著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

🤔「軽自動車のミライースって、結局どのグレードを選べばいいの?」

そんなふうに、迷ってしまう方はとても多いです。

カタログを開くと、B・L・X・Gとグレードが並んでいて、値段も装備もバラバラ。

お店に行けば「せっかくなら上のグレードが」とすすめられて、なんだか不安になる。

その気持ち、すごくよく分かります。

この記事では、ダイハツのミライースを例に、「移動手段として損をしない」という視点で、グレードの選び方を本音で整理していきます。

先にひとつだけ、大事なことをお伝えします。

グレードや装備は、あくまで「オマケ」です。

一番大事なのは、無理のない予算の範囲で、程度の良い一台を、長く乗ること。

そこを軸にしながら、その中でどのグレードがちょうどいいのかを、いっしょに考えていきましょう。

✅ 結論からお伝えします

迷ったら、ミライース(2代目、LA350S)の「ちょうどいい80点グレード」「X」です。

理由は、乗り味・安全・装備のバランスが良く、価格も行き過ぎないから。

新車で買って、10年の維持費の概算も含めて計算すると月々およそ2.9万円ほど(あくまで一例です)。

ただし、一番大事なのはグレードよりも「予算の範囲内かどうか」

予算に合えば、新車で好きなグレードを買うのも良し、程度の良い中古を長く乗るのも良し、損しない選択ができます。

ミライースを「移動手段」として見ると、かなりの優等生

グレードの話に入る前に、そもそもミライースがどんな車なのかを、ひとことで。

ぜいたくな車ではありません。

でも「毎日の足」として見ると、かなりの優等生です。

まず、新車で100万円台前半から買えるという希少さ。

今どき、新車でこの価格で買える車は、本当に貴重です。

次に、軽自動車税・保険・燃費(WLTCモードで25.0km/L)と、とにかく家計にやさしい。

構造もシンプルなので壊れにくく、長く乗りやすいのも魅力です(このあたりは、あくまで私の感覚です)。

そして、意外と見落とされがちなのが安全性。

ミライースは、衝突を避ける手助けをしてくれる「スマートアシストⅢ」が、全グレードに標準で付いています。

安いからといって、安全を削っているわけではないんですね。

グレード早見表:値段の差は「月々いくら」の差?

まずは、グレードごとの値段と装備の違いを、ざっと見てみましょう。

ポイントは、値段の差を「10年で割ると、月々いくらの差になるか」で見ることです。

グレード本体価格(2WD)主に増える装備ひとつ下との差(月々換算)
B “SA Ⅲ”約99.2万円商用向けの割り切り仕様
L “SA Ⅲ”約102.5万円見た目を少しだけアップ(7色)+月およそ275円
X “SA Ⅲ”約117.9万円LEDヘッドランプ・電動格納ミラー・足回り+月およそ1,300円
G “SA Ⅲ”約132.0万円オートエアコン・キーフリー・シートヒーター・アルミ+月およそ1,200円

※価格はメーカー希望小売価格です(2026年7月時点・ダイハツ公式サイトより)。実際の価格にはこれに諸費用などが加わります。月々換算は10年で割ったおおよその目安です。

こうして月々に直すと、グレードの差は数百円〜1,000円ちょっと。

「思ったより小さいな」と感じた方も多いのではないでしょうか。

だからこそ、大事なのは金額そのものより「その差で、何を買えるのか」

次で、その中身を本音でお話しします。

元ディーラー営業の本音:私が「X」をお手本にすすめる理由

ここからは、私の勝手な考えも入ります。

そのうえで、正直にお伝えします。

私がミライースの「お手本」としてすすめたいのは、真ん中の「X」です。

一番安いBやLでもなく、最上級のGでもなく、なぜXなのか。

一番の理由は、「Xから、乗り味が変わる」からです。

実は、LとXを境に、足回り(ショックアブソーバー)のセッティングが変わります。

Xからは、車の落ち着きがぐっと増して、街乗りから高速道路まで、かっちりと安心して走れるようになるんです。

これは、カタログの数字には出てきません。

様々なダイハツ車を乗り比べたり、ミライースのグレードも乗り比べてきた中での、私の正直な実感です(あくまで私の感覚です)。

それに加えて、Xには実用で効く装備が2つあります。

ひとつは「LEDヘッドランプ」

夜道の見やすさは、そのまま安全につながります。

B・Lのハロゲンとの差は、地味ですが大きいと感じます。

もうひとつは「電動格納ドアミラー」

毎日の乗り降りで手動で畳む手間や、狭い駐車場でミラーを擦られにくくなる安心は、地味に効いてきます。

つまりXは、乗り味・安全・毎日の快適が、価格を行き過ぎずにちょうど揃うグレード。

これが、私がXをお手本にする理由です。

ピゴス

正直、スペック表だけ見るとBやLでも十分に見えるんです。

でも一度乗り比べると「あ、Xからだな」って、はっきり分かります。

この違いは試乗でしか伝わらないので、ぜひ一度、乗り比べてみてくださいね。

逆に、BやLでも優しい乗り味をしています。特に街乗り専用、コスパ最優先という場合は選択肢としてありです。

では、最上級のGは要らないのでしょうか。

足として使うなら、Xで十分に満足できると思います。

ただ、毎日ガンガン長距離を乗る方や、朝が早い・寒い地域にお住まいの方には、Gの「オートエアコン」「シートヒーター」(Gに標準)が効いてきます。

快適さにお金を払う価値がある人にとっては、Gもしっかりアリだと思います。

もちろん、この考えを押し付けるつもりはありません。

あなたの使い方で、ちょうどいいグレードを選ぶのが一番です。

オプションは「損しない」視点で取捨する

グレードと同じくらい、じつは差が出るのが「オプション」です。

実際に私がXで見積もりを取ってみたところ、オプションだけで約25万円になりました。

ナビ・バックカメラ・ETC・フロアマット・ボディカラーなどを入れた金額です。

参考までに、私が実際にダイハツの公式サイトで見積もってみた一例が、こちらです。

選んだのは、X・2WD・パールホワイト。

よく付けるナビ・ETC・フロアマットを入れて、支払総額は約145.8万円でした(登録料などは別途)。

出典:ダイハツ工業株式会社(公式見積もりシミュレーション)
ミライースXを元ディーラー営業が実際に見積もった一例(X・2WD・パールホワイト・支払総額1,457,850円)

新車で気持ちよく全部付けるのも、もちろんアリ。

でも、せっかくなので「本当に要るもの」を、私の本音で仕分けしてみます。

ミライースの新車オプションを損しない視点で仕分け

まず、付けた方がいいのが「フロアマット」

足元は必ず汚れます。

車内を守るためにも、これは付けておいて損はありません。

逆に、正直なくてもいいと感じるのが「ドアバイザー」

空気抵抗にもなります(高速道路の燃費悪化、風切音)し、雨の日に窓を少し開ける習慣がなければ、ほとんど出番がありません。

「無くて困った」という方を、私はほとんど見たことがないんです。

どうしても欲しかったら、納車後でも後付できます。

ナビ・バックカメラ・ETCは、この3点で約21万円ほど。

便利なので付けるのは賛成ですが、ミライースは社外品も選べるので、そこで費用を抑える手もあります。

そして、この約20万円を超えるオプション。

実はこれが、「新車と中古、どちらを選ぶか」を分ける、一番大事なポイントになります(このあとお話しします)。

ボディカラーについては、私はパールホワイトを選びました。

リセール(売る時の値段)も悪くなく、手入れもしやすく、夏に黒より暑くなりにくいからです。

ただ、長く乗るなら、好きな色を選ぶのが一番だとも思います(ここは私の勝手な考えです)。

契約のとき、ディーラーで勧められる“これ要る?”

グレードとオプションが決まったら、最後にもうひとつ。

新車をディーラーで契約すると、車両とは別に、いろいろなサービスをすすめられます。

ミライースを「損せずに持つ」視点で、私の結論だけ先にお伝えします。

気になるものは、各行の“詳しく”リンクから深く読めます(どこで買う・どう付き合うか迷う方は、ディーラー営業マンとの付き合い方もどうぞ)。

すすめられるもの私の結論(あくまで私見です)詳しく
メンテナンスパック◯ 餅は餅屋、正規のメンテナンスをしっかりと受け、長く乗る土台を作るメリットがある記事へ
延長保証◯ 金額と安心が釣り合うかで判断。国産の新車や認定中古車は割安な場合も多く、価値に見合う場合が多い記事へ
下回りの錆止め× 基本不要(定期的な下回り洗浄でも十分、特別にキレイに施工したいなら専門施工を検討も)記事へ
ボディコーティング× 洗車が趣味ではない人は基本は不要。洗車が好きなら専門店でガッチリと記事へ
ドライブレコーダー△ あって損はない安心装備。費用と必要度を見比べて記事へ

大事なのは、すすめられるまま全部付けないこと。

ひとつずつ「これは自分に要るかな?」と考えるだけで、契約の総額はぐっと変わります。

でも正直に。ミライースの弱点と、向かない人

良いところばかりお話ししてきましたが、弱点も正直にお伝えします。

内装がシンプルなことや、快適装備が控えめなことは、カタログを見ればだいたい想像がつくと思います。

でも、「静かさ」「乗り心地」は、カタログの数字では分かりません。

だからこそ、ここは正直にお伝えします。

ミライースは、軽くて価格を抑えた車です。

高級な普通車のような、しっとりとした静かさや乗り心地は、正直ありません。

Xから足回りが良くなるとはいえ、そこは価格なりと割り切りが要ります。

もうひとつは、パワーです。

ミライースは自然吸気(ターボなし)のエンジンのみ。

急な上り坂や、高速道路の合流では、エンジンをしっかり回して走る必要があります。

ゆとりのある走りを求める方には、少し物足りないかもしれません。

そして、後席と積載。

基本は1〜2人+日常の買い物に、ちょうどいいサイズです。

大人4人でフル乗車して、大きな荷物も、という使い方には窮屈さを感じると思います。

ピゴス

私は、弱点こそ先にお伝えしたいと思っています。

良いところだけ並べても、買ったあとに「こんなはずじゃ」となるのが一番もったいないので。

納得して選べば、ミライースは本当に良い相棒になります。

それでも――毎日の「足」として割り切れる方には、本当に損のない一台です。

合う・合わないをはっきり知ったうえで選べば、後悔しません。

上位グレードやオプションは「中古でこそ」狙い目

ここで、さきほどの「オプション約20万円超」の話に戻ります。

試乗車落ち・社用車落ち・短期リース落ちといった、いわゆる「ちょい乗りの中古車」

こうした認定中古車なら、ナビやETCがすでに付いた状態で、新車よりぐっと安く買えることがあります。

あの20万円を超えるオプション代を、大きく削れる可能性があるんです。

ここが、新車と中古を選ぶうえで、私が一番大事だと思うポイントです。

さらに、上位のGやXも、新車では割高に感じる快適装備が、中古だと価格差が縮みます。

装備の良いグレードほど、中古がお得になりやすいんですね。

ただ――何度も言いますが、グレードや装備はあくまでオマケです。

まずは、無理のない予算の範囲であること。

そのうえで、私のおすすめは2つです。

予算に余裕があれば、ナビ付きで3年以内の認定中古車を、長く乗るのがベスト。

予算を抑えたいなら、程度を重視しながら、少しずつ年式を古くして、予算に収まる一台を探す。

認定中古車の選び方については、こちらの記事でくわしくお話ししています。

【慌てて決めちゃダメっ!】中古車を買うならまずはここから探そう!中古車選びはまずディーラーの認定中古車から。品質・保証・適正価格など、慌てて決める前に知っておきたい5つの理由を、元ディーラー営業×元1級整備士が解説します。...

ミライースXを10年乗ると、実際いくら?

グレードが決まったら、最後に一番大事な「お金」の話です。

車は、買う時の値段だけで決めると、あとの出費を見落としてしまいます。

そこで、ミライースXを10年乗ったら、実際にいくらかかるのかを、ざっくり出してみました(あくまで一例・目安です)。

ミライースXを新車で10年乗った総額の内訳(実質約352万円・月約2.9万円)

購入費(オプション込みのコミコミ)が約150万円。

そこに10年ぶんの維持費が約217万円、売った時に戻ってくるお金が約15万円。

差し引きすると、実質でおよそ352万円。

月々に直すと、およそ2.9万円になります。

ここで、以前まとめた予算の記事(下記のリンク、中古のフィットを200万円で買った例)と、並べてみます。

あちらは、月々およそ4.4万円でした。

つまり、オプションを載せた新車のミライースでも、中古のコンパクトカーより月1.5万円ほど、10年でおよそ180万円も安く収まる計算になります。

もちろん、フィットには広さや余裕という、別の良さがあります。

これは、あくまで「同じ足として割り切れるなら」という前提の比べ方です。

それでも、移動手段として見たときに、軽の新車がいかに損をしにくいかは、感じてもらえると思います。

そして、さきほどの約25万円のオプションを、中古や社外品で削れば、この差はもっと開きます。

10年の総額で考える予算の立て方は、こちらでくわしくまとめています。

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「高いところ」こそ、損しないレバー

10年の内訳を見ると、大きいのは「燃料」「保険」、そして「買う時の値段」です。

裏を返すと、ここを見直せば、無理なく出費を抑えられます。

まず保険は、年に1回見直すだけでも変わります。

さらに、車の価値が下がってきたら車両保険を外すと、ぐっと軽くなります。

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タイヤも、ミライースは13〜14インチと小さめで、もともと安いのが魅力です。

買い方をひと工夫すれば、さらに節約できます。

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そして、手放す時。

軽自動車は需要が底堅く、売る時も値がつきやすいのが強みです。

その時が来たら、慌てず、まとめて比べてから決めましょう。

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これからミライースを買おうとして、この記事を読んでくださっている方も、上記の方法で今乗っている車の保険を見直したり、愛車の価値を最大化していただくと、より満足度の高いカーライフが送れるはずです!

まとめ:グレードはオマケ。予算内で、程度の良い一台を長く

ミライースのお手本は「X」

乗り味・安全・装備のバランスが良く、価格も行き過ぎないからです。

でも、何度もお伝えしたとおり、一番大事なのはグレードではありません。

無理のない予算で、程度の良い一台を、長く大切に乗ること。

これが、損をしないカーライフの、いちばんの近道です。

新車でも、中古でも、あなたの暮らしに合っていれば、それが正解です。

車選びで疑問や不安がある場合は、「X」「お問い合わせ」「コメント欄」などでお気軽にご相談ください。

ABOUT ME
ピゴス
ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、コメント欄や「X」などでいつでもメッセージを承っております。お気軽にどうぞ!