著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

🤔「車って、結局いくらかかるの?」

😥「予算オーバーで買って、あとで家計が苦しくなったらどうしよう…」

車選びでいちばん大切なのは、実は“どの車にするか”より先に来る「予算を決めること」です。

私はこれまで、ガソリンスタンド・中古車販売店・国産ディーラー・輸入車ディーラーで働き、整備士として車を直し、営業として車を売ってきました。

そんな私でも、知識のないうちは安易に車を買って、痛い目を見てきたことが何度もあります。

仕事を通して、たくさんの「お客様の浪費」も見てきました。

だからこそ、ご縁をいただいたあなたには、「知識なしで車を買う怖さ」だけは回避してほしいんです。

この記事では、私が実際に使っている「予算の決め方(スプレッドシート付き)」を、できるだけやさしくお伝えします。

読み終わるころには、何万円〜何十万円、ときには何百万円と損しないための「予算のものさし」が手に入ります。

少し長くなりますが、お付き合いいただけたら嬉しいです。

✅ 結論からお伝えします

車選びで失敗しないために、いちばん大切なのは「身の丈に合った予算」を先に決めることです。

予算の出し方はシンプルで、「購入費 + 10年間の維持費 − 10年後に売れるお金」を、120ヶ月(10年)で割って“月額”にするだけ。

この月額が、家計全体で見て無理なく収まればOKです。

記事内の「スプレッドシート」を使えば、マネするだけで予算が出せます。

まずはここから始めましょう。

①車の購入の予算の立て方の大切さ

予算の決め方|全体マップ
予算の大切さ|金食い虫と2大失敗例

車は「金食い虫」であり「時間食い虫」です。

持たなくて済むなら、持たない方がお金は減りません。

でも、どうしても必要な方はたくさんいらっしゃいますよね。

まず、安心してください。

車を持っていても、お金が貯まる方はいくらでもいらっしゃいます。

大事なのは、今まで知らなかった「本当に大切なこと」を学ぶこと。

それだけで、お金が減りにくいカーライフが送れるはずです。

その第一歩が、この「家計の負担にならない予算の立て方」です。

掘り出し物の中古車を見つけようが、メンテ費用を削ろうが、現金一括で買おうが、ここを疎かにすると、ほとんど意味がありません。

予算オーバーの車を買ってしまったり、逆に安物買いの銭失いになってしまっては、元も子もないからです。

まずはこの後の「予算の計算方法」を実践して、予算を把握したうえで車選びへ進んでいただければと思います。

車選びそのものの考え方は、こちらの記事もどうぞ。

【貧乏まっしぐら!?】知らないと損する!経済性重視の車選び5つのステップお金が減りにくい『経済性重視の車選び』5つのステップを元1級整備士×元ディーラー営業が解説。知らないと損する車の選び方の考え方を、初心者にも分かりやすく紹介します。...

②実際の車購入の予算の立て方

10年維持費の内訳|7項目

お金を減らさないカーライフのためには、「貯金の範囲で買えればOK」でも「月々のローンが払えればOK」でもありません。

大事なのは、「購入資金」「買ったあとに掛かる維持費」を、すべて洗い出すことです。

そこで、まずは「10年乗ったら、実際いくらかかるのか」を1枚にまとめてみました。

例として、1300ccのコンパクトカー(ホンダ フィットのガソリンモデル)の中古車を、200万円で買って10年乗る想定です。

フィット中古を10年乗るとかかるお金の内訳。実質総額約527万円・月約4.4万円。車両価格より維持費の方が大きい

いかがでしょうか。

注目してほしいのは、車両価格200万円より、10年の維持費(約347万円)の方が大きいということ。

「車両価格だけ」で予算を決めてしまうと、その先にあるもっと大きな出費を見落としてしまうんです。

ピゴス
ピゴス

私もこの試算を作って、あらためてビックリしました。

維持費って、こんなにかかるんだと。

でも、ここを“見える化”しておけば、買ったあとで家計が苦しくなる失敗はグッと減らせます。

怖がらせたいわけではなくて、先に知っておけば怖くない、という話です😊

計算の考え方は、とてもシンプルです。

「購入費 + 10年間の維持費 − 10年後に売れるお金」を合計して、120ヶ月(10年)で割るだけ。

出てきた金額が、「カーライフに掛かる月々のコスト」です。

この月額が、家計全体で見て大きな負担にならなければ、バッチリです。

自分の車で試したい方のために、私が作った「予算計算表」も用意しています。

車購入の予算計算表

細かくて見えづらいので、拡大して使いたい方は、下記のスプレッドシートのコピーをダウンロードしてください。

【スプレッドシート 予算計算表のコピー】

難しい計算式はいりません。

数字を打ち換えるだけで、10年保有の月々の予算が出ます。

ここからは、フィット中古200万円の例で、項目ごとに中身を見ていきます(数字はすべて“多めの目安”。

ご自身の条件で直してください)。

維持費そのものをもっと詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。

【年間いくら!?】車の維持費も知れば安心!高いか判断するための3パターンを解説車の維持費は年間いくら?高いか判断するための3パターンを、元ディーラー営業×元1級整備士が具体額の目安とともに整理。費用を知れば不安なく車選びができます。...

① 定期的に掛かる費用

・任意保険料(車両保険は“段階的に”卒業)

ネット保険で、対人・対物は無制限が基本です(公道を走る責任なので、ここはケチりません)。

車両保険は、新しくて価値が高いうちは付けておくと安心。

この例では1〜5年目は付けて、年7〜8万円ほどにしています。

そして、車の価値が下がってくる7年目あたりからは、思い切って車両保険を外します。

すると年5万円ほどに下がります。

→ 10年トータルでは、約60〜70万円が目安です。

ピゴス
ピゴス

車両保険って、つい付けっぱなしになりがちなんです。

でも、価値が下がりきった車は、万一の全損でも“失うもの”が小さいんです。

だから7年目あたりで外すと、ネット保険なら年2.5〜5万円ほど、代理店型なら年5〜10万円ほど浮きます(等級や車両で大きく変わります)。

あくまで私の感覚ですが、「外すと不安で乗れない」という車は、そもそも予算をかけすぎなのかもしれません。

※雪や水害のリスクが高い地域・運転に自信がない・まだ車の価値が高い、という方は、付け続けるのもアリです。

最後はご自身の安心感で決めてくださいね。

・自動車税

フィットの場合、年30,500円、10年で305,000円。

排気量による違いは下の画像を参照してください。

排気量別の自動車税軽自動車は一律10,800円です。

13年を超えると少し増税されますが、月にすると数百円〜1,000円ほど。

慌てて乗り換える理由にはならないので、予算では気にしなくて大丈夫です。

・定期点検(6ヶ月・12ヶ月点検/交換部品代は別)

ディーラーでしっかり受けたとして、10年で約16万円。

イメージしづらい方は、そのまま使ってOKです。

・車検(自賠責・重量税・印紙代込み/交換部品代は別)

ディーラーでしっかり受けたとして、10年で4回・約40万円。

点検や車検で交換部品代を別にしているのは、次のメンテ費用にまとめて計上するためです。

② 不定期に掛かる費用

・燃料代

レギュラー150円・年1万km・燃費13km/Lで、10年115万円。

グラフィックでも一番大きい項目でしたね。

燃費の良い車・グレードを選ぶと、ここが大きく変わります。

年5,000kmなら半分でOKです。

・メンテ費用(消耗品交換)

夏冬タイヤ計4回・バッテリー2回・消耗部品などで、10年37万円。

冬タイヤが要らない地域なら、10万円ほど少なくしてOKです。

・洗車代

月1回・洗車機700円なら、10年で84,000円。

③ 人によって掛かる費用

・駐車場代

地域差がとても大きいので、今回の試算には入れていません。

月1万円かかる方なら、10年で120万円。

これだけで月の負担が1万円増えるので、かかる方は必ず足してください(持ち家・無料の方は0円でOK)。

・不慮の事故・予想外の故障

バンパー交換や飛び石のガラス交換、エアコンやナビの故障などに備えて、10年で30万円ほど。

新車に近い車なら20万円ほどでもOKです。

運が良ければ掛かりませんが、想定しておくと安心です。

・修理期間のレンタカー代

事故や緊急修理で借りる場合に備えて、10年で5万円ほど。

基本は貯蓄で備えられるのが理想です。

お疲れさまでした。

これで10年でかかるお金が一通り出そろいました。

③把握できた予算から、いざ車選びへ

ジャンル別補正倍率|軽×0.8/コンパクト×1.1/SUV×1.2

ここまでで、フィット中古200万円の「実際のお金」が見えてきました。

整理すると、こうなります。

  • 購入費 200万円
  • 10年の維持費(駐車場なし) 約347万円
  • 10年後の売却(戻り) −20万円
  • 実質の総額 約527万円 → 月にすると約4.4万円

「売却の20万円」について、少し補足します。

10年乗った車も、ゼロ円ではありません。

ここでは仮に、10年後に購入価格の約10%=20万円で売れると考えました。

この20万円は“戻ってくるお金”なので、実質の負担から引いています。

リセールの良い車種・グレードなら、もっと高く戻ります(売り方次第で10%が15〜20%になることも)。

逆に、過走行・古い年式・不人気の車種は、10%を下回ることもあります。

ただ、不人気の車種は、その分“買うときの価格”を確実に抑えられます(出口より入口で得をする、という考え方です)。

なので、リセールはあくまで“オマケ”くらいに考えておくのが、ちょうどいいと思います。

「高い所」こそ、損しないポイント

グラフィックで“どこが高いか”が見えると、損しないポイントも見えてきます。

燃料が高い → 燃費の良い車・グレードを選び、長く乗る。

ここが一番効きます。

🛡保険が高い → 年に1回見直すだけで、年1〜3万円変わることも。

さらに前述の「車両保険の段階卒業」も効きます。

保険の見直し方は、こちらでくわしく解説しています。

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🛞タイヤ・メンテが高い → タイヤはネットで選んで、近くの提携店で取り付けまで予約できると分かりやすいです。

タイヤフッドの使い方は、こちらで画像付きでくわしく解説しています。

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💰売却の“戻り”を増やす → 同じ車でも、売り方次第で戻りは変わります(10%が15〜20%になることも)。

複数社をまとめて比べられるサービスを使うと、手間なく高値が見つけやすいです。

今の車、いくらで売れる?愛車の価値を最大化する方法 車を乗り替えるか迷っている方、まずは車の価値を最大化する方法を知るだけでも、次のカーライフの計画がぐっと立てやすくなり、損せずに進める...

もし予算に収まらなかったら?

計算してみて、予算に収まらなかったら、考え方は4つです。

  • 車両価格を抑える/維持費の安い軽自動車にする
  • 車以外の家計の支出を見直して、家計全体で収まるようにする
  • もっと稼いで、何とかする
  • 思い切って、車をやめる

購入費は、やろうと思えば簡単に抑えられます。

まず見直すのは、車の「無駄や贅沢」の部分です。

カッコいい要素・年に数回のための大きい車・有り余るパワー・電動スライドドアなど。

もちろん、予算の範囲内なら、楽しむことも快適さも大切な価値です。

借金をせず総資産がキツくならない範囲なら、好きな車・上級グレードを選ぶのは、もちろんOK。

ただ、予算オーバーなら、まずはそのあたりから見直してみてください。

逆に、価格を抑えたいからと「走行距離が多すぎる車」「年式が古すぎる車」にするのは、おすすめしません。

程度の悪い車ほど維持費が読みにくく、どちらかと言えば高くつきやすい。

ギャンブル要素が増えて、失敗すると50点のカーライフになりかねないからです。

私のおすすめは、「程度の良い車」に長く乗ること。

購入や売却の回数が減るほど、車屋さんに払う手数料の回数も減り、判断の回数も減って、頭も家計もラクになります。

10年と言わず、大切に15年乗れれば、購入費の月割りはさらに下がります。

無駄な保険や使っていないサブスク、外食の多さなど、車以外にも見直せる所はあるかもしれません。

家計全体で予算に収まるように整えれば、長い目で見て、お金の心配が少ないカーライフに近づけます。

ぜひ、あなたにとってピッタリの1台を選んでください。

車購入の予算で疑問や不安ある場合は、「X」「お問い合わせ」「コメント欄」などでお気軽にご相談ください。

まとめ

予算アクションプラン|スプシで簡単試算

今回は「車の購入の予算の立て方」を、3つのパートでお伝えしました。

  • ① 予算の立て方の大切さ(車両価格だけで決めない)
  • ② 実際の立て方(購入費+10年維持費−売却 を月額に)
  • ③ 予算から車選びへ(高い所=損しないポイント)

一度で覚えきるのは大変なので、ぜひブックマークして、車を買うときにまた見返してください。

「参考になった!」という方は、ほかの記事ものぞいていただけたら嬉しいです。

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それでは、損しないカーライフをお過ごしください。

ピゴス🐧

ABOUT ME
ピゴス
ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、コメント欄や「X」などでいつでもメッセージを承っております。お気軽にどうぞ!