著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

車を買うときに、ふと頭をよぎることがあります。

「どうせなら、あとで高く売れる車を選んでおいたほうがいいんじゃないか」

調べてみると、ミニバンがいい、SUVがいい、白と黒がいい——情報はいくらでも出てきます。

ところが、サイトによって言っていることが少しずつ違います。

どれを信じたらいいのか、調べるほど分からなくなってくるんですよね。

✅ 結論からお伝えします

リセールの良い車は、ミニバン・SUV・一部の人気車種のように「ほしい人が多い車」です。

ただ、正直にお伝えすると、数年先のリセールはプロでも読み切れません。

ですので、どこまで学ぶかは「何のために知りたいのか」で変えてください。

車を楽しみながら損も減らしたい方は、新車価格を覚えて中古車サイトを見続けることになります。

費用を抑えたいだけの方は、ジャンルの傾向をひとつ覚えれば十分です。

そのうえで私は、リセールを「おまけ」として扱っています。

いただいたご相談

以前、こんなご質問をいただきました。

「リセールの良い車は、どうやって調べたら(学んだら)いいのでしょうか」

私がまずお返ししたのは、答えではなく質問でした。

「どのような目的で、リセールを学びたいのでしょうか?」

意地悪をしたわけではありません。

この一点で、お答えする内容がまるごと変わってしまうからです。

正直に言うと、私も読み切れません

本題の前に、ひとつ白状しておきます。

リセールの良い車を学ぶというのは、なかなか難しいです(笑)。

私も分かっているようなそぶりでご質問にお答えしていますが、本当に詳しい方には全然かないません。

ミニバンやSUVは高い、ランクルやアルファードは異常、フェラーリのような車は美術品みたいに価値が高騰する、いまは手に入らない古いモデルは価値が上がっている。

いろいろな側面があって、私もそれぞれについて、ざっくりしたイメージしか持っていません。

なぜ読み切れないかというと、株価と一緒だからです。

リセールの良い車にも、入れ替わりがあります。

予想はできても、予想どおりには行きません。

もし本当に読み切れる人がいるなら、その人がとっくに一人勝ちしているはずですよね。

そうなっていないことが、いちばんの答えだと思っています。

リセールの良い車とは?

リセールの良い車とは、買ったあとに手放すとき、価値が落ちにくい車のことです。

たとえば、こういった車がリセールバリューは高いと言われています。

  • ミニバンやSUV:ファミリー層やアウトドア好きに人気があり、需要が高いため
  • ランクルやアルファードなどの人気車:中古市場でも非常に人気があり、新車価格を上回ることもある異例のモデル
  • フェラーリなどの高級車:特定のモデルや限定車は美術品のような価値を持ち、価値が落ちにくいことが特徴です
  • ビンテージカー:今では手に入らない希少な車は、時間が経つほど価値が上がることがあります

ただ、この並びを見て気づかれたかもしれません。

下の2つは、ふつうにカーライフを送る方には、あまり関係のない世界の話です。

答えは、何のために知りたいかで変わります

リセールの学び方は、目的によってまるで違います。

ご自分がどちらに近いか、先に決めてしまうのがおすすめです。

1. 車を楽しみながら、あまり損をせず乗りたい場合

「車が好きで、買い替えも楽しみたい。でも、できるだけ損はしたくない」という場合です。

この場合は、正直にお伝えすると、近道はありません。

  • 新車の価格をたくさん覚える:気になる車の新車価格が頭に入っていないと、中古の値段が高いのか安いのか判断できません
  • 中古車サイトやオークションサイトをたくさん見る:市場価格の動きを知ることで、どの車が強いかが見えてきます
  • 限定車や長納期モデルに注目する:人気の高い新型車や限定車はリセールが良い傾向にあります

数をこなして覚えていくしかありません。

逆に言えば、ここまでやる気があるなら、リセールはちゃんと武器になります。

新車と中古のどちらで買うかも含めて、乗り継ぎ方の考え方はこちらにまとめています。

【もったいない!?】車を早く乗り替えるための方法を3つに絞って解説費用対効果の高い新車への乗り換えは「安く買う・無駄なく維持・高く売る」の3原則から。具体的な進め方を、元ディーラー営業×元1級整備士が両論併記で紹介します。...

同じ車格で「リセール重視」「長く乗る」を具体的に比べた例も、参考になると思います。

【シエンタ/フリードHV】新車リセール vs 中古乗り潰し。トータルで「損しない」のは?シエンタとフリードのハイブリッド、新車でリセールを狙うか、中古を長く乗るか。元ディーラー営業が、3年・5年・10年の乗り方とコスパから損しない選び方をやさしく解説します。...

2. 費用を抑えて、平和なカーライフを送りたい場合

「車は移動手段。なるべく費用を抑えたい」という場合です。

こちらの方は、リセールについて深く学ぶ必要はありません。

覚えることは、ジャンルの傾向だけで十分です。

  • ミニバン(スライドドア付き)やSUVは、リセールが強い
  • セダン、輸入車、コンパクトカーは、リセールが弱い傾向にあります

この程度を頭の片隅に置いておけば、大きく外すことは少ないはずです。

そもそも車にかけるお金をどう減らすかは、こちらでお話ししています。

【貧乏まっしぐら!?】知らないと損する!経済性重視の車選び5つのステップお金が減りにくい『経済性重視の車選び』5つのステップを元1級整備士×元ディーラー営業が解説。知らないと損する車の選び方の考え方を、初心者にも分かりやすく紹介します。...

ジャンルの話でいうと、軽バンも値落ちしにくい部類です。

10万kmを超えても値段が付いている実例と、10年後に残るお金の考え方は、こちらにまとめています。

軽バンは新古車と10万km超の中古どっち?10年後に残るお金で比べました軽バンを買うなら、110万円台の新古車と50万円台の10万km超の中古、どちらが得でしょうか。10年後に手元へ残るお金と、引き受ける故障のリスクで比べました。買うならどこがよいかもお話しします。...

おすすめのサイトは、正直ありません

「リセールの良い車を知るための、おすすめサイトはどこですか」ともよく聞かれます。

正直にお答えすると、個人的におすすめできるサイトはありません。

理由は、さきほどの株価の話と同じです。

相場は時期や人気で動くので、どこか一つを見ていれば分かる、というものではないからです。

そのうえで、私が組み合わせて見ているのはこのあたりです。

  • 中古車販売サイト:定期的に見ることで、人気のある車種がわかります
  • オークション情報:取引価格を見ると、いまの市場価値が見えてきます
  • YouTubeなどの動画:新型車のトレンドや限定車の話は、動画で見るほうが早くて分かりやすいことも多いです

人気色(特に有料のパールホワイト)で「リセールの元が取れるか」は、こちらで検証しています。

有料色の3.3万円は、元が取れます それでもこの方は、グレーを選びました有料のパールホワイトは3.3万円。5年乗るなら回収できる可能性は十分あります。ただ、ご相談者さまが最後に選ばれたのはメタリックグレーでした。決め手はリセールではなく、夏の車内の暑さ。元ディーラー営業がお答えした内容です。...

📊 リセールを判断するときの数字

  • リセールバリューが高いと言われる車は、3年落ちでも新車価格の50〜70%あたりで取引されることがあります(人気が続いていれば、の話です)
  • 人気色(白・黒)は、他の色より数万円〜十数万円ほど高く査定されることがあります
  • ただし、リセールを狙って有料の人気色やオプションを付けると、その追加費用のほうが高くつくこともあります。元が取れるかは車種と年数しだいです
  • ディーラー下取りより買取専門店のほうが10万〜30万円ほど高くなるケースが多いです。リセールの良い車ほど、どこに売るかで差が開きます

※上記はあくまで一般的な目安です。車種・年式・地域・依頼先によって金額は異なりますので、必ず見積もりを取って確認しましょう

この数字は、あくまで「そう言われている」という目安です。

3年後に本当はどうなっているかを知っている人は、どこにもいません。

実際にMOTAを使って売った方の体験談は、こちらにまとめています。

【初体験】高額で車の売却に成功!話題のMOTA、こうやって活用しましたディーラー20万円・買取店35万円だった軽自動車が、MOTA車買取で70万円に。読者の方の実体験を、元ディーラー営業ピゴスが査定員視点の補足つきで紹介します。...

数年先が読めない、という話をしてきました。

ただ、いまのお車がいくらなのかは、今日でも確かめられます。

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相場の調べ方と、売却の流れの全体像はこちらにまとめています。

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リセールが本当に効くのは、じつは「買うとき」です

ここまで、読み切れない、おまけくらいでいい、という話をしてきました。

でも、リセールがはっきり効く場面が、ひとつだけあります。

買うときです。

リセールが良いと言われる車は、中古になっても値段が下がりにくいです。

つまり買う側から見ると、ずっと「高い」ということです。

逆に、値落ちしやすいと言われる車は、中古で安く買えます。

数年後にいくらで売れるかは読めませんが、いま安く買えることだけは揺らぎません。

ですので「リセールの良い車を買う」の裏返し——値落ちしやすい車を安く買って、長く乗る——のほうが、私は再現性が高いと思っています。

あくまで私の考えですが、はじめての方ほど、こちらのほうが失敗しにくいはずです。

最初から安い車を選んでおけば、相場がどう動いても、失う金額そのものが小さくて済みますからね。

🔧 元営業のピゴスより:リセールは「オマケ」くらいがちょうどいい

リセールの良い車を選べば損は減らせます。でも、リセールを最優先にして、本当は欲しくない車を選んでしまうと、毎日のカーライフが楽しくありません。

そもそも、長く大切に乗るつもりなら、手放すときの価格はそこまで大きな問題になりません。リセールは「気にしすぎない」くらいがちょうどいい、というのが私の本音です。

「損したくない」なら、リセールを追うより、程度の良い車を選んで長く乗るほうが、結果的にお金は減りにくいですよ。

ピゴス
ピゴス

正直に言うと、リセールは幻みたいなものです

良かったらラッキーくらいに考えて、本当に乗りたい車を選んでくださいね🐧

まとめ:リセールは、おまけくらいで大丈夫です

  • 数年先のリセールはプロでも読み切れません(株価と同じで、入れ替わりがあります)
  • どこまで学ぶかは「何のために知りたいのか」で決める
  • 楽しみながら損も減らしたいなら、新車価格を覚えて中古車サイトを見続ける(数をこなすしかありません)
  • 費用を抑えたいだけなら、ミニバン・SUVは強い、セダン・輸入車・コンパクトカーは弱い、これだけで十分
  • リセールがはっきり効くのは、売るときより買うとき
  • 損したくないなら、リセールを追うより、程度の良い車を選んで長く乗るほうが結局お金は減りにくい

ひとつだけ添えておくと、リセールの良い車は、買うときの値段も高いことがほとんどです。

その良さを実際に受け取るには、数年ごとに乗り換え続ける手間もついてきます。

そこをどう考えるかは、こちらでお話ししています。

家族が増えたらミニバンに買い替え?急がなくていい理由と、乗り換えの合図家族が増えたらミニバンに買い替えるべき?リセールの良いミニバンはもれなく高額で、その良さを受け取るには2〜3年ごとの乗り換えが必要です。今の車に長く乗るという選択と、買い替えていい4つの合図をお話しします。...

ご相談者さまの、その後

このご相談には、続きがありました。

お返事のあと、ご本人からこう書いていただいたんです。

「ポイントは、何のためにリセールのよい車がよいのかになりそうですね」

そのうえで、ご自分の事情を教えてくださいました。

1年後くらいに、ファミリーカーの買い替えを検討している。

いまのところの候補は、アルファード。

そして、こう続きます。

「しかし、車がすごい好きとかいうわけではないので、そこまでよいものを買わなくてもいいのかなとも思っています」

この一行を読んで、私は正直うれしくなりました。

私が何かを教えたわけではなくて、ご自分で辿り着かれたからです。

ピゴス
ピゴス

何のために知りたいのか、が決まると答えのほうから出てきます

車がすごく好きなわけではない、と言えるのは強いですよ

そこまで良いものでなくていい、は立派な結論です

この方は最後に、「まだまだ購入までに時間はありますので、ゆっくりと学ばせていただきます」と書いてくださいました。

1年あれば、じゅうぶんです。

むしろ、急いで決めないことのほうが、リセールを追いかけるよりずっと効きます。

リセールの良い車を知ることは、悪いことではありません。

ただ、それを追いかけるほど、車選びは窮屈になっていきます。

読み切れないものを、無理に読もうとしなくて大丈夫です。

あなたが本当に乗りたい車は、たぶんもう決まっていますから🐧

リセールの良い車で疑問や不安ある場合は、「X」「お問い合わせ」「コメント欄」などでお気軽にご相談ください。

最新記事のアップもXでお伝えしておりますので、よろしければフォローよろしくお願いいたします

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ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、コメント欄や「X」などでいつでもメッセージを承っております。お気軽にどうぞ!