車にお金をかけたくない人の買い替えどき|「必要!」スイッチで見極める

「車にはお金をかけたくない。でも、また急に壊れたら怖い…」——買い替えを迷うとき、頭をよぎるのはこんな気持ちではないでしょうか。
こんにちは、元1級整備士のピゴスです。
今回は、「車にはあまりお金をかけたくない」というご夫婦から、今の車に乗り続けるか買い替えるかで迷っている、というご相談をいただきました。
お金をかけたくないという気持ち、とても健全だと思います😊
じつはその考え方の人こそ、”あること”を1つ決めておくだけで、いちばん損をしないカーライフに近づけます👍
今回いただいたご相談
まずは、いただいたご相談の内容です(編集して掲載しています)。
車の買い替えタイミングについてご相談させてください。
今乗っているのは、両親から譲り受けたホンダのモビリオスパイク(2005年式・走行2万km未満)です。
平日は保育園の送り迎え、休日は市内への短い外出がメインで、走行距離はかなり少なめです。
先日、スライドドアが急に閉まらなくなり、部品交換と修理で6万円弱かかりました。
まだ乗るつもりでしたが、今後もこういう不具合が出てくるのかと思うと不安で、買い替えも考え始めました。
ちなみに車検は半年前に受けたばかりです。
夫婦ともに「車にはあまりお金をかけたくない」という考えなので、乗り続けるか迷っています。
「車にお金をかけたくない派」の方は、どんなタイミングで買い替えているのでしょうか。
走行距離だけ見るとまだ乗れる気もしますが、車に詳しくないので、判断のヒントをいただけたら嬉しいです。
ご相談ありがとうございます。
「まだ乗れる、でも、また壊れたら…」という揺れるお気持ち、とてもよく分かります。
整備の現場と家計のやりくり、その両方を見てきた立場から、私なりの考え方をお伝えしますね。
お金をかけたくない方こそ、「必要!」というスイッチが入るまで、今の車に乗り続けるのが、いちばんの節約になりやすいと考えています。
そのスイッチは、走行距離や年式ではなく、「事故・高額な修理・部品の欠品」の3つで決めます。
なぜなら、車で一番大きなお金は「買うときと手放すときの差額」で、乗り換えるほどこの差額を何度も払うことになるからです。
この記事では、その「必要!」スイッチの決め方を、実際のご相談をもとにお話しします。

車にお金をかけない人こそ、長く乗るのが「最安」な理由
「車にお金をかけない人」ほど、じつは買い替えを頑張らないのが正解だったりします。
車にかかるお金を分けると、購入費・毎年の維持費、そしてもう1つ「見えないコスト」があります。
それが、買ったときと売るときの差額——いわゆる減価償却です。
新車を短いサイクルで乗り換えるほど、この「価値がガクッと減った分」を何度も払うことになります。
逆に、1台を長く乗り続ければ、この一番大きな出費が発生しません。
私がよくお伝えするのは、「200万円の車を15年乗れば、車両代は1年あたり約13万円」という考え方です。
つまり、今の車の修理代が1年あたり13万円以下でおさまっているうちは、あわてて買い替えるより乗り続けたほうがトクな計算になります。
もちろん、これはざっくりした目安で、実際は車種や乗り方で変わります。
それでも、「価値が下がった車ほど、気楽で家計にやさしい」という感覚は、多くの方に当てはまると思います。
「10年10万kmで寿命なの?」という不安への答えは、こちらでくわしくお話ししています👇
お金をかけたくない人の「買い替えどき」=「必要!」スイッチ3つ
では、具体的に「どうなったら買い替えどきか」。
お金をかけたくない人が「必要!」と判断していいのは、次の3つが起きたときだと考えています。
スイッチ① 事故を起こしてしまったとき
大きな事故で車が傷むと、修理費が高額になったり、安全面の不安が残ったりします。
このときは、無理に直すより乗り換えを考えていい場面です。
スイッチ② 気軽に直せないほど高額な修理が必要になったとき
さきほどの「1年13万円」を大きく超える一発の修理(エンジンやミッションなど)が出たときが、ひとつの分かれ目です。
そこまでの故障でなければ、直して乗り続けるほうがトクなことが多いです。
スイッチ③ 部品がもう手に入らないとき
年式が古くなると、メーカーが部品を作らなくなり、直したくても直せなくなることがあります。
こうなったら、それは車からの「そろそろ卒業だよ」のサインかもしれません。
逆に言えば、この3つが起きていないなら、走行距離や年式だけを見て焦る必要はありません。
ご相談者さんのように「走行距離を見るとまだ乗れる気がする」という直感は、正しいことが多いんです。
じつは私自身、最近になって家計をちゃんと管理するようになって気づいたことがあります
カーライフはシンプルなほど、頭を悩ませず、時間もお金も取られないんだなと
1台の車を信頼できるお店に預けて、淡々と大切に乗る——これが損しないカーライフのベースかなと思っています
乗り続けるなら「ここだけ」はケチらない
「お金をかけたくない」が「必要な整備までケチる」に変わると、かえって高くつくことがあります。
とくにオイル交換のような予防整備は、人でいう血液の入れ替えのようなものです。
一般に、ここをサボるとエンジンを傷めて大きな修理につながることもあると言われますので、ここだけは削らないのがおすすめです。
もう1つ大事なのが、整備を1か所にまとめることです。
同じお店に履歴が積み重なると、車のクセを分かってもらえて、いざというとき頼りになります。
その都度いちばん安いお店を探すより、信頼できる主治医を1人持つほうが、結局は安心して長く乗れることが多いです。
かかりつけの車屋さんの見つけ方・付き合い方は、こちらでどうぞ👇
もし「必要!」スイッチが入ったら
では、「必要!」スイッチのこともふまえて、お金をかけたくない人が押さえておくと安心なことを、3つだけお伝えします。
乗り続けるときも、いざ乗り換えるときも、どちらでも役に立つ内容です。
① 今の車の価値を知ってから動く
乗り換えを決めたら、まずは今の車がいくらになるかを知っておくと、次の予算が立てやすくなります。
下取りに出す前に、おおよその相場を調べておくだけでも、判断の材料が増えますよ。
愛車の価値の調べ方は、こちらでサッと確認できます👇
② 今の車の保険は「価値に合わせて」最低限に
乗り続けるなら、価値が下がった車の保険は、車両保険を外すなど今の車に見合った最低限にできることが多いです。
補償の内容はご自身でも一度たしかめたうえで、浮いた保険料を維持費に回すと、乗り続けるコストはさらに軽くなりますよ。
保険料をムダなく見直すコツは、こちらにまとめています👇
③ 車が使えない間は「格安レンタカー」でしのぐ
修理や乗り換えで一時的に車が使えないときは、格安のレンタカーでしのぐと、あわてて高い買い物をせずに済みます。
格安レンタカーの選び方は、こちらでどうぞ👇
ご相談者様(モビリオ)への回答
最後に、ご相談者さんのモビリオスパイクのケースに当てはめてみます。
結論として、さきほどの3つのスイッチが入らない限り、今のモビリオに乗り続けるのがおすすめです。
2005年式で走行2万km未満、しかも毎日近所を走るだけ——これはとても恵まれた条件です。
この乗り方なら、保険も今の車に見合った最低限で安心して乗れるケースが多いですし、万一の故障も近所なのですぐレッカーで運べます。
壊れるのも電装系(配線やセンサー類)が中心で、急な故障がそのまま事故に直結するケースは比較的少ないです。
ただ、警告灯や異音が出たときは、放置せず早めにお店で見てもらってくださいね。
故障しても、多くは5〜15万円ほどで直ることがほとんどです。
タイヤやバッテリー、車検はどんな車でもかかりますが、それ以外の突発的な出費だけなら、新車と比べても年間5〜15万円ほど高くなる程度でおさまります。
さきほどの「200万円÷15年=年13万円」で考えると、今のモビリオの修理代がこの範囲なら、あわてて買い替える理由はありません。
スライドドアの6万円も、この「13万円の枠」で考えれば、乗り続けて損のない範囲です。
もちろん、新車は安全性も燃費も快適さも上がりますが、コストだけで見れば、モビリオに乗れるだけ乗るほうが有利です。
そのうえで、「この金額を超える修理が来たら」「子どもの安全を優先したくなったら」など、ご家庭なりの「必要!」スイッチを先に決めておくと、迷いなく歩めます。
親御さんから受け継いだ大切な一台ですから、信頼できるお店で、淡々と大切に乗ってあげてくださいね。
親御さんが大切に乗ってこられた車を、こうして受け継いで大事にされているの、すてきだなと思います
車にお金をかける人も、かけない人も、私はどちらも応援しています
ご家庭に合ったペースで、どうぞご安全にカーライフをお過ごしください🐧
車の買い替えや乗り続ける判断で疑問や不安ある場合は、「X」「お問い合わせ」「コメント欄」などでお気軽にご相談ください。
車のことをゼロから整理したい方は、車の教科書ページもどうぞ👇
それでは、損しないカーライフをお過ごしください🐧











