著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

パンクを修理してもらったあと、ふと不安になるのが高速道路です。

お店では「問題ない」と言われたのに、ネットで調べると「高速はおすすめしない」という情報も出てきて、どちらを信じればいいのか迷いますよね。

数多くのパンク修理をした車を世に送り出してきた、元整備士の私が、正直にお答えします。

✅ 結論からお伝えします

お店でしっかり修理されたタイヤなら、高速道路も基本的に問題なく走れます。

整備の現場は、高速道路での事故につながるような中途半端な修理を、世に出さないよう細心の注意を払っているからです。

そのうえで、高速に乗る前の空気圧チェックと、日ごろの目視確認をしておくと、さらに安心ですよ。

もし再び空気が漏れてきたら、そのときは潔く交換へ。

最後は、心配なら交換してしまうのがいちばん安全です。

ご相談内容

いただいたご相談内容です(内容を編集して掲載しています)。

先日、車の後輪にネジが刺さり、お店でパンク修理をしてもらいました。

店員さんからは、高速道路も含めて、今後の走行に問題はないと説明を受けています。

ところが、あとから自分で調べてみると、パンク修理後の高速道路の走行は推奨されない、という情報も見つかりました。

パンク修理をしたタイヤで、高速道路を走っても安全なのでしょうか。

タイヤは新調したばかりのものです。

ご質問ありがとうございます。

パンク、大変でしたね。

まずは、大きな事故につながらなくて、本当に良かったです。

お店の説明とネットの情報が食い違うと、不安になるのは当然です。

整備の現場がパンク修理をどう考えているか、裏側からお話ししますね。

パンク修理は、どんなふうに直されているのか

まず、パンク修理がどう行われているかを知ると、不安はかなり小さくなります。

整備士は、パンクした車が来たら、最初に「修理できるか、できないか」を判断します。

修理できると判断した場合だけ修理し、できない場合は、交換をおすすめする流れです。

一般的な修理は、カチカチのガムのような専用の素材を、専用の工具で穴にしっかり突っ込み、密着させる方法です。

私個人の印象を正直に言うと、これはかなり強力です。

修理のあとは空気を入れて、漏れがないかを必ず確認します。

ここで漏れがなければ、ほぼ大丈夫と言える状態です。

私自身、これまで数え切れないほど手がけてきましたが、大きなトラブルは起きていません。

なお、タイヤの側面(サイドウォール)に傷がある場合など、そもそも修理できないパンクもあります。

修理できないパンクの代表、サイドウォールの損傷については、こちらの記事でくわしくお話ししています。

【修理不可】タイヤのサイドウォール損傷、「交換すべき3つのサイン」と経過観察OKの境界 縁石にガリッとやってしまって、かがんで見たら、タイヤの横っ腹に傷…。 「走れそうだけど、このまま乗って大丈夫?」と、不安なまま検...

お店の「大丈夫」は、信じていいのか

それでも、「本当に高速に乗って大丈夫?」という気持ち、よく分かります。

ここで、修理する側の目線を、正直にお話しします。

もし中途半端な修理をした車が高速道路で大事故を起こしたら、それはお店にとって、とてつもなく大きなリスクです。

だからこそ整備の現場は、そうした修理を世に出さないよう、細心の注意を払って作業しています。

もちろん、人がやることですから、ヒューマンエラーの可能性がゼロとは言いません。

それでも、「大丈夫です」という現場の言葉は、信じてみて良いものだと私は思います。

では、ネットで見かける「高速は非推奨」という情報は、何だったのでしょうか。

じつはあの多くは、スプレー式の応急修理キットなど、「応急処置」の話なんです。

応急修理はあくまで一時しのぎなので、高速道路に乗る前に、必ずお店で本修理をしてもらってください。

お店できちんと本修理されたタイヤとは、まったくの別物です。

今回のように、お店でしっかり本修理をしてもらったのなら、まさに「信じていい」ケースですよ。

ピゴス
ピゴス

『大丈夫』の一言には、事故を出せば店の信用そのものに関わる、という現場の覚悟が乗っているんです

だからこそ整備士は、直せないタイヤには最初から『交換しましょう』と言いますよ

高速に乗る前に——さらに安心のための3つの習慣

修理がしっかりされていれば基本は大丈夫、とお伝えしたうえで、さらに安心を積み増す習慣を3つご紹介します。

  • 高速道路に乗る前に、タイヤの空気圧を確認する
  • ふだんから、タイヤが潰れていないか目視でチェックする
  • もう一度空気が漏れてきたら、そのときは潔く交換する

じつは、修理したタイヤでも、まれにゆっくり空気が漏れてくることがあります。

だからこそ、高速に乗る前の空気圧チェックと、日ごろの目視確認が効いてくるんですね。

どれも数分でできることなので、パンク修理のあとに限らず、習慣にしてしまうのがおすすめですよ。

それでも心配なら、交換してしまうのも正解

ここまでお読みになっても、「やっぱり不安が残る」という方もいらっしゃると思います。

その場合は、思いきってタイヤを交換してしまうのも、まったく間違いではありません。

安全はもちろん、運転のたびにモヤモヤしなくて済むという、気持ちの面でも大きな価値があります。

安心はお金にかえがたい、という考え方も、私は大切だと思っています。

新調したばかりのタイヤなら悩ましいところですが、どちらを選んでも、間違いではありませんよ。

交換すると決めたら、損をしないための判断基準は、こちらの記事でお話ししています。

【私はやらない!】タイヤ交換で損しない判断基準!その「ハブ錆止め」はムダ?タイヤ交換で勧められる『ハブの錆止め・サビ取り』は本当に必要?元1級整備士が損しない判断基準を解説。やるべきケースと不要なケース、費用の目安まで整備士目線で紹介します。...

まとめ

最後に、パンク修理後の高速道路のポイントを整理します。

  • お店での本修理なら、高速道路も基本的に走って大丈夫
  • 現場は、事故につながる中途半端な修理を世に出さないよう細心の注意を払っている
  • ネットの「高速は非推奨」の多くは、スプレー式などの応急処置の話=本修理とは別物
  • 高速前の空気圧チェックと日ごろの目視確認で、さらに安心
  • もう一度漏れたら交換へ、心配が残るなら最初から交換も正解

不安なまま走るより、点検で安心をひとつずつ積み上げて、気持ちよくハンドルを握ってくださいね。

パンク修理後の走行で疑問や不安ある場合は、「X」「お問い合わせ」「コメント欄」などでお気軽にご相談ください。

ピゴス
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タイヤは、あなたと道路をつなぐたったひとつの接点です

小さな点検の習慣が、あなたと大切な人を守ってくれますよ

車のトラブルはもちろん、損しないカーライフ全般の記事を、こちらの一覧(車の教科書)にまとめています。

【はじめに】損しないカーライフの歩き方|6つの章でわかる車の教科書車の維持費・選び方・買い方・保険・売却までを6つの章で整理した入門まとめ。元1級整備士×元ディーラー営業のピゴスが、20以上の記事で損しないカーライフへの歩き方を案内します。困った時に戻れる入口ページです。...

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ピゴス
ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、コメント欄や「X」などでいつでもメッセージを承っております。お気軽にどうぞ!