維持費の安いファミリーカーは? 4人家族で長く乗るなら「いま要る大きさ」で選ぶ

家族が4人になると分かって、車の買い替えを考え始めた。
あとで困らないように大きいミニバンにしたいけれど、長く乗るつもりだから維持費はできるだけ抑えたい。
2つの気持ちのあいだで、どの大きさを選べばいいのか迷うのは、それだけ家族のことを考えているからだと思います。
私も、一人目の子どもが生まれるときには、ひとり盛り上がって7人乗りを検討していました。
実際には、4人家族になってからの5年間を軽自動車のタントで過ごして、大きさに不満が出ることはありませんでした。
では、4人家族で長く乗るなら、維持費を抑えられるのはどのくらいの大きさの車なのでしょうか?
4人家族で長く乗れて維持費を抑えるなら、私はまず、ルーミーやソリオの大きさから見てみることをおすすめします。
3列目をときどき使うならシエンタやフリード、5〜6人で乗ることが多いならノアやセレナと、「いま要る大きさ」で選びます。
維持費も含めた1年あたりのお金の差は、税金よりも、買う値段と燃費でつきます。
ハイブリッドにするかどうかは、1年に走る距離で決めます。
長く乗るなら、程度の良いディーラーの中古車から探すと、失敗が少なめです。
いま要る大きさを知るために、去年1年で家族のほかに誰かを乗せた日を、ご家族で数えてみてはいかがでしょうか。
お子さんが増えても今の車に乗り続けるのが正解のご家庭もあり、急がなくていい理由と乗り換えの合図をこちらにまとめています👇
車の大きさは、ふだん何人で乗るかで決めます
車の大きさを決める前に、次の4つを書き出しておくと、選びやすくなります。
- ふだん、何人で乗ることが多いか
- 家族のほかに誰かを乗せる日が、1年に何日くらいあるか
- 1年に何kmくらい走るか
- 何年くらい乗るつもりか
家族のほかに誰かを乗せる日がどれくらいあるかは、去年の帰省や遠出を思い出して数えてみると分かります。
数えた日が年に数日なら、その日だけ大きい車を借りる考え方もあります。
1年に走る距離と何年乗るつもりかは、ハイブリッドにするかどうかや、1年あたりにかかるお金を考えるときに使います。
4人家族の車は、3つの大きさから選べます
家族4人で乗る車は、大きく3つの大きさに分けて考えると、絞りやすくなります。
① ルーミーやソリオの大きさ(コンパクトカー)
トヨタのルーミーやスズキのソリオは、コンパクトカーがスライドドアになって背が高くなった、というイメージの車です。
荷物を積むところは広くありませんが、街乗りが中心のご家庭なら、困らない大きさです。
使い方にもよりますが、お子さんが2人の4人家族までなら、ルーミーやソリオで十分だと私は思っています。
個人的には、軽自動車よりひとまわり大きいルーミーやソリオなら、ゆとりがあってよいのかなと感じます。
スライドドアは、小さなお子さんをチャイルドシートに乗せ降ろしするときに助かります。
ただ、スライドドアの車は人気があるので、中古車になっても値段があまり下がりません。
中古車で買うときも、値段は高めです。
背が高いぶん、同じくらいの大きさのコンパクトカーより、燃費も1〜2割ほど落ちます。
スライドドアがなくても困らないなら、ふつうのコンパクトカーにする道もあります。
遠い帰省やキャンプが多いご家族なら、ステーションワゴン(荷物を積むところが後ろに長い車)という選び方もあります👇
② シエンタやフリードの大きさ(小さめのミニバン)
トヨタのシエンタやホンダのフリードは、ルーミーやソリオより大きく、3列目の座席がある型を選べる車です。
5人乗りの型には3列目がないので、中古車を探すときは何人乗りかを確かめておくと安心です。
ふだんは4人で乗り、帰省のときなどに3列目を使う、というご家庭に合っています。
3列目を使わないときは、荷物を置く場所にもなります。
ご夫婦のどちらが運転しても扱いやすく、値段とのバランスもとりやすい大きさです。
ノアやセレナより小さいぶん、同じ予算でより新しい車を狙えます。
シエンタに決めたあと、新型か旧型か・新車か認定中古車かで迷ったときの考え方は、こちらです👇
③ ノアやセレナの大きさ(ゆとりのあるミニバン)
トヨタのノアやヴォクシー、ホンダのステップワゴンや日産のセレナは、3列目までゆとりのある車です。
ご両親やお友達をよく乗せたり荷物をたくさん積んだりするご家庭なら、何でもこなせる大きさです。
帰省などの遠出が多いときも、ゆとりがあります。
5〜6人で乗ることが多いなら、ノアやセレナのような大きめの車が必要です。
いっぽうで、ふだん3〜4人で乗るなら、3列目はたたんだままになりがちです。
広い空間を持て余して、そのぶんのお金だけを払う、ということになりやすいのです。
もちろん、ノアやセレナも悪くない選び方です。
大きいぶんお金はかかりますが、そのぶん魅力も多く、広い車で子どもたちと思い出を作るのも素敵なことです。
ノアくらいの大きさのミニバンを、中古で維持費に食われずに選ぶ方法は、こちらでお話ししています👇
ミニバンのほかにSUVも気になっている方は、こちらで比べています👇
決める前に、チャイルドシートを実車に置いてみる
どの大きさにするか迷ったら、お店で実車を見せてもらうときに、チャイルドシートを2列目に置いてみてはいかがでしょうか。
チャイルドシートが2列目に無理なく並ぶかどうかは、カタログの数字では分かりません。
試すときは、今の車に積んであるものを実車に移し替えます。
チャイルドシートにもいろいろな大きさや機能があるので、自分たちが使っているものを動かしてみるのがいちばんです。
まだ持っていないなら、お店に試し用のチャイルドシートがあれば借りて置いてみます。
もう1つの方法は、ソリオくらいの小さめの車をレンタカーで借りて、ふだんの使い方で試してみることです。
年に数回の遠出のために大きい車を持つか、遠出のときだけ借りるかの決め方は、こちらに書いています👇
維持費の差は、税金より「買う値段」と「燃費」でつきます
維持費の安いファミリーカーを選ぶとき、まず思い浮かぶのは税金かもしれません。
税金の細かい数字が苦手な方は、表のあとの重量税の話は飛ばしても大丈夫です。
トヨタの3台で、排気量(エンジンの大きさ)で決まる1年の自動車税を比べると、次のとおりです。
| 車の例 | 排気量 | 自動車税 |
|---|---|---|
| ルーミー | 1.0L | 2.5万円 |
| シエンタ | 1.5L | 3.05万円 |
| ノア | 1.8L | 3.6万円 |
表は、2019年10月以降に初めて登録した車の、2026年10月時点の税額です。
2019年9月までに初めて登録した車は、2.95万円・3.45万円・3.95万円です。
自動車税は、排気量の区分が1つ上がるごとに、1年で5,000〜5,500円ほど上がります。
重量税は、新車のときと車検のたびに払う税金で、車の重さ0.5トンごとに区切られています。
ルーミー(1,080〜1,140kg)とシエンタ(1,280〜1,430kg)は、どちらも1.5トン以下の同じ区分で、ノア(1,630〜1,720kg)は1つ上の2トン以下の区分です。
2026年10月時点の税率で見ると、エコカー減税などの対象でない車なら、区分が1つ上がるごとに車検のたびの重量税が8,200円上がります。
税金だけを見ると、新車で登録してから13年を超えるまでは大きさを1つ上げても、差は1年で1万円に届かないくらいです。
大きく差がつくのは、買う値段と燃費のほうです。
スライドドアや3列目のある車ほど、中古車でも値段が下がりにくく、同じ予算なら古い車を買うことになります。
私は、燃費と買う値段を合わせた最終的なトータルの金額が安ければ、それでいいと思っています。
買う値段に乗れそうな年数ぶんの燃料代や税金を足して、その年数で割ると、1年あたりの金額が出ます。
たとえば150万円の車に10年乗るなら、車の値段だけで1年15万円、1か月あたり1万2,500円ほどです。
安くても古い車は乗れる年数が短くなりやすいので、1年あたりで比べると、どの大きさが家計に合うかが見えてきます。
ハイブリッドにするかどうかは、1年に走る距離で決めます
燃費の良いハイブリッドも、候補に入ってくると思います。
ハイブリッドで安くなる維持費の中心は、ガソリン代です。
たとえば1年に1万kmほど走るなら、次のような計算になります。
- ガソリン代は、仮に1リットル170円
- ガソリン車は1リットルで10km、ハイブリッドは16km走る
- 1年のガソリン代は、ガソリン車が約17万円、ハイブリッドが約11万円
信号や渋滞の多い町を思い浮かべて、燃費の差は少し大きめに見ています。
浮くのは1年で6万円ほどで、10年乗ると60万円ほどになります。
長く乗ると、モーターで走るための駆動用のバッテリーを1回替えることがあるかもしれません。
トヨタのハイブリッドなら、12〜13万kmで弱ってくる車もあれば、20万km以上元気に走る車もあります。
交換の費用を仮に20万円として引くと、残りは40万円ほどです。
駆動用のバッテリーの値段は、メーカーや車種で変わります。
同じくらいの年式と距離のガソリン車より、ハイブリッドのほうが40万円ほど高いなら、10年乗ってようやくトントンです。
その差額は、中古車サイトで同じくらいの年式・距離・グレードのガソリン車とハイブリッドを並べてみると分かります。
ハイブリッドは、あとで浮くガソリン代を先に車の値段で払っている、ぐらいに思ってもいいかもしれません。
1年に2万kmほど走るなら、浮くガソリン代も倍になるので、ハイブリッドのほうが有利になりやすいです。
2026年10月時点では、ガソリン車は13年を超えると自動車税が重くなりますが、ガソリンを燃料とするハイブリッド車はその対象から外れています。
静かさやガソリンスタンドに行く回数が減る気楽さなど、数字に出ない良さに差額を払う価値を感じるなら、ハイブリッドも良い選択です。
シエンタやフリードのハイブリッドを、新車で買って売るか中古で買って長く乗るかで比べた記事は、こちらです👇
長く乗るなら、程度の良いディーラーの中古車から
乗り潰すまで長く乗るなら、程度(車の状態)の良い車がそろっているディーラーの中古車から探すと、失敗が少なめです。
メーカー系のお店(トヨタやホンダのお店など)の認定中古車は、そのお店で整備してきた車が下取りで集まりやすく、保証も長めに付くことが多いからです。
気をつけたいのは、予算に収めるために年式を落としたり、走行距離が伸びた車にしたりすることです。
予算内に収めるために古いミニバンを買って故障のリスクを上げてしまうのは、本末転倒だと私は思います。
まずは、程度の良い車を、予算の範囲内で選びます。
大きさを1つ小さくすると、同じ予算で、より新しい車を選びやすくなります。
ローンを組まずに予算の範囲に収まるなら、新車で買って長く乗るのも良い選び方です。
車の探し方は、条件に合う車が出てくるのを待つことと、お店に足を運んで実車を見ることの両方です。
ドアを開けたときの匂いや内装の状態は、写真では分からず、実車でしか確かめられません。
中古車をどこから探すかと、ディーラーの中古車の選び方は、こちらでお話ししています👇
買い替えは、次の車検を区切りに焦らずに探します
車検代を買い替えの費用に回したいなら、次の車検の前に乗り替えるのが1つの区切りになります。
車検の前に乗り替えれば、今の車の車検代はかかりません。
車検まで1年ほどあれば、何度かお店に足を運んで実車を見比べられます。
車検が近づいても、気に入った1台が見つからないこともあります。
そんなときは、今の車に不満がなく手入れもしてきたなら、車検を通してじっくり探すのも悪い選択肢ではありません。
乗り替えるときは、今の車の値段と保険も確かめます
この記事を最初に公開したころ、私はXで、次のようにお伝えしていました。
維持費を安くするなら、『できるだけ小さい車』その上で、
・今ある車を少しでも高く買い取ってもらう
・長い目で見てコスパの良い車を選ぶ
・保険も見直す
今の車を売るなら、下取りの金額を聞く前に、いくらくらいで売れそうかを知っておくと比べられます。
売れそうな金額の見当のつけ方は、こちらです👇
車が替わると、自動車保険も新しい車へ入れ替える手続きが要るので、補償を見直すのにちょうどよい機会です。
車を買い替えたときや家族が増えたときに、保険のどこを見直すかは、こちらにまとめています👇
ちょうどいい大きさは、子どもの年や暮らし方で変わります
子どもが小さいころは、スライドドアに本当に助けられました。
わが家は、5年乗ったタントから、スライドドアのない軽自動車に乗り替えました。
子どもが大きくなったこともあって、困ることはほとんどありません。
タントに乗っていた5年のあいだ、帰省や遠出にもそのまま行くことがありました。
荷物は、意外と入りました。
実家の車を借りることもありました。
車の大きさが分かっているので、困ることにならないよう前もって計画して動いていました。
電車で旅行するとき、荷物を持ちすぎないように工夫するのと同じです。
小さい車でも、電車の旅行より荷物のことで考えることは少ない印象です。
ご家族で話して決めた大きさが、そのご家族にとっての「いま要る大きさ」なのだと思います。
選んだ大きさや、2つの大きさのあいだで迷っていることがあれば、コメント欄で教えていただけたらうれしいです。
チャイルドシートの並べ方のような、細かいことでも大丈夫です。
まとめ
- 車の大きさは、ふだん何人で乗るかで決める
- 去年1年で、家族のほかに誰かを乗せた日を数えてみる
- 4人家族で維持費を抑えるなら、まずはルーミーやソリオの大きさから
- 3列目をときどき使うならシエンタやフリード、5〜6人で乗ることが多いならノアやセレナ
- 決める前に、チャイルドシートを実車の2列目に置いてみる
- 税金の差は、13年を超えるまでは、大きさを1つ上げても1年で1万円に届かないくらい
- 差がつくのは、買う値段と燃費
- ハイブリッドにするかどうかは、1年に走る距離で決める
- 長く乗るなら、程度の良いディーラーの中古車から
- 買い替えは、次の車検を区切りに焦らずに探す
車の大きさは、「もしかしたら」を足していくより、ふだんの暮らしで決めると長く乗りやすくなると思います。
家族の車は、いまの暮らしに80点で合う1台で大丈夫です。
残りの20点は、遠出の日だけ大きい車を借りるなど、乗りながら工夫できます。
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車のこと全般を、はじめから順番に整理したい方は、こちらの教科書ページもどうぞ👇
それでは、損しないカーライフをお過ごしください🐧
この記事で参考にした情報
この記事で引いた公式の案内は、どれも2026年10月に確かめたものです。
- トヨタ自動車の主要諸元表(ルーミーとシエンタは2026年8月、ノアは2026年9月の版・2026年10月に確認)=総排気量はルーミー0.996L・シエンタ1.490L・ノア1.797L/車両重量はルーミー1,080〜1,140kg・シエンタ1,280〜1,430kg・ノア1,630〜1,720kg/シエンタはどのグレードにも7人乗りと5人乗りがある
- 本田技研工業のフリードの主要諸元表(2026年10月に確認)=CROSSTAR は5人乗りと6人乗り・AIR は6人乗りと7人乗り
- 埼玉県「自家用乗用車の税率表」(2026年10月に確認)=2019年10月1日以後に初めて登録した車は1リットル以下25,000円・1.5リットル以下30,500円・2リットル以下36,000円/それより前に登録した車は29,500円・34,500円・39,500円
- 財務省「自動車重量税の概要」(2026年10月に確認)=エコカー減税などの対象でない13年未満の自家用乗用車は0.5トンごとに1年4,100円(エコカー減税の区分は令和8年5月1日から令和9年4月30日までの制度)
- 宮城県「自動車税のグリーン化(重課・軽課)について」(2026年10月に確認)=初めての登録から13年を超えたガソリン車は自動車税が重くなる・ガソリンを燃料とするハイブリッド車は対象外














「これってどうなんだろう」が残っていたら、ここに書いてください。
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