しばらく乗っていない車で遠出して大丈夫? 決め手は期間ではなく「このあとも乗るか」です

「久しぶりに、車で遠くへ旅行に行こうかな!」
✨「そういえば、駐車場に愛車のキューブがあったはず…」
😥「でも、もう半年くらい、ほとんど動かしてないんだよなぁ…」
🤔「エンジンさえかかれば、そのまま旅行に出かけても大丈夫なのかな?それとも、危険?」
長い間眠っていた愛車で、再び思い出づくりの旅へ。
考えるだけで、なんだかワクワクしますよね。
でもその一方で、「本当に大丈夫だろうか?」という不安がよぎるお気持ち、とてもよく分かります。
車は、ただ動かさないでいるだけでも、実は見えないところで少しずつ劣化が進んでいるんです。
そして厄介なことに、その劣化は「エンジンがかかるかどうか」では分からないんです。
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しばらく動かしていない車で出かけてよいかどうかは、「何ヶ月置いたか」よりも、「旅行のあとも、その車に乗り続けるか」で変わります。
これからも毎日、あるいは週に一度は乗るのなら、点検して悪いところを直して出かけるのは、とても良い選択です。
でも、旅行が終わったらまたしばらく乗らないのなら、その一度きりの整備は、少しもったいない。
そのときは「レンタカー」を借りるほうが、気持ちよく走れて、旅そのものも豊かになりやすいです😊
きっかけは、読者の方からのご相談
まずは、今回いただいた具体的なご相談内容です。
(内容を編集して掲載しています)
事情があって、今年の4月から2年ほど、愛車(日産キューブ)に乗れない状況になってしまいました。
いまは妻の実家に置かせてもらっていて、2ヶ月に1回ほど、エンジンだけかけてもらっています。
9月に帰省したときに点検をお願いして、そのまま旅行で遠出しようと考えているのですが、半年動かしていない状況は危険でしょうか。
車の整備状況によって変わり、一概には言えないとは思うのですが、何かアドバイスをいただけると幸いです。
ご質問ありがとうございます。
久しぶりに愛車と遠出、考えただけでも楽しいですよね。
その楽しい旅行が、車のトラブルで台無しにならないように、いっしょにしっかり考えていきましょう。
なお今回は、「車検と自賠責保険は切れていない」という前提でお話しします。
しばらく乗らないうちに、うっかり車検が切れていた、というのは実際によくある話です。
その場合は、旅行うんぬんの前に、まず車検と自賠責の確認からになりますので、そこだけは先に見ておいてくださいね。
「危険でしょうか?」の答えは、期間ではなく「このあとも乗るか」で変わります
まず、ここが一番お伝えしたいところです。
もちろん、キューブをしっかり整備して、必要な部品を交換すれば、旅行に行くことは可能です。
ただ、しばらく動かしていなかった車の場合、その準備には思っていた以上の手間とお金がかかることがあります。
そして何より、旅行中に「どこかで壊れないかな…」と、一抹の不安を抱えながら運転することになるかもしれません。
そのうえで今回のように、旅行のあとまた2年ほど乗る予定がないのであれば、思い切って愛車はお留守番させて、「レンタカー」を借りるほうが「損しない」選択になりやすい、というのが私の考えです。
逆に、点検をきっかけにこれからも乗っていくのなら、答えは変わります。
そのあたりを、順番にお話ししますね。
なぜ「自分の車」での旅行が、かえって「損」につながるのか?
では、なぜ私が、愛着のあるご自身の車よりもレンタカーをおすすめするのか。
理由を3つお話ししたあとに、「それでも自分の車で行くほうがいい場合」もお伝えしますね。
①「見えない劣化」と「旅行中の故障リスク」
車は、ときどき動かしてあげることで、オイルや潤滑油が各部に行き渡り、部品の状態が保たれるようにできています。
半年も動かしていないと、思う以上に、いろいろな部分で劣化が進んでいます。
エンジンがかかったからといって、安心はできません。
高速道路を長時間走ったり、暑い中でエアコンをフル稼働させたり、といった「負荷」がかかったときに、初めて不具合が表面化することは珍しくないんです。
もし旅行先で車が動かなくなってしまったら、レッカー代、修理代、そして何より、貴重な旅行の時間と楽しい思い出が台無しになってしまいます。
これは、お金には代えられない、大きな「損」ですよね。
② 旅行のための「準備費用」 vs 「レンタカー代」
久しぶりに動かす車を、安心して旅行に使える状態にするには、バッテリーやタイヤ、各種オイル類、エアコンと、見るところが一気に増えます。
点検だけで済むこともあれば、交換が重なってまとまった金額になることもあり、開けてみるまで分かりません。
そこまでやるのなら、数日間の旅行のために燃費の良いレンタカーを借りたほうが、結果的に安く済むこともあるのではないでしょうか。
③ せっかくの整備が「無駄」になってしまう可能性
そして、もう一つ考えてほしいのが、「旅行が終わったあと、そのキューブをまた頻繁に使うのか?」という点です。
もし、今回の旅行のために高いお金をかけてバッテリーやタイヤを新品に交換しても、そのあとまた長期間動かさないのであれば、その新しい部品も、使われないまま駐車場で劣化していくだけです。
ここで、整備のことで、私がいつも大切に思っていることをお伝えさせてください。
点検って、実は「次の日のドライブのため」だけにやるものじゃないんです。
長く乗るために、整備の履歴を一つひとつ積み重ねていくもの。
だから半年、1年と乗り続けて、はじめて点検費用の元が取れる、というイメージなんですよ😊
だからこそ、旅行のためだけに一度きりの整備をするのは、少しもったいないんです。
これからも乗るのなら、整備して出かけるのは良い選択です
ここまで読むと、私が「乗るな」と言っているように聞こえるかもしれません。
でも、そうではないんです。
もし点検して悪いところを直して、これからも毎日、あるいは週に一度くらいは乗っていくのであれば、整備して乗るのはとても良い選択だと思います。
そのバッテリーもタイヤも、これから何年も働いてくれますし、その日の点検が「整備の履歴」の1行目になります。
つまり、この旅行が「また乗りはじめるきっかけ」になるのなら、お金の掛けどころとしてはむしろ良いタイミングなんですね。
迷ったときは、車の状態より先に、ご自身の予定のほうを見てみてください。
旅行のあとまたしばらく乗らないのなら、その車での旅行は、正直あまりおすすめできません。
それでも「自分の車で行く」なら…避けて通れない4つのチェックポイント
「それでも、やっぱり自分の愛車で旅行に行きたい!」
そのお気持ちも、もちろん尊重します。
もしご自身のキューブで行くと決めたなら、出発前に、必ずプロ(ディーラーや信頼できる整備工場)に、次の4つのポイントを点検してもらってください。
① バッテリーの状態
しばらく動いていないバッテリーは、たとえエンジンがかかっても、電気を蓄えられる量が少なくなっている場合があります。
たとえば夏場、渋滞にハマってエアコンを効かせ、夜は夜でヘッドライトを点ける——そんな状況が重なると、走行中にバッテリーが上がってしまう可能性も、ゼロではありません。
もちろん可能性は低いですが、電圧だけでなく、専用のテスターで負荷をかけた時の状態までチェックしてもらい、必要なら迷わず新品に交換しましょう。
ちなみに、半年どころか1ヶ月で上がってしまった例なら、私の身近にもあります。
身内の車を1ヶ月ほど動かさずに置いていたら、見事にバッテリーが上がってしまい、慌てて直しに行ったことがありました。
あくまで私の感覚ですが、「エンジンだけ時々かけている」から安心、とも言い切れないところがあります。
② エアコンの効き
長い間動かしていない車は、エアコンのガスが抜けやすい傾向にあるように、私は感じています。
いざ旅行に出て、暑いからつけてみたら「生ぬるい風しか出てこない!」となっては、せっかくの旅が台無しです。
使い始めはカビ臭いこともあるので、出発前に少しアイドリングしながらエアコンをつけて、匂いと効きを必ず点検しておきましょう。
③ タイヤの劣化(ここだけは、しっかり見てもらってください)
タイヤは、たとえ溝がたくさん残っていても、時間とともにゴムが硬くなり、側面に細かいひび割れが出てきます。
ずっと同じ面が路面に当たったまま停まっていたので、その部分が変形していることもあります。
硬くなったタイヤは、とくに雨の日の性能が顕著に落ちますし、古くなったゴムはパンクのリスクも上がってしまいます。
溝が残っていても年数で決まる部分があるので、ここは自己判断せず、見てもらってくださいね。
④ ブレーキの固着
ブレーキも、長期間動かさないと、ブレーキパッドやピストンが錆びなどで「固着」してしまうことがあります。
ブレーキが少し効いたままの「引きずり」状態で走ることになり、燃費の悪化や、最悪の場合、ブレーキの過熱によるトラブルにつながる可能性も。
スムーズに動くか、プロの目でしっかり点検してもらうことをおすすめします。
もし点検でバッテリーやタイヤの交換が必要だと分かったら、ディーラーと街の整備工場のどちらに頼むか、迷いますよね。
修理費の目安とお店の選び方は、こちらでくわしく解説しています。
「レンタカー」という、賢い選択肢
ここまでの点検と、必要な部品の交換を全部足すと、思っていたより大きな金額になることがあります。
その金額と、レンタカー代を、一度天秤にかけてみてください。
レンタカーなら、故障の心配が少なくて、燃費も良く、なにより気持ちが軽いまま走り出せます。
それに、私がひそかにおすすめしたいのは「普段は乗らない、好みの車を選んでみる」という借り方です。
ずっと気になっていた車、乗ったことのないタイプの車。
それ自体が旅の楽しみのひとつになりますし、「次に買うならこれかも」という気づきが、思わぬところで手に入ったりもします。
お財布の話もしておくと、たとえば日産キューブと、レンタカーで借りられるトヨタアクアを比べると、燃料費は倍近く違うこともあります。
500kmの旅行なら、燃料費の差だけで3,000円近く変わってくる可能性もあるほどです。
燃費の良いハイブリッドで交通費を浮かせて、その分おいしいものを食べる、なんていうのも素敵ですよね。
3,000円浮いたら、ご家族にお土産を買っても、おつりがくるかもしれませんよ(笑)
さらに、コスパ良くレンタカーを借りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね👇
初めて借りるなら、ここだけ押さえておけば大丈夫です
ここからは車の話というより、レンタカーの一般的な作法です。
知っていれば引っかからないところばかりなので、出発前にさっと目を通してみてください。
- ☑️ 免責補償(CDW)に加入する
- ☑️ 出発前に車体の傷を写真で記録
- ☑️ 満タン返しのガソリンスタンドを確認
- ☑️ ETCカードを持参する
- ☑️ 返却時間に余裕をもって行動する
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もしタイヤの交換をすすめられたら、そのときに一緒に出てくるオプションの話です。
旅行のあとも乗る予定がないままなら、いつか一度は向き合うことになる問いです。
まとめ:最高の思い出のために、ベストな選択を
久しぶりに動かす車での旅行、計画するだけで楽しいですよね。
その楽しさを台無しにしないために、今日のポイントを整理しますね。
- しばらく動かしていない車には、「バッテリー」「エアコン」「タイヤ」「ブレーキ」という、見た目では分からない弱りどころがあります
- 自分の車で行くなら、出発前にプロの点検を受けて、必要なところは直してから出発しましょう
- その「準備の費用」と「不安を抱えたまま走ること」を考えると、「レンタカー」のほうが安く、気持ちよく済むこともあります
- 点検は「旅行のための一度きり」ではなく「長く乗るための積み重ね」なので、これからも乗り続けるかどうかで判断は変わります
とはいえ、私はその車の実際の状態を見ていませんし、旅行の距離や日数も分かりません。
ここまではあくまで私の想像でお話ししているので、最後はぜひ、プロに実際の車を見てもらったうえで決めてくださいね。
ご相談者さまの、その後
じつはこのご相談には、続きがあります。
私が回答をお送りしてから、30分もたたないうちに、ご相談者さまからお返事をいただきました。
そこで初めて、旅行の中身が分かったんです。
帰省先は北海道。
高速道路を使って、片道100キロ以上を走る予定でした。
そのうえで、こうおっしゃっていました。
故障するか不安な状態での旅行は危ないし疲れそうなので、レンタカーで旅行に行きたいと思います
私は、この一文がずっと印象に残っています。
決め手になったのは、点検の費用とレンタカー代を比べた金額ではありませんでした。
「不安を抱えたまま走りたくない」という、お気持ちのほうだったんです。
私は費用の話ばかりしていましたが、ご本人が大事にされたのは、そこではなかった。
久しぶりに動かす車で遠出していいかどうかは、結局「その道中を、どんな気持ちで走りたいか」なのかもしれません。
ちなみにこの方は、それからしばらくして、その車を手放されました。
乗る予定がないまま置いておくより、必要な方に乗ってもらう道を選ばれたんですね。
私は「また本格的に使うときが来たら、ご相談ください」とお伝えしただけで、売ることをすすめてはいません。
ただ、乗らない日が続けば、どこかで一度は考えることになります。
その日が来たときに慌てなくて済むよう、頭の片すみに置いておいていただけたら十分です。
あなたの次の旅行が、トラブルなく、最高の思い出になることを、心から願っています😊
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