今回のお悩み

値段を考えると、スタッドレスタイヤは安いアジア製が第一候補になっている。

ただ、アジア製は2年目からゴムが硬くなりやすく、買い替えが増えるとも聞いた。

雪はあまり降らないけれど路面はよく凍り、仕事で夜中に走ることもある。

今年は車2台分を買うことになるので、7年前のスタッドレスで乗り切れないかとも考えている。

安いアジア製と大手の銘柄では、4本の総額が大きく違います。

ミニバンのサイズなら2万〜6万円ほど、軽のサイズでも6千〜1万円ほどの差です。

一度に4本の出費なので、少しでも抑えたいと考えるのは自然なことです。

一方で、雪の少ない地域だと、どこまで止まれるタイヤが要るのかが見えにくいところです。

買う前に、値段だけでなく止まれるのかを調べている時点で、順番はもう合っていると思います。

では、スタッドレスは安いアジア製で大丈夫なのでしょうか?

✅ 結論からお伝えします

夜や凍結した道を走るなら、スタッドレスは安いアジア製より、大手のメーカーをおすすめします。

大手は、国産のブリヂストン・ダンロップ・ヨコハマ・トーヨーと、海外のミシュラン・グッドイヤーの6社です。

高い銘柄でなくても、各社の手ごろな銘柄で足りると私は考えています。

昼間しか乗らず、雪や凍った日は走らない車なら、アジア製を試してみる価値はあります。

7年前のスタッドレスは、この冬の前に新しくすることをおすすめします。

今のタイヤの側面にある4桁を見ると、いつ作られたタイヤかが今日すぐに分かります。

前の2桁が週、後ろの2桁が年です。

雪が多い地域の方には、こちらの記事のほうが近いと思います👇

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著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

夜の凍結は、濡れた路面と見分けがつきません

見た目が同じでも止まる距離は6倍ほど。時速40kmからの急ブレーキで、濡れた路面は11.0m、ブラックアイスバーンは69.5m

雪があまり降らない地域で怖いのは、雪よりも、見えない氷です。

ブラックアイスバーンは、濡れたアスファルトのように黒く見えるのに、表面が凍っている路面のことです。

2013年のJAFのテストでは、時速40kmからの急ブレーキで止まるまでの距離を測っています。

濡れた路面は11.0m、ブラックアイスバーンは69.5mでした。

見た目にほとんど差がないのに、止まるまでの距離は6倍ほどでした。

JAFは、ブラックアイスバーンは夜になるととくに分かりにくくなると案内しています。

雪が降らなくても、夜から早朝の冷え込みで、路面は凍結します。

外の気温が3℃以下の日は、橋の上やトンネルの出入り口、日陰が凍っているかもしれません。

新品のスタッドレスでも、氷の上では止まるまでの距離が長くなるので、もともと余裕の少ない路面です。

だから、夜の走行やアイスバーンでこそ、本当の意味でスタッドレスの性能の差が出ると私は考えています。

どのスタッドレスでも氷の上は滑るので、速度を落として、車間距離を普段の2倍以上あけるのが基本です。

そのうえで、大きな事故につながらないために大事なのは、ブレーキがしっかり効くかどうかです。

エスクァイアのような重たいミニバンは、タイヤにかかる負担も大きいので、特に大手のタイヤをおすすめします。

アジア製と国産の大手の違いは、氷の上の効きと何年もつかです

アジア製は、アジアンタイヤとも呼ばれる、台湾・中国・韓国などのメーカーのタイヤです。

氷の上で止まる力の差は、低い温度でもゴムの柔らかさを保てるかどうかで出ます。

ブリヂストンのVRX3のような銘柄には、1年目や2年目の性能も及ばないのではないかと私は考えています。

もちろん、韓国などのメーカーは世界中で活躍していて、それなりの技術もあります。

とは言え、値段なりだと思います。

お悩みにあった2年目からのことは、私も同じ所を見ています。

2年目や3年目の効きとゴムの劣化の速さは、ある程度お金のかかったタイヤのほうが安心感があります。

ブリヂストンはVRX3について、「4年使用後も性能が落ちにくい」と公式に案内しています。

アジア製は銘柄がとても多いので、どれが実力のあるタイヤかを見分けるのは私にも難しいです。

メーカーをまたいで性能を比べた資料も、私の知る範囲ではほとんど見当たりません。

仕事でいろいろなお客さまのスタッドレスで雪道を走りましたが、大手のメーカーはだいたいどこも安心して走れました。

中古の海外メーカーのスタッドレスで、驚いたことがあります

私は興味本位でいろいろなタイヤを試すほうですが、格安のタイヤはほとんど履いたことがありません。

一度、あえて中古で買った海外メーカーのスタッドレスを履いたことがあります。

アジア製でも大手6社でもないメーカーのタイヤです。

そのとき、氷の上の食いつきの悪さに驚きました。

ピゴス
ピゴス

「停まれないってこういうことかぁ」と、びっくりした記憶があります

そのタイヤは4年目だったので、古さの影響もあったと思います。

なので、その銘柄が悪いという話ではありません。

幸い、昼間しか乗らないおかげか、誰にも迷惑をかけずに済みました。

タイヤの止まる力は、ふだんの道では分かりません。

止まれないと分かるのは、ブレーキを踏んだあとです。

だからといって、いちばん高いタイヤが要るという話ではありません。

昼間しか走らない車なら、話は変わります

昼間しか乗らず、降ったり凍ったりしたら乗らない車は、差が出る場面をほとんど走りません。

そんな使い方なら、アジア製も試してみる価値はあると思います。

決め手は、雪の日や凍った朝に、その車に乗らずに済むかどうかです。

凍った道を走らないなら、オールシーズンタイヤという道もあります

昼間だけで凍結した道を走らない方なら、履き替えのいらないオールシーズンタイヤも選べます。

タイヤを2組保管する手間と、履き替えの手間が減るのも良いところです。

氷の上はスタッドレスに及ばないので、朝に凍った道を走る回数で決めます。

シンクロウェザーという新しいタイヤを、スタッドレスと比べた記事です👇

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4本の総額の差は、ミニバンで約1万8千円、軽で約6千円でした

値段の差は、ネットでタイヤを買って近くのお店での交換まで頼めるサービス、タイヤフッドの画面で確かめました。

送料と交換料金まで入れた、4本の総額で並べます。

いちばん上のクムホは韓国のメーカーで、このサービスの一覧でいちばん手ごろだった銘柄です。

2段目は、大手6社でいちばん手ごろだった銘柄です。

195/65R15(エスクァイア・前の型のノアなど)

銘柄4本の総額
クムホ ice Wi6147,520円
トーヨー GIZ265,560円
ヨコハマ iceGUARD 781,840円
ブリヂストン VRX3105,600円

155/65R14(N-BOX・タントなどの軽)

銘柄4本の総額
クムホ ice Wi6132,120円
グッドイヤー ICE NAVI 838,280円
ヨコハマ iceGUARD 742,240円
ブリヂストン VRX343,560円

※タイヤフッドの販売ページ(2026年11月6日に確認・税込)/今のホイールに組み替える場合・交換は通常料金のお店の場合/値段は日によって変わります

クムホと2段目の差は、195/65R15で18,040円です。

155/65R14では、6,160円でした。

軽のサイズなら、6千円ほどの差で大手に届きます。

195/65R15でも、4シーズン履くなら、1シーズンあたり4,510円の差です。

自分のタイヤのサイズは、運転席のドアを開けたところのラベルで分かります。

自分のサイズの今の値段は、こちらで見られます。

大手6社の手ごろな銘柄を、サイズ別に4本の総額で並べた記事です👇

スタッドレスはエントリーモデルで十分80点|コスパ重視の買い方は?2026年冬の4本の総額
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いつものお店に頼みたい方は、この総額を相場の物差しにして、銘柄を相談してみてはいかがでしょうか。

車屋さんはタイヤの仕入れが高いことが多いので、同じ値段にならないこともあります。

早く替えることになると、1シーズンあたりの差は縮みます

値段の差は、何シーズン履けるかで変わります。

たとえば195/65R15で、トーヨーのGIZ2が5シーズン、クムホが3シーズンで替えることになったとします。

これは仮の計算で、クムホが3シーズンでだめになるという意味ではありません。

1シーズンあたりは、GIZ2が13,112円でクムホが15,840円になり、値段が入れ替わります。

もちろん、アジア製も大手と同じだけもてば、最初の差額は安いまま残ります。

ただ、何年もつかが読みにくいので、同じ車に5年以上乗るならトータルで大手をおすすめします。

替える回数が増えると、交換料金を払う回数も、いつ新品にするか悩む回数も増えるからです。

病気にならないように健康に気を使うのと同じで、事故を起こさないためにタイヤに気を使うのは、価値のあるお金の使い方だと思います。

ご家族を乗せる機会があるなら、良いタイヤを履いてみてもいいのではないでしょうか。

大手の中なら、手ごろな銘柄で足ります

夜や凍結した道を走る使い方でも、大手6社の手ごろな銘柄で足りると私は考えています。

手ごろな銘柄の多くは、最新のモデルが出たあとも売られている、ひとつ前のモデルです。

このブログでは、こうした銘柄をエントリーモデルと呼んでいます。

たとえばブリヂストンは、今の最新がBLIZZAK WZ-1で、VRX3はひとつ前のモデルになりました。

2025年の秋まで最新だったタイヤで、危険なタイヤになったわけではありません。

トーヨーのGIZ2は、家族の車のために私が買って付けたタイヤで、私も実際に走って問題はありませんでした。

最新のモデルにするかは、差額を履くシーズンの数で割って、納得できるかで決めてみてはいかがでしょうか。

大手の手ごろな銘柄を値段で選んでよい理由は、こちらです👇

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2台分を一度に買う年は、走る場面で分ける

上の表のミニバンと軽の2台分だと、クムホなら79,640円、大手でいちばん手ごろな銘柄なら103,840円です。

差は24,200円になります。

2台とも夜や凍結した道を走るなら、2台とも大手をおすすめします。

どちらか1台が昼間しか走らないなら、その1台だけ値段を抑えるのも1つの手です。

私も、タイヤ代や車検代を積み立てるようにしています。

タイヤは数年に一度まとめて来る出費なので、次の分は少しずつ分けておくと楽になります。

7年前のスタッドレスは、溝が残っていても今年が替えどきです

出費が重なる年に、手元のタイヤでもう1年と考えるのは、無理のないことだと思います。

ここまで履いてきたなら、そのタイヤは十分に役目を果たしています。

ただ、今年の冬を7年前のタイヤで乗り切るのは、おすすめしません。

スタッドレスの寿命は、溝と年数の2つで見ます。

溝は、プラットフォームが出ていないかを見る

プラットフォームは、溝の中にある小さな突起です。

新品から溝が半分まで減ると顔を出して、そこで冬用としては終わりです。

タイヤの側面の矢印の先を見ると、場所が分かります。

出ていたら、年数に関係なく、雪道と凍った道は走らないようにします。

年数は、履き始めて3〜5年ほどを目安にする

スタッドレスのゴムは、年数とともに硬くなって、氷の上で効きにくくなっていきます。

履き始めて3〜5年ほどが目安で、溝が残っていても5年を超えたら注意が要ります。

4年目に入るタイヤなら、溝と凍った道を走る回数を見て、今年か来年かを決めてみてはいかがでしょうか。

7年前のタイヤは、見た目がきれいでも、買ったときの止まる力は期待しにくいです。

いつ作られたかは、タイヤの側面の4桁で分かります。

前の2桁が週、後ろの2桁が年で、たとえば「3625」なら2025年の36週目です。

履き始めが分からないときは、この製造年を手がかりにします。

新しく買うときは、冬タイヤなら1年前までの製造であれば心配いらないと私は考えています。

製造年の古い在庫を避ける買い方は、こちらです👇

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側面のふくらみと全体の目立つひび割れは、年数に関係なく交換です。

タイヤの側面の傷の見分け方は、こちらです👇

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自分で見ても分からないときは、お店で「このスタッドレス、次の冬も使えそうですか?」と聞くだけで足ります。

今年どうしても替えられず、プラットフォームも出ていないなら、雪の日と凍りやすい夜と朝は乗らないと決めておきます。

お仕事で夜に乗らないわけにいかないなら、2台まとめてでなくても、夜に走る車の分だけ今年替える順番もあります。

まとめ|走る時間と道で決めれば、値段の迷いは小さくなります

  • 夜や凍結した道を走るなら、大手のメーカー(各社の手ごろな銘柄で足りる)
  • 昼間しか乗らず、雪や凍った日は走らない車なら、アジア製も試す価値がある
  • 一覧でいちばん手ごろな銘柄どうしの差は、195/65R15で約1万8千円、155/65R14で約6千円(2026年11月)
  • 何シーズンもつかで、1シーズンあたりの値段は入れ替わることがある
  • 7年前のスタッドレスは今年が替えどき(プラットフォームと5年を見る)

タイヤは、車の中で路面に触れている唯一の部品です。

タイヤにお金を払うのは、確実に効果があるお金の使い方だと私は思っています。

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それでは、損しないカーライフをお過ごしください🐧

この記事で参考にした情報

この記事で引いた公式の情報は、どれも2026年11月に確かめたものです。

  • JAF ユーザーテスト「路面は黒いけど、止まれない!「ブラックアイスバーン」とは…?」(2013年1月の実施)=時速40kmからの急ブレーキで、濡れた路面11.0m・ブラックアイスバーン69.5m・夜間はとくに分かりにくい
  • JAF ユーザーテスト「走れても止まれない、雪道のノーマルタイヤ」(2017年2月の実施)=新品のスタッドレスでも凍った路面の制動距離は長くなる
  • JAF Mate「冬の運転前に必見! ブラックアイスバーンから身を守る対策」(2025年11月)=夜間から早朝の冷え込み・外気温3℃以下・橋の上とトンネルの出入り口と日の当たらない場所・車間距離は普段の2倍以上
  • JAF Mate の日本自動車タイヤ協会の情報の紹介(2025年12月)=溝が50%すり減るとプラットフォーム(資料の表記はプラットホーム)が出て、冬用タイヤの性能の限界
  • ブリヂストン公式「BLIZZAK VRX3」「BLIZZAK WZ-1」=VRX3は4年使用後も性能が落ちにくい・WZ-1はVRX3の次のモデル
  • タイヤフッドの値段(2026年11月6日に確認・税込)=総額はタイヤ代に送料4,400円と交換料金10,560円を足した額・VRX3は通常品の値段(195/65R15は在庫限りの2025年製が総額96,800円)・発売年月はタイヤフッドの商品ページ
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ピゴス
ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、記事の下のコメント欄でいつでも承っております。ニックネームもメールアドレスも要りませんので、お気軽にどうぞ!