著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

北海道への引っ越しが決まって、雪道に慣れていないから寒冷地仕様の四駆に乗り換えたい——。

そう考えたとき、意外と迷うのが「いつ・どこで乗り換えるのがベストなのか」ではないでしょうか。

今の車は関東で売るのか、北海道で売るのか。

急いで四駆を買うべきか、それとも1シーズンだけ今の車で様子を見るべきか。

ピゴス
ピゴス

私は元ディーラー営業で、ちょっとした雪国に住んでいます

だからこそ言えるのは、慌てて動かなくても大丈夫、ということです

順番に、いっしょに整理していきましょうね🐧

この記事では、①乗り換えのベストタイミング、②四駆は本当に必要か、③雪道で損しないタイヤ選び、④北海道と車両保険——を、順番にお話しします。

✅ 結論からお伝えします

北海道への引っ越しで四駆に乗り換えるなら、私の考えでは「今の車を関東で高く売って、程度の良い四駆に買い替える」のが一つの正解です。

二輪駆動のハイブリッドは雪の少ない関東の方が人気で高く売れやすく、融雪剤で錆びていない程度の良い四駆を選べるからです。

もう一つの作戦は「今の車で1シーズン過ごしてから、現地の環境に合う車をじっくり選ぶ」こと。

最新の車とスタッドレスタイヤは優秀なので、慌てなくて大丈夫です。

コストも手間も、いちばん少なく済みます。

どちらも正解で、あとはご家族の状況とお好み次第です。

四駆が有利な場面もあれば、丁寧な運転とタイヤでカバーできる場面もあります。

あくまで私の考えなので、参考の一つにしていただけたら嬉しいです。

実際に、私のもとにはこんなご相談が届きました。

初めまして。

関東から北海道へ引越しを予定しています。

雪道に慣れていないため、寒冷地仕様で四駆の中古車に乗り換えることを決めました。

以下の3案を考えていますが、どのように進めるのが良いかアドバイスを頂けると助かります。

案①:関東で今の車を売却し、北海道で中古車を購入する。

案②:関東で今の車を売却し、その店で中古車を購入して、納車を北海道にする(全国展開している中古車屋で、関東の店舗でやり取りし、北海道の店舗で納車できるかは不明です)。

案③:北海道で今の車を売却し、その店で中古車を購入する(今の車を北海道へ運ぶコストや手間を考えると、あまりやりたくありません)。

今の車は、エスクァイア ハイブリッドGiプレミアムパッケージ、年式は平成30年、走行5万キロ弱、駆動方式はFF、非寒冷地仕様です。

乗り換えたい車の候補は、デリカ、セレナ、ノア、ヴォクシー、エスクァイア、ステップワゴンの寒冷地仕様・四駆です。

直接お店に行くと足元を見られそうで不安なので、こちらで相談させてください。

はじめまして、ご質問ありがとうございます😊

北海道へのお引越し、環境の変化も大きいでしょうが、新しい出会いや経験もきっとたくさんありますよ✨

ご自身で3案まで考えてくださって、ありがとうございます。

どれも一長一短があって、悩ましいところですよね。

ちなみに、乗り換え先に選ばれている「寒冷地仕様」とは、防錆処理や強化されたバッテリー、ヒーターなど、寒さと雪に備えた装備のことです。

北海道での中古車選びでは、四駆かどうかと合わせて、この寒冷地仕様も大事なチェックポイントになります。

① 乗り換えのタイミングは?まずは「関東で高く売る」がおすすめ

結論から言うと、私の個人的なおすすめは案①、つまり「関東で今の車を高値で売って、関東で程度の良い四駆を買う」です。

理由は大きく2つあります。

🔶 理由1:二輪駆動のハイブリッドは、雪の少ない関東で高く売れやすい

エスクァイアのハイブリッドのような二輪駆動の人気車は、雪のあまり降らない関東の方が需要が高く、高値がつきやすい傾向があります。

逆に北海道では四駆の需要が高いので、二輪駆動のハイブリッドは、関東で手放した方が有利になりやすいのです。

🔶 理由2:関東なら「融雪剤で錆びていない」四駆を選べる

雪国では、道路にまく融雪剤(塩化カルシウムなど)の影響で、車の下回りが錆びやすくなります。

その点、関東で流通している四駆の中古車は、融雪剤の影響を受けていない、下回りのきれいな個体が多いのです。

現物を見て、下回りの状態まで確認してから買えるのも、関東で探す大きなメリットです。

ご相談者さんが心配されていた「足元を見られそう」という不安も、複数のお店をじっくり比べれば大丈夫。

売るときも、1社だけでなく複数社に査定してもらって、いちばん高く評価してくれるお店を選ぶのが、損しないコツです。

「引っ越しのタイミングで、車をいつ・どこで売れば高いのか」をもう少しくわしく知りたい方は、こちらの記事も参考になりますよ。

【引っ越しで車を売る】前後どちらが高い?地域と今がカギの売却タイミング引っ越しで車を手放すなら、査定額がピークの引っ越し前・早めがおすすめです。新古車や低走行、4WD・雪国仕様の車を高く売るコツ、売る場所とタイミングの考え方、AI査定の使い方まで、後悔しない売却の判断を正直に解説します。...

ご相談の案②(関東で商談して、北海道の店舗で受け取る方法)については、全国に展開しているお店やディーラーなら「代理納車」に対応してくれる場合があります。

案③(北海道で今の車を売る方法)は、今の車を北海道まで運ぶ手間とコストがかかる分、関東で完結する案①や案②の方が、動きやすいことが多いです。

どうしても今の車を運ぶ場合も、フェリー(たとえば茨城の大洗港から北海道の苫小牧港など)を使えば、思ったより費用を抑えられることもありますよ。

「今の車を高く売って、程度の良い中古を賢く買う」という流れは、こちらの記事で具体的に解説しています。

20万km超の車を高く売って100万円の中古車を賢く買う方法18年20万km・親のオーリスを高く売って予算100万で次の中古4WDを賢く買う方法を元1級整備士のピゴスが解説。いきなり下取りに出す前に、まず手間の少ない一括査定で値段を確認=過走行でも思わぬ値段の可能性。次の車は4WDセダンの穴場も狙い目です。...

② その一方で「私だったら」——1シーズン、今の車で様子を見る作戦

ここまで案①をおすすめしてきましたが、じつは私自身だったら、もう一つの作戦を選ぶかもしれません。

それは「エスクァイアをそのまま北海道へ持っていって、北海道で一番人気のスタッドレスタイヤを新調し、まず1シーズンだけ様子を見る」という作戦です。

今の車を自分で運転して行くか、引っ越し業者さんに運んでもらえば、売り買いの手間もコストも、いちばん少なく済みます。

雪道は、最初は慣れていなくても、ある程度はなんとかなるものです。

みんな最初は初心者で、乗りながら少しずつ慣れていきます。

コツは、とにかく急な動作をしないこと。

誰もいない平坦で広い場所で、あえて急アクセル・急ブレーキ・急ハンドルを試してみると、「この車はこのくらいで滑るんだな」という感覚がつかめて、街乗りで困らなくなります。

引っ越しが夏なら、まずは今の車で行ってみて、住む地域は坂道が多いのか、冬の除雪はしっかりされるのか、周りは四駆ばかりなのか——を、自分の目で確かめてから選んでも遅くありません。

地元の方に「どんな車だと安心か」を聞いてみるのも、とても参考になります。

できれば冬を1シーズン経験してから選ぶと、車選びで失敗しにくくなると思います。

ピゴス
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侮らず、しっかり四駆を準備しようとされている——その意識がある方は、きっと事故を起こす確率も低いです

ただ、北海道の雪までは知らない、ちょっとした雪国住まいの私の感覚なので、あくまで参考の一つに

最後は、ご家族の暮らしに合う方を選んでくださいね

たとえば、平日に毎日がっつり運転するのがご家族で、小さいお子さんもいる——という場合は、安全を最優先して、先に四駆にしておくのも、もちろん正解です。

どちらが正しいというより、「ご家族の暮らしとリスクの許容範囲で決める」のがいちばんだと思います。

③ 四駆は本当に必要?二輪駆動+スタッドレスで足りる場面

「北海道=四駆が必須」とよく聞きますが、実際のところ、二輪駆動でも丁寧に乗っている方はたくさんいます。

四駆と二輪駆動、それぞれ得意・不得意があるので、まずはそこを整理してみましょう。

  • 四駆が有利なのは「坂道からの発進」「ふかふかの新雪の走破」です
  • 一方、止まる性能(ブレーキ)は、同じスタッドレスなら、車重の軽い二輪駆動の方が有利な場面もあります
  • つまり「発進や登りは四駆」「止まるのはタイヤと車の軽さ」と、役割が分かれているイメージです

ここで大事なのは、「四駆にすれば絶対に安心」というわけではない、ということです。

私の印象では、雪道の事故は、状態の悪いスタッドレスを履いていたり、運転が少し雑だったりする車による「もらい事故」が少なくありません。

むしろ、四駆で発進しやすいからと過信してスピードを出すと、いざ止まりたいときに止まれず危ない、ということもあります。

メーカーによって四駆の設計思想はさまざまなので、「なぜこの車は四駆なのか」を意識して選ぶと、過信を防ぎやすくなります。

二輪駆動で丁寧な運転を身につけることは、一生ものの技術になりますし、次もずっと二輪駆動を選べるという節約にもつながります。

もちろん、坂の上にお住まいだったり、毎年のように雪で動けなくなる地域だったりするなら、四駆の安心感は大きいです。

あくまで、ご自身のリスク管理の範囲で、無理なく選んでいただけたらと思います。

④「止まるのはタイヤ」——雪道で損しないタイヤ選び

雪道の安全を語るうえで、四駆かどうか以上に大切なのがタイヤです。

よく言われるのが「走るのは車の性能、止まるのはタイヤの性能」という言葉。

どんなに良い車でも、タイヤが劣化していたら止まれません。

スタッドレスタイヤは、ケチらずに新品を用意して、定期的に買い換えるのがおすすめです。

ゴムは年数が経つと硬くなり、雪や氷に効かなくなっていくからです。

中古の四駆を買うと、スタッドレスタイヤが付いてくることもあります。

その場合は、溝の残り・ゴムの硬さ・製造年(タイヤ側面の4桁の数字で分かり、たとえば「2223」なら2023年の22週目に作られたことを表します)を必ずチェックして、古ければ早めに新調しましょう。

納車される中古車にスタッドレスが付いていた場合の見方・判断基準は、こちらで詳しく解説しています。

納車される中古車にスタッドレスタイヤが付いている場合の最適な対応を解説納車される中古車にスタッドレスタイヤが付いている場合の最適な対応を元1級整備士×元ディーラー営業が解説。夏タイヤとの使い分けを整備士目線で紹介します。...

⑤ 北海道と車両保険——利用する可能性が上がるからこそ

最後に、意外と見落としがちな車両保険の話も、少しだけさせてください。

北海道では、雪でぶつかったり・ぶつけられたりで、車両保険を使う可能性が格段に上がります。

これを逆から見ると、雪が降らず交通量の少ない地域と同じくらいの保険料で車両保険に入れるのは、ある意味お得とも言えます。

(保険会社によっては、地域柄を保険料に反映する場合もあります)

車両保険を付けるかどうかは、価値観や貯金の状況によって変わるので、正解は一つではありません。

ただ、案Bで今のエスクァイアに乗り続ける場合はもちろん、案①で新しく価値のある四駆を買う場合でも、慣れるまで、あるいは車の価値が下がるまでは、車両保険を付けておいた方が損しにくい、というのが私の個人的な感覚です。

万が一の損害額を、貯金からポンと出して立て直せるかどうか——そこを一度、ご夫婦で話してみると、納得して決められると思います。

車両保険を付けるか・外すかの考え方は、こちらの記事でまとめています。

【必要?いらない?】車両保険、金額より先に知っておくべき大事な特徴を解説車両保険の必要性と特徴について掘り下げています。車両保険が車の修理費用を補償する主な機能に加え、相手の支払い能力がない場合の保護や、事故発生時のスムーズな対応など、メリットを説明。また、保険料が高額になる点や、一般補償と限定補償の違い、免責金額の設定といった加入検討の重要なポイントも解説。...

⑥ 四駆選びの参考|購入先と費用の目安

🔍 中古車の購入先を比べると

程度の良い四駆を探すとき、どこで買うかによって、価格と安心感のバランスが変わります。

購入先価格安心度
ディーラー認定中古車やや高め◎ 保証が充実
中古車販売店お手頃○ お店による
個人売買最安△ 保証なし

慣れない土地で焦って選ぶより、関東で複数のお店をじっくり比べて、下回りの状態まで見て決めるのが、遠回りのようで失敗しにくいです。

📊 参考費用・数字の目安

乗り換えを考えるうえで、目安になる費用をまとめました。

  • 中古車の購入時の諸費用は、10万〜30万円程度が目安です(車両価格とは別にかかります)。走行距離の目安は年間1万kmほどで、5年落ち5万km以内なら状態の良い車が多い印象です
  • 車の買取価格は、新車価格のおよそ30〜50%(3年落ち)、20〜35%(5年落ち)が一つの目安です。ディーラー下取りより、買取専門店の方が高くなるケースも少なくありません
  • スタッドレスタイヤは、サイズにもよりますが、4本+交換で6万〜15万円程度が目安です。雪国では命を預ける部分なので、ここはケチらないのがおすすめです
  • 車両保険は、年間2万〜8万円程度が上乗せの目安です。免責金額(自己負担額)を高く設定すると、保険料を抑えられます

※上記はあくまで一般的な目安です。車種・年式・地域・依頼先によって金額は変わりますので、実際の金額はご自身での見積もりでご確認ください。


関東で今の車をいくらで売れそうか、まずは相場を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

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💡 今の車、関東ならいくらで売れる? 一括査定で複数社の金額を比べると、いちばん高く評価してくれる車屋さんが見つかりやすくなります。

北海道での新しいカーライフ、心配なこともあると思いますが、大丈夫です。

急いで完璧な1台を選ばなくても、住んでみて・乗ってみて、少しずつ自分に合う形を見つけていけば、それでいいと思います。

北海道でどんな車を選べばいいか、軽と普通車の両面から迷ったときは、こちらの記事も参考になりますよ👇

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北海道への引っ越しや四駆選びで疑問や不安ある場合は、「X」「お問い合わせ」「コメント欄」などでお気軽にご相談ください。

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侮らずしっかり準備しようとされている時点で、きっと素敵なカーライフになります

新天地での毎日を、心から応援しています🐧

車の損しない知識を、ほかの記事もまとめています。

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ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、コメント欄や「X」などでいつでもメッセージを承っております。お気軽にどうぞ!