中古車はどこで買うのが無難?Googleの口コミの見方と、お店選びの物差し

中古車を買おうと調べはじめると、まず出てくるのがお店の名前です。
ディーラー、ディーラー系の中古車店、大きな販売チェーン、街の車屋さん。
どこも良さそうに見えて、どこも少しだけ不安に見える。
そこで地図アプリを開いて、口コミを読みはじめます。
星の数を見て、低い評価のコメントを読んで、また分からなくなる。
Googleの口コミは参考にはなりますが、それだけでお店を決めるのは危ないと私は考えています。
私がおすすめしている順番は、まず知人やご家族の紹介です。
次に、オイル交換のような小さな用事で一度お願いしてみて、人柄と説明の丁寧さを見ます。
そのうえで決めきれないのであれば、メーカーのディーラーで探すのが無難な入口になります。
これは当たり外れの幅が小さいからで、ディーラーが優れているから、という意味ではありません。
今回いただいたご相談
まずは、いただいたご相談の内容です(内容を編集して掲載しています)。
【中古車購入について】初質問させていただきます。
妻の長く乗りたい中古車を探しております。
中古車屋を探すと販売店が色々出てきて、どこで購入すべきか困っております。
当方、山間部に住んでおり、一年で2万キロ程度走行を予定しております。
高い買い物になるので、ある程度は安心も必要だと考えております。
何処で買うのが無難でしょうか??
また、Googleの口コミの反応はどう捉えればよろしいでしょうか?
購入先の候補は、①ディーラーで中古車購入希望を伝える ②ディーラー系の中古車店で探す ③大きな販売チェーンで探す、の3つです。
欲しい車:軽自動車 スペーシア
現在の車:軽自動車 タント 20万キロ突破
使用用途:普段使い、年間走行距離2万キロ
ご予算:150万円、支払い方法:現金一括
口コミを見れば見るほど分からなくなる、これは本当によくあります
ただそれは、口コミが悪いのではないと思っています
口コミだけで決められる種類の買い物ではない、というだけなんです
Googleの口コミは、どこまで信じていいのか
先に、私の立場をはっきり書いておきます。
ネットの口コミだけで、初めてのお店を選ぶのはリスクがあります。
これは中古車を買うときに限らず、整備をお願いするお店を探すときも同じです。
理由はシンプルで、口コミは「その人が、そのとき、その担当者に当たった記録」だからです。
同じお店でも、担当してくれた方が違えば、受ける印象はまるで変わります。
お店の規模が大きいほど、その振れ幅も大きくなります。
では、どうするか。
私がおすすめしているのは、この順番です。
- まずは知人やご家族の紹介から探す
- 次に、小さな用事で一度お願いしてみる(オイル交換や点検など)
- そのときの人柄と、説明の丁寧さを見る
- 明細や部品の名前は、そのつど確認する
いきなり大きな買い物や、大きな修理を任せないこと。
今回のご相談者さまでしたら、いま乗っておられるタントが、そのまま試す材料になります。
次のオイル交換を、気になっているお店にお願いしてみるんです。
受付での話し方、説明の仕方、明細の書き方。
買う前に、買ったあと通うことになるお店を、一度だけ体験できます。
口コミの点数を読み込むより、こちらのほうがずっと確かだと私は思っています。
とはいえ、口コミがまったく役に立たないわけでもありません。
私が見るとしたら、点数ではなく「そのお店が、どんなお客さんを相手にしているか」です。
安さを売りにしているお店なのか、程度の良さを売りにしているお店なのか。
ここが自分の希望とずれていると、良いお店でも噛み合わないんですよね。
もうひとつ、よくいただく質問にも触れておきます。
車の状態を尋ねたときに「この価格帯だから、そこまで気にしなくていいよ」と言われることがあります。
突き放されたように感じますが、これは隠しているとは限りません。
その価格帯の車は、1台ずつ履歴を調べて、その結果を保証しながら売るには、余白が小さいからです。
お店の側にも「そこまで調べる前提では仕入れていない」という事情があります。
お店選びの物差しは、優劣ではなく「当たり外れの幅」
ここからが本題です。
お店を「良い・悪い」で並べようとすると、たいてい決まりません。
私は「当たり外れの幅」で見ています。
ディーラーの安心は、仕組みが作っています。
整備のマニュアル、研修、設備、純正部品、メーカーから直接届く故障の情報。
これらが揃っているので、誰に当たっても、ある程度そろった対応になります。
つまり、当たり外れの幅が小さいんです。
一方、街のお店の安心は、人が作っています。
幅はあります。
でも、良い方に出会えたときは、仕組みを超えます。
融通が利いて、話が早くて、こちらの事情を覚えていてくれる。
ですので、どちらが優れているという話ではないんです。
「いま自分が、その幅を引き受けられる状態かどうか」で選ぶ。
これが私の物差しです。
公平を期すために、ディーラーの弱いところも書いておきます。
- 対応してくれる方によるばらつきは、やはりあります
- 会社員としてのお立場があるので、どうしても決まりごとが優先されます
- 経験の浅い整備士さんも、一定数いらっしゃいます
- 小回りは、街のお店ほど利きません
「無難」という言葉は、こういう弱点も込みでの無難です。
正直に白状すると、私は街の整備工場が大好きです
ただ、良いお店を見極めるのは、車に詳しくない方にはかなり難しい
だから万人向けの無難はディーラーが基準で、良いお店にご自分で出会えたらラッキー、というのが本音です
それでも決めきれないときの、無難な入口
ご相談者さまは、候補を3つ挙げてくださいました。
どれも間違いではありません。
そのうえで、私が中古車のご相談を受けてきた中でよくお勧めしてきたのは、メーカーのディーラーで認定中古車を選ぶ形です。
理由を3つ挙げます。
- 検査と整備の基準が決まっているので、当たり外れの幅が小さい
- 保証が付くので、買ってから出てきた不具合を見てもらえる
- 買ったあとの点検や車検も、同じ場所で続けられる
とくに3つ目が、あとになって効いてきます。
整備の履歴が1か所にたまっていくと、その車のクセを分かってもらえるからです。
保証についても、ひとこと添えておきます。
年式の古い車ほど、この保証が効いてきます。
不具合というのは、乗っているうちに顔を出すものです。
買って最初の1年のあいだに出てくれれば、その時にしっかり面倒を見てもらえます。
もうひとつ、実務的なコツも書いておきますね。
気になる中古車を見つけたとき、問い合わせ先は「その車を置いている店舗」でなくてかまいません。
ご自宅から通いやすい、同じ系列の販売店に問い合わせてみてください。
買ったあとに点検や車検で通うのは、そちらのお店になりますので。
山間部で年間2万キロなら、通いやすさが効いてきます
今回のご相談で私が目を止めたのは、この2行でした。
山間部にお住まいで、一年で2万キロを予定している。
年間2万キロは、かなり多いほうです。
点検やオイル交換の回数も、それだけ増えていきます。
ですのでお店を選ぶときは、車の値段だけでなく「そこまで通えるか」も一緒に考えてみてください。
安い車を遠くで買って、点検のたびに遠出することになると、だんだん足が遠のきます。
足が遠のくと、整備の履歴が途切れてしまいます。
奥さまが長く乗りたい車、と書かれていましたよね。
長く乗るほど、買った値段の差より、面倒を見てもらえる場所の近さのほうが効いてきます。
それと、予算150万円を現金一括で、とのことでした。
私が中古車選びで大事にしているのは、実車を見て買うこと、信頼できるお店から買うこと、身の丈に合った金額を無理のない払い方で出すこと、の3つです。
ご相談者さまは、3つ目をすでにクリアされています。
まとめ
今回のご相談のポイントを、整理します。
- Googleの口コミだけで初めてのお店を選ぶのは、リスクがあります。口コミは「その人が、そのとき、その担当者に当たった記録」です
- 順番は、紹介 → 小さな用事で一度お願いしてみる → 人柄と説明の丁寧さを見る。いきなり大きな買い物や修理を任せないでください
- お店は優劣ではなく「当たり外れの幅」で選びます。ディーラーの安心は仕組みが、街のお店の安心は人が作っています
- 決めきれないなら、メーカーのディーラーの認定中古車が無難な入口です。ただし人のばらつきや小回りの弱さも込みでの「無難」です
- 買ったあとに通う場所を、先に決めておく。とくに走る距離が多い方ほど、通いやすさが効いてきます
どこで買うかというのは、これからどこと付き合うか、ということでもあります。
車そのものより、そのあとの何年かを一緒に過ごす相手を選んでいる。
そう思うと、少しだけ選びやすくなるかもしれません。
決められないときは、決められないご自分を責めなくて大丈夫です
それだけ大事な買い物だということですから
まずは一度、小さな用事で行ってみてください
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