著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

毎月のリース料の明細を眺めていて、ふと保険料のところで手が止まる。

契約したお店にすすめられるまま入ったので、正直、中身をよく分かっていない。

見直せば下がるのかもしれないけれど、リース契約はまだ何年も残っています。

そもそも、リース中に保険だけ変えるなんてできるのだろうか。

聞くのも面倒で、そのまま毎月払い続けてしまう。

この状態から抜けるには、動かせるものと動かせないものを分けるのが早道です。

✅ 結論からお伝えします

カーリース中でも、自動車保険を見直せることはあります。

ただし契約によって条件が違うので、まずリース会社に「変えられますか」と確認するのが最初の一歩です。

🚨そしてリースでは、車両保険を外すという選択がとれません

全損したときにリース会社へ弁償する必要があるからで、ここは個人所有の車と決定的に違うところです。

そのうえで見るのは金額より「補償の中身が自分の使い方に合っているか」

リース契約そのものを見直したくなったときの話も、最後に正直にお伝えしますね。

いただいたご相談

まずは、いただいたご相談です(内容を編集して掲載しています)。

現在カーリースを利用中で、カーリース契約のお店が代理店となり、自動車保険に入っています。

保険料が気になるので、保険の見直しをしたいです。

おすすめの保険はあるのでしょうか。

自動車保険を変更できるのかは、これからカーリースの会社に確認しようと思っています。

車の使用方法は日常レジャー使用で、車種はデリカD5の2022年式です。

カーリースでおすすめの保険はありますか。

それとも、カーリースということは度外視して自動車保険を探してもいいのでしょうか。

ピゴス
ピゴス

契約したお店がそのまま代理店になっているケースは、本当に多いです

手続きが1回で済むので便利な反面、比べる機会がないまま更新が続いてしまうんですよね

先にご質問の後半にお答えしますね。

リース会社が「変えていい」と言ってくれたなら、そのあとは普通の自動車保険選びとほとんど同じです。

ただし1点だけ、リースならではの外せない条件があります。

順番にお話しします。

まず、リース会社に「変えられますか」と聞くところから

最初にやることは、比較サイトを開くことではありません。

契約しているリース会社、あるいは契約したお店に、任意保険を変更できるかを確認することです。

契約によっては、保険会社が指定されていることがあります。

変更はできるけれど条件が付く、という場合もあります。

とくにリース料の中に保険料が組み込まれている契約だと、そこだけ抜き出して手続きするのは簡単ではありません。

毎月まとめて払っている形なので、保険だけ切り離すと料金の組み立てが変わってしまうんですね。

ですので、ここは調べるより聞いたほうが早いです。

聞き方は、「任意保険は他社に変更できますか」のひと言で大丈夫ですよ。

ただし、車両保険だけは外せません

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

私はふだん、車両保険については「外せる家計を目指しましょう」とお話ししています。

価値の下がった車なら、万一のときに出る保険金も小さいので、その保険料を貯金に回したほうが自由がきくからです。

ですが、リース車では、この考え方がそのまま使えません

理由は、車が自分のものではないからです。

事故で全損になったとき、リース会社に対して弁償する必要が出てきます。

しかも、それは残りのリース料の話ではなく、契約で決められた金額の全額になることがあります。

ですので、備え方は2つにひとつです。

  • その金額を貯金から出せるなら、それでも構いません
  • 出せないなら、車両保険でその金額をまかなえるように設定しておく

いくら必要になるかは、契約ごとにまったく違います。

ですので、金額の目安を私からお伝えすることはできません。

ご自身の契約書を開いて、全損時にいくら払うことになっているかを確かめてください

分かりにくければ、それもリース会社に聞いてしまうのが早いです。

ピゴス
ピゴス

保険料を下げたい気持ちは、私もよく分かります

でもここだけは、削ったつもりがまとまった借金になりかねない場所なんです

変えられるなら、まず見るのは「金額」ではなく「中身」

保険会社を比べる前に、やっておきたいことがあります。

いまの補償の中身が、自分の使い方に合っているかどうかの確認です。

保険は、「起きる確率」と「起きたときの損の大きさ」で組み立てる道具だと思っています。

確率は小さいけれど、起きたら生活が壊れるもの。

ここにだけ、手厚く掛けます。

具体的には、対人と対物は無制限で。

逆に、確率も損失も小さいものは、保険で持つより貯金で持つほうが自由がききます。

特約についても、ひとつ考え方をお伝えしておきますね。

特約は、ずっと付けておく固定費ではなく、必要な時期だけ付け外しする道具です。

お子さんが小さいうち、遠出が多い年、通勤で毎日乗る時期。

暮らし方が変われば、要る特約も変わります。

それと、これは意外と見落とされるところなのですが。

弁護士費用特約や個人賠償責任の特約は、火災保険や共済にも付いていることがあります

二重に払っていないか、一度だけ確認してみてください。

保険料が何で決まるのかは、こちらにまとめています。

【自動車保険の見積もり前に!】まずは知っておくべき保険料を決める7つの要素自動車保険の見積もり前に知っておきたい、保険料を決める7つの要素。運転者の範囲や等級などを、元ディーラー営業がやさしく整理。ムダなく見直す土台が作れます。...

事故のときに車が使えなくなる不安には、レンタカーの特約という備え方もあります。

【古い車の味方】故障時の「レンタカー特約」が神!高い代理店型保険を使う理由とは?古い車を長く乗るなら知っておきたい「レンタカー特約」。故障のレッカー時にもレンタカー代が出る代理店型保険の強みを、元ディーラー営業×元1級整備士が整理します。...

そのうえで、会社を比べる

中身が決まったら、そこで初めて会社を比べます。

任意保険は、年度によって各社の料率が変わります。

ですので、いちばん安いところを狙い続けるなら、毎年確認するしかありません。

とはいえ、毎年やるのはなかなかの労力です。

正直なところ、一度きちんと見直すだけでも十分に効果があります

毎年やっていただきたいのは、金額より中身のほうの点検です。

どこで入るかについては、はっきりした正解がありません。

値段だけを見るなら、ネットで手続きするタイプが安くなりやすいです。

一方で、車のことに詳しくない、事故のときに誰かに動いてほしい、という方は、担当者が付くタイプの安心も大きいと思います。

私は、どちらが良いかは「自分が初心者かどうか」で分かれると考えています。

手数料のぶん高くなるのは事実ですが、その差額で人の手を買っている、という見方もできますから。

複数社をまとめて比べる方法は、こちらでお話ししています。

自動車保険、年に1回の見直しで年間3万円の節約に成功|10分でできる比較方法 年に1回の更新タイミングや、車が変わったタイミングは、自動車保険を見直す絶好のチャンスです。 私自身、見直しで年間55,000円...

💡 自動車保険は、年に1回の見直しが大切 最短3分で複数社を一括比較できます。

リースそのものを見直したくなったら

ここからは、少し先の話をさせてください。

保険を見直していくと、「そもそもリースのままでいいんだろうか」と思えてくることがあります。

先に正直に申し上げますが、私はカーリースの契約について詳しくありません

ですので、ここは少ない経験からのお話として聞いてください。

まず、中途解約自体はできると思います。

ただ、ローンとは事情が違います。

ローンなら、残りを一括で返すと利息のぶん少し得をします。

けれどリースの場合は、当初のトータル金額以上を払わないと精算できないことがあります。

リースは、あくまで借りているだけだからです。

その代わり、「残りを一括で払うので車は返します」という希望は、少なくとも通ると思います。

「一括で払うので、そのまま車を買い取りたい」が通るかどうかは、契約次第です。

進め方としては、まず特別な事情などは話さずに、解約を希望してみるのがいいと思います。

そこで相手がどう出るかを見てから、次の動きを考えれば十分です。

そもそも、なぜ割高に感じるのか。

経営者の方や個人事業主の方であれば、リースには確かなメリットがあります。

経費として扱えること、計上が楽になること、毎月の支出を計画的に管理できること。

ご自身の時間単価を考えると、その手間の少なさに価値がある、という判断も十分に成り立ちます。

ただ、そうでない場合は、そのぶんの手数料を他人に払っていることになります。

それに、売るタイミングを自分で選べないなど、制約も多いです。

身動きが取りづらくて、そのことを考える時間そのものが負担になっていく。

私がリースをあまりおすすめしてこなかったのは、この「頭の中を占領される感じ」が大きいんです。

リースと中古車で、実際にいくら違うのかを並べた記事もあります。

カーリースと中古車、どっちが得? 月4万円を5年払うと240万円になりますカーリース契約中の方へ。満了のときに続けるか、中古車を買うかの判断を数字で整理しました。月4万円は5年で240万円。燃費で価格差を取り戻せるか、そして中古車の当たり外れという不安の埋め方まで。...

まとめ

今回のポイントを整理しますね。

  • まずリース会社に「任意保険は他社に変更できますか」と確認する
  • リース料に保険料が組み込まれていると、そこだけ抜き出すのは簡単ではない
  • 🚨リースでは車両保険を外せない。全損時にいくら払うことになるか契約書で確かめる
  • 見直すときは金額より中身から。確率が小さくて損が大きいものにだけ手厚く
  • 弁護士費用特約や個人賠償は、火災保険や共済との重複を確認する
  • 料率は毎年変わるが、一度きちんと見直すだけでも十分に効果はある
  • ネット型か担当者が付くタイプかは、自分が初心者かどうかで選ぶ

リース契約そのものは、今日明日で動かせるものではありません。

でも保険なら、確認の電話1本から始められます。

ご相談者さまの、その後

このご相談のあと、こんなお返事をいただきました。

カーリース自体が割高で中途解約しようか迷っていますが、中古車を買うキャッシュも今は無いので、とりあえず自動車保険から見直そうかと思います。

私は、この順番がとてもいいなと思いました。

大きいほうが気になっているのに、いま動かせないからといって止まらない。

動かせるところから、先に動かす。

保険を見直しているあいだに、次の車のための貯金も進みます。

そのころには、リースの残りも減って、判断しやすくなっているはずです。

ピゴス
ピゴス

大きい支出ほど、すぐには変えられないものです

だからこそ、いま手が届くところから1つずつでいいと思っています

カーリースの保険で疑問や不安ある場合は、このページ下の「コメント欄」からお気軽にどうぞ(ニックネームもメールアドレスも要りません)。

最新記事のアップも「X」でお伝えしておりますので、よろしければフォローよろしくお願いいたします

関連記事

車のことを一から整理したい方は、こちらの教科書ページもどうぞ。

【はじめに】損しないカーライフの歩き方|6つの章でわかる車の教科書車の維持費・選び方・買い方・保険・売却までを6つの章で整理した入門まとめ。元1級整備士×元ディーラー営業のピゴスが、20以上の記事で損しないカーライフへの歩き方を案内します。困った時に戻れる入口ページです。...
ABOUT ME
ピゴス
ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、記事の下のコメント欄でいつでも承っております。ニックネームもメールアドレスも要りませんので、お気軽にどうぞ!