約は、納期も読めず、値引きもほとんど期待できません。

先に白状しておくと、私はリセールの読みがそこまで得意ではありません。

だからこそ、当たり外れのある土俵だと感じています。

それと、これは否定の話ではないんです。

私自身も、短期での乗り換えを目指していた1人ですから。

そういう友人もたくさんいますし、価値観として素敵だと思っています。

ただ、狙うなら「その金額を失っても生活が揺らがない」範囲で。

あくまで私の感覚ですが、そこだけは押さえておきたいところです。

リセール狙いで乗り継ぐなら、分かれ目は「その金額を失っても平気か」です。

こちらでも詳しくお話ししています。

リセール狙いで新車を乗り継ぐ?分かれ目は失っても平気な金額か
リセール狙いの乗り継ぎはアリ?分かれ目は「その金額を失っても平気か」でしたリセールの良い新車を数年で乗り継ぐのはアリか。元ディーラー営業が正直にお答えします。分かれ目は知識でも資金力でもなく1つだけ、その金額を失っても平気かどうか。予算内なら新車はもちろんアリです。...

そもそも「リセールの良い車」をどう見極めるか、という視点はこちらが参考になります。

リセールの良い車の調べ方|プロでも読み切れないので、おまけくらいでちょうどいいリセールの良い車の調べ方を元ディーラー営業が解説。ただし数年先の相場はプロでも読み切れないので、おまけくらいがちょうどいいというのが本音です。目的別の学び方と、リセールが本当に効く場面をお伝えします。...

そして、安全に関わるところは慎重に

コスト削減も大切ですが、スタッドレスタイヤは冬の安全運転の要です。

  • 価格だけで選ばず、お住まいの地域の雪質や凍結の状況に合った、信頼できるメーカーのタイヤを選ぶ
  • 溝の深さやゴムの硬さなど、タイヤの状態は定期的に見ておく

リセールについては、私はこう思っています。

リセールは幻です。

良かったらラッキー、くらいに考えておくのがちょうどいいと思います。

狙うこと自体を否定しているのではありません。

ただ、リセールを当てにして予算を組んでしまうと、外れたときに困るという意味です。

何よりまず、ご自身とご家族が安全に、気持ちよく乗れる一台を大切にしてくださいね。

まとめ:先に決めるのは、引き受けられる範囲のほうです

  • リセールで選ぶ前に、車両保険を使って備えてでも欲しいと思えるかを見る
  • いまの車は上手につぶれて衝撃を吸収する設計。一度の事故で100万円、200万円かかることもある
  • 人気車種は盗難のリスクもゼロではない
  • スタッドレスは査定に乗らない。売るときは純正ホイール+夏タイヤが基本
  • 冬タイヤ代はインチダウンで3〜5万円以上下げられる(+交換前に乗り換える/使い回す/家族で譲る)
  • 短サイクルの乗り換えは短期トレードのようなもの。失っても生活が揺らがない範囲で

引き受けられる範囲さえはっきりすれば、雪国でリセールの良い車を選ぶことも、じゅうぶん楽しめると思います。

お金をかけた分の特別な体験ができるのも、また間違いないですからね。

【おまけ】その車を手放すと決めたときは

リセールの良い車は、売り方によって手取りが大きく変わります。

買ったお店の下取りだけでなく、買取専門店の査定も並べてみると、本当の価値が見えてきます。

損しない車の売り方は、こちらでまとめています。

今の車、いくらで売れる?愛車の価値を最大化する方法 車を乗り替えるか迷っている方、まずは車の価値を最大化する方法を知るだけでも、次のカーライフの計画がぐっと立てやすくなり、損せずに進める...

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ご相談者さまの、その後

このご相談には、続きがあります。

車両保険のお話をしたあと、こう書いてくださいました。

ついつい目を逸らしてしまいがちな現実ですが、やっぱり車はリスクありますよね😂

とりあえず車両保険なしで、事故ったら諦めてまた買える範囲の車を買い直そうか考え中です😊

事故ったらまだ自己責任で諦めつきそうですが、盗難は悲しいですね😂

とても勉強になるご提案、ありがとうございます🙇‍♂️

お気づきでしょうか。

最初は「リセールの良い高級SUVを、どう選ぶか」というご相談でした。

それが最後には「買える範囲の車」という言葉になっています。

車種が変わったのではなく、選ぶときの物差しが1本増えたんですね。

リセールという物差しの隣に、引き受けられる範囲という物差しが並んだ。

そうすると、見える景色が変わります。

水をさすようなことを言ってしまったのに、こう受け止めてくださって、私はとても嬉しかったです。

そして、その2ヶ月後。

ご相談者さまは、納車まで1年ほど待つことも受け入れて、新車のハリアーを契約されました。

物差しを1本足したうえで、それでも欲しいと思えた。

私はそれを、とても良い買い物だと思っています。

リセールの良い車を選ぶことも、雪国で好きな車に乗ることも、決して間違いではありません。

ただ、その1台を選ぶ前に、もしものときの絵だけ描いておいてください。

それさえできていれば、あとは思いきり楽しんで大丈夫です。

雪国のタイヤ事情や車選びで疑問や不安ある場合は、このページ下の「コメント欄」からお気軽にどうぞ(ニックネームもメールアドレスも要りません)。

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それでは、損しないカーライフをお過ごしください🐧

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ピゴス
ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、記事の下のコメント欄でいつでも承っております。ニックネームもメールアドレスも要りませんので、お気軽にどうぞ!