著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

こんにちは、ピゴスです!!

「車両保険、正直高いんですよね…」

「外せば年間数万円は浮くって分かってるんです。でも、外した翌月に事故ったらと思うと、怖くて…」

こういったご相談を、本当によくいただきます。

そして、こう思ったことはありませんか?

「そうだ、AIに聞いてみよう」

私も試してみました。

すると、こんな答えが返ってきます。

「貯蓄で修理費をまかなえるなら、車両保険は不要です」

…正論です。

たぶん、この記事を読んでくださっている方も、それは分かっているんです。

分かっているのに、外せない。

そこにあるのは、知識の問題ではなく、気持ちの問題なんですよね。

AIは「正解」は教えてくれます。

でも、「分かってるけど怖い」という気持ちの降ろし方までは、教えてくれません。

実際にAIに自動車保険を相談して検証した記事もありますので、よかったらこちらもどうぞ。

【AIに聞いてみた】自動車保険の内容はChatGPTで決めていい?元ディーラー営業が検証した結果自動車保険の内容や車両保険の必要性をChatGPTに質問し、元ディーラー営業のピゴスが検証。想像以上に優秀なAIの回答に抜けていた「あなたの保険料」の確かめ方と現場流の判断軸を解説します。...

今回は、元ディーラー営業として保険証券を数えきれないほど拝見してきた私が、「外したいけど怖い」から「安心して外せた」に変わるまでの5つのステップをお伝えします。

いきなりゼロか100かで決めなくて大丈夫です。

一段ずつ、降りていきましょう。

✅ 結論からお伝えします

車両保険は、家計の負担を減らすことを考えたら、外せるようになったら外すのが理想です。

でも、貯金が育つ前に、不安なまま外してしまうと、かえって家計が傷つくこともあります。

そこでこの記事では、車両保険を付けたまま、保険料を下げながら「外せる家計」に近づく5つのステップをご紹介します。

①差額と車の価値を知る → ②保険会社ごと見直す → ③免責金額を入れる → ④限定補償に切り替える → ⑤浮いた差額をクルマ貯金に育てる

一段ずつ降りていけば、いつか自然と「もう外していいかな」と思える日が来ますよ😊

AIには教えられない、3つのこと

まず、なぜAIに聞いても解決しないのか。

私はAIを仕事のサポートとして使っていますので、その便利さも、限界も、それなりに分かっているつもりです。

その上でお伝えすると、車両保険の相談には、AIが答えられない部分が3つあります。

①AIは「正解」を言うけれど、「降り方」を教えてくれない

AIに聞くと、たいてい「貯蓄があるなら不要です」と返ってきます。

正しいです。

でも、それはゴールの話であって、今日からどうするかの話ではないんですよね。

現場でご相談を受けていると、本当に必要なのは正解ではなく、「今の自分にできる、次の一歩」なんです。

②AIは、あなたの車を見ていないし、あなたの不安も知らない

「怖い」の中身は、人によって全然違います。

「まだ新しい車だから」「ローンが残っているから」「妻がよくぶつけるから」「洪水が心配な地域だから」

この中身が違えば、打つ手も変わります。

AIは、そこまで聞き返してはくれません。

③AIは「付ける・外す」の2択で答える。でも現場には”中間”がある

これが一番もったいないところです。

実は車両保険には、「付けたまま、軽くする」という中間の選択肢があります。

免責金額を入れる、限定補償に切り替える。

こういった現場のテクニックは、AIの回答にはあまり出てきません。

ですが、この中間こそが、「外したいけど怖い」方にとっての階段になるんです。

判断のものさしは、この一言

車両保険を外す判断のものさし|明日全損しても貯金で無理なく買い直せるか

では、外していいかどうかは、どう判断すればいいのか。

私は、この一言で決めています。

「もし明日、自分の過失で車を全損させても、貯金で同じくらいの車を、無理なく買い直せるか?」

  • 買い直せる → 外して、差額を貯蓄に回しましょう
  • まだ難しい → 今は付けておいて大丈夫。ここから下の階段を、一段ずつ降りていきましょう

ポイントは「無理なく」です。

生活防衛資金を取り崩してギリギリ買い直せる…では、「無理なく」とは言えません。

そして、もし「まだ難しい」だったとしても、悔やむことはありませんよ。

多くの方が、リスク許容度を少し超えた車に乗って、車両保険で備えています。

誰もが通る道です。

ピゴス

白状すると、私自身も外すまでに数年かかりました。理屈では分かっていても、なかなか踏ん切りがつかないものなんですよね😅

「外せる家計」への階段|5つの小さなステップ

車両保険を外せる家計への5つのステップ|差額を知る・見直す・免責・限定補償・クルマ貯金

STEP1:まず「差額」と「車の価値」を知る

最初の一歩は、外すことでも削ることでもなく、現状を知ることです。

保険証券(またはマイページ)を開いて、2つだけ確認してみてください。

  • 車両保険の保険金額…これが「保険会社から見た、あなたの車のいまの価値」です
  • 車両保険あり・なしの保険料の差額…保険会社に聞けば教えてくれます

「車両保険を外すと、月々いくら浮くのか」

「外して全損したら、いくら失うのか」

この2つの数字が分かるだけで、モヤモヤした不安が「比べられる数字」に変わります。

これだけでも大きな前進です。

そもそも車両保険の仕組みから知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。

【必要?いらない?】車両保険、金額より先に知っておくべき大事な特徴を解説車両保険の必要性と特徴について掘り下げています。車両保険が車の修理費用を補償する主な機能に加え、相手の支払い能力がない場合の保護や、事故発生時のスムーズな対応など、メリットを説明。また、保険料が高額になる点や、一般補償と限定補償の違い、免責金額の設定といった加入検討の重要なポイントも解説。...

STEP2:保険会社ごと見直す(補償はそのまま、保険料だけ下げる)

車両保険を付けたまま、保険料を下げる一番大きな一手がこれです。

同じ補償内容でも、保険会社によって保険料は大きく違います。

特に代理店型からネット型に切り替えると、車両保険を付けたままでも年間数万円下がるケースがあります。

補償を削らないので、リスクはそのままに保険料だけ下がる、実質ノーリスクの見直しですね。

私も妻の保険を見直したときは、年55,000円が年22,000円になりました(※条件によって金額は変わります)。

見積もりの取り方や、電話ラッシュを避けるコツは、こちらで画像付きに解説しています。

【電話ラッシュなし】自動車保険を見直したい人は必見!妻の保険料が年55,000→22,000円になった方法を画像付きで解説自動車保険の一括見積もりで年55,000→22,000円になった見直し方法を元1級整備士×元ディーラー営業が画像付きで解説。電話ラッシュを避けて保険料を下げるコツを紹介します。...

STEP3:免責金額を入れる(小さな傷は自腹と決める)

免責金額とは、車両保険を使うときの自己負担額のことです。

たとえば「免責5万円」を設定していて修理費が20万円なら、自腹5万円+保険金15万円という形になります。

免責5万円、10万円…と自己負担を大きくするほど、保険料は安くなります。

「え、自腹が増えるのは嫌だな…」と思いますよね。

でも実は、これ、理にかなっているんです。

というのも、等級の仕組み上、小さな傷で車両保険を使うと、翌年からの保険料の値上がりで逆に損をするケースが多いんですね。

つまり、バンパーの傷ぐらいは、もともと自腹で直した方が得なことが多いんです。

だったら最初から「小さな傷は自腹」と決めて、その分保険料を下げてしまいましょう、という考え方ですね。

車両保険の役割を「大きな損害だけに備えるもの」に絞っていくイメージです。

これは、外せる家計への立派な一歩ですよ。

STEP4:一般補償→限定補償に切り替える(自損は自腹と決める)

車両保険には、大きく2つの種類があります。

  • 一般補償…相手のいる事故、自損事故、自然災害など幅広くカバー
  • 限定補償「自分でぶつけた(自損事故)」はカバーされなくなる、そのぶん保険料が安いタイプ

なんだかんだ、自分でぶつけて車両保険を使うパターンが一番多いので、限定にすることで保険料をグッと抑えられます。

「自分でぶつけたときは自腹。でも、もらい事故・盗難・台風などには備えておく」

STEP3よりさらに一段、貯金で背負う範囲を広げるステップですね。

ちなみに限定補償でも、飛び石によるガラスの破損や、洪水での水没による全損は出ることが多いです(範囲は保険会社ごとに違いますので、切り替え前に確認してくださいね)。

STEP3の免責と、STEP4の限定補償。

この2つの具体的な設定方法や、私が実際に選んだときの話は、こちらの記事で詳しくお話ししています。

【もっと安く!?】自動車保険の見積もり比較の後に検討→車両保険のテクニック2選車両保険の保険料を抑える応用テク2選。「限定補償」と「免責額アップ」を、運転習慣やリスクに合わせて使う方法を、元ディーラー営業が紹介。見積もり比較の次の一手に。...

STEP5:浮いた差額を「クルマ貯金」に育てる

ここが一番大事なステップです。

STEP2〜4で浮いたお金を、そのまま生活費に溶かさず、「もしもの修理・買い直し用のクルマ貯金」として別に育てていきましょう。

このクルマ貯金が育っていくと…

  • 小さな傷 → 自腹で直せる(免責が怖くない
  • 自損事故 → 貯金で何とかなる(限定補償が怖くない
  • 全損 → 買い直せる(車両保険そのものが、いらなくなる

そうです。

このクルマ貯金こそが、「自分専用の車両保険」になっていくんですね。

保険料として掛け捨てるのではなく、自分の口座に貯める。

使わなければ、そのまま自分の資産です。

「外しどき」は、時間が連れてきてくれる

車両保険の外しどき|車の価値が下がり貯金が育つ2本の線が交差する時

ここまでのステップを踏みながら待っていると、嬉しいことに、時間があなたの味方をしてくれます

  • 車の価値は毎年ざっくり10〜20%ずつ下がっていく…つまり「全損で失う金額」がどんどん小さくなります
  • クルマ貯金は毎月育っていく…つまり「背負える金額」がどんどん大きくなります

失う金額が下がり、背負える金額が上がる。

この2本の線は、必ずどこかで交差します。

そこが、あなたの「外しどき」です。

目安としては、こんなタイミングですね。

  • 車の価値(車両保険の保険金額)が100万円を切ってきた頃
  • クルマ貯金が「車の価値」を超えた頃
  • 10年・10万kmが見えてきた頃

古くなった車は、実は「失うものが小さい」という最強の状態なんです。

このあたりの考え方は、こちらの記事で詳しくお話ししています。

【えっ!?】車は10年10万kmで寿命?車屋さんは言いづらい『本当の判断基準』 🥲「うちの車、もう10年・10万km。そろそろ寿命かな…」😂「車屋さんで『そろそろ買い替えどき』って言われた」🤔「周りも乗り替えてるし...

ご自身が「もう外していい人」に当てはまるか確認したい方は、こちらもどうぞ。

【いらない!?】もう高い保険料とさよなら、車両保険が必要ない人の特徴6選車両保険は本当に必要?貯蓄や車の価値しだいで外せるケースもあります。車両保険なしでも安心な人の特徴6つを、元ディーラー営業×元1級整備士が保険料とのバランスで整理します。...

卒業した後は、もうこの悩みに戻らない

無事に車両保険を卒業できたら、最後にもう一つだけ。

次の車は、「車両保険なしで気楽に乗れる範囲」で選んでみてください。

つまり、「もし全損しても、貯金で買い直せる車」を最初から選ぶということです。

そうすれば、車両保険をどうするか、もう二度と悩まなくて済みます。

車って、買った瞬間の選択が、その後の保険料・維持費・心の平穏まで全部決めてしまうんですよね。

予算の考え方はこちらの記事でどうぞ。

【まずはマネするだけ!】「スプシ付き」車購入の失敗しない予算の決め方を解説車の予算、何となくで決めていませんか?購入費+維持費を見える化するスプレッドシート付きで、失敗しない予算の決め方を、元ディーラー営業×元1級整備士が紹介します。...

それでも「外さない」選択も、否定しません

車両保険なしで悔やまれる3つのケース|当て逃げ・相手が無保険・盗難

最後に、両論をお伝えさせてください。

ここまで「外せる家計を目指しましょう」とお伝えしてきましたが、理解した上で「付けておく」選択も、間違いではありません

私自身、このブログでは「車両保険はどちらかと言えばオススメ派」としてお話ししてきました。

特に、車両保険なしで悔やまれるのは、この3つのケースです。

  • 当て逃げ(相手が特定できない)
  • 相手が無保険(払ってもらえない)
  • 盗難

自損や自分の過失なら諦めもつくのですが、この3つは「相手の悪意」ですので、お金の面だけでも保険で癒されたい…という気持ちは、痛いほど分かります。

白状すると、私の妻はよく車をぶつけるので、長いあいだ車両保険に入れていました。

今のところ、払った保険料以上に保険金をもらっています…おかげさまで(笑)

まぁ、そうは言ってもその分の保険料を払ってきたわけですから、本末転倒なんですけどね😅

大切なのは、「何となく」ではなく、納得して選ぶこと

納得した選択なら、付けても外しても、どちらも正解です。

車両保険がオススメな方の特徴は、こちらでまとめています。

【必要!?】いらない人にも一度は読んで欲しい車両保険がオススメな人の特徴5選車両保険はいらない、と決める前に。貯蓄・新車・運転に不安など、付けておくと安心な人の特徴5つを、元ディーラー営業×元1級整備士が保険料と価値のバランスで解説します。...

まとめ:外す前に、今日できる小さな一歩から

今日のお話をまとめます。

  • 車両保険は「外せる家計」を目指すのが理想。でも、いきなりジャンプしなくていい
  • ものさしは「明日全損しても、貯金で無理なく買い直せるか?」
  • STEP1:差額と車の価値を知る
  • STEP2:保険会社ごと見直す
  • STEP3:免責金額を入れる
  • STEP4:限定補償に切り替える
  • STEP5:浮いた差額をクルマ貯金に育てる
  • 車の価値は下がり、貯金は育つ。2本の線が交差したところが外しどき
  • 次の車は「車両保険なしで気楽に乗れる範囲」で選べば、もう悩まない

車両保険は、「付けたら一生」でも「外したら負け」でもありません。

車の価値と、あなたの家計に合わせて、付けたり外したりする道具です。

AIは「外しましょう」と正解を教えてくれます。

でも、その階段を一段ずつ降りる方法は、現場にしかありません。

今日の帰り、保険証券を開いて、STEP1の2つの数字を見てみてください。

その小さな一歩が、外せる家計への階段の1段目です。

💡STEP2の「保険会社ごと見直す」は、今日からできて一番効きます

車両保険を付けたままでも、比べるだけで保険料が下がることがあります。

比較は無料ですので、まずは今の保険料と並べてみてくださいませ。

保険の見直し全体の流れは、こちらにまとめています。

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ABOUT ME
ピゴス
ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、コメント欄や「X」などでいつでもメッセージを承っております。お気軽にどうぞ!