今回のお悩み

修理に10万円かかると言われた。

車検も近いし、この先も修理が続くなら、もう買い替えたほうがいいのかな。

見積もりの金額を見ると、修理代そのものより、この先もこういうことが続くのかなという心配のほうが重くなるものです。

長く乗ってきた車なら、直したい気持ちとここで区切りたい気持ちの両方があって、なかなか決められません。

見積もりの前で手が止まるのは、車のお金をきちんと考えているからこそです。

いま私が通勤と普段使いに乗っているのも、50万円で買った10年落ちの中古車です。

ネットで調べると、修理代が何万円を超えたら買い替え、という目安も見つかります。

では、車の修理代がいくらなら、買い替えたほうがよいのでしょうか?

✅ 結論からお伝えします

車の修理代がいくらなら買い替えたほうがよいかに、どの車にも共通の金額はありません。

線は車ごとにあって、今の車と同じくらいの年式と走行距離の車を、修理代で買えてしまうかどうかです。

その線より下なら、直すお金と買い替えるお金を、乗る年数で割って比べると決めやすくなります。

10万円の修理であと2年乗るなら1年あたり5万円で、250万円の車を10年乗るなら1年あたり25万円です。

見積もりを出したお店で、ほかに近いうちに交換が必要なところがあるかを聞くと、あと何年乗るかの見当がつけやすくなります。

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著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

修理代がいくらなら買い替え? 決まった金額の線はありません

修理代の目安として、10万円や20万円、50万円といった数字を見かけることがあります。

ただ、同じ10万円でも、5年目の車と15年目の車では意味が違います。

修理は買い替えのきっかけにはなっても、理由にはならないことが多いと私は考えています。

金額の線として1つだけ持っておくなら、修理代だけで、今の車と同じような車を買えてしまうかどうかです。

その金額を超える修理が出てきたら、買い替えの区切りと考えてよいと思います。

超えないうちは、直して乗ったほうが損をしにくいです。

見積もりが高いと感じたら、買い替えを決める前に、もう1か所で見てもらう手もあります👇

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買い替えにも、車の代金のほかにお金がかかる

車を買い替えると、車の代金のほかに、税金や手続きの諸費用がかかります。

諸費用の目安は、軽自動車で7〜10万円ほど、普通車で10〜20万円ほどです。

その諸費用だけで、今回の修理代が払えてしまうこともあります。

私は、買い替えこそ、車を丸ごと取り替えるいちばん高額な修理だと思っています。

直すお金と買い替えるお金を、1年あたりで並べる

修理代と買う車の値段は、桁が違うので、そのままでは比べにくいものです。

修理代は一度に出ていくので高く見えて、車の値下がりは少しずつなので見えにくいからです。

そこで、どちらのお金も、そのお金で乗る年数で割ります。

直して乗る買い替える
払うお金修理代
10万円
車の総額
250万円
乗る年数あと2年10年
1年あたり5万円25万円
月にならすと約4千円約2万円

この5万円は、買い替えをなくすお金というより、買い替えを2年先に延ばすお金です。

その2年のあいだに、次の車のお金を貯めたり、ゆっくり探したりできます。

今250万円を払えるかどうかより、毎年25万円の出費が暮らしに見合うかどうかを見ていただきたいんです。

ピゴス
ピゴス

毎月出ていくお金はつい目に入るのに、一度に出る大きなお金は、買い物として別の勘定になりがちです。

これ、私もまったく同じです😅

税金や保険料は、どちらの車にもかかる

車には、ざっくり毎年10万円ほどの税金や保険料がかかります。

買い替えるほうは、25万円と合わせて年35万円ほど、月にならすと3万円ほどです。

今の車にも、税金や保険料はかかります。

13年を超えると税金は少し高くなりますが、修理代と車の総額の差にくらべれば小さいお金です。

直すか買い替えるかを比べるときは、修理代と車の総額だけを並べると、差が見えやすくなります。

年数のたった車は、この先の修理も足して見る

年式が古いほど、毎年なにかしらの修理費はかかるものです。

ひとつ直したら次はここ、というように、順番に来ることもあります。

毎年5万円ほどの修理を足すと、直して乗るほうは1年あたり10万円です。

毎年10万円かかっても、1年あたり15万円です。

それでも、買い替えの1年あたり25万円より小さい計算になります。

あと何年乗れるかは、見ているお店に聞く

直したあと何年乗れるかは、誰にも言い切れません。

整備をやってきた私でも、壊れそうな気配は分かっても、本当に壊れる時期までは読めません。

それでも、修理の見積もりをもらうときに、こう聞いておくと見当がつけやすくなります。

「車に詳しくないので教えてください。ほかに近いうちに交換が必要なところはありますか?」

その車をいま見ている整備士さんの見立ては、カタログの数字よりずっと頼りになります。

車検が近いことは、買い替える理由になりにくい

修理と車検が重なると、一度に出ていくお金が大きくなって、買い替えたい気持ちが強くなります。

たとえば修理に10万円、車検に15万円かかるなら、合わせて25万円です。

次の車検まで2年乗るなら、1年あたり12万5千円です。

車検は、買い替えた車にも回ってきます。

新車でも最初は3年後、そのあとは2年ごとです。

車検の金額だけで買い替えを決めなくても大丈夫です。

次の車が決まっていないなら、今回は直して乗りながらゆっくり探す手もあります。

焦って決めた車に長く乗るより、ずっと安くつくことがあります。

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1年あたりの金額が小さくても、買い替えてよいとき

ここまでの計算だと、直すほうが安く見えることが多いです。

ただ、お金の計算だけで決めなくても大丈夫です。

今回の故障がなかったら、買い替えを考えていたか

欲しい車が見つかっている方や、暮らしが変わって車が合わなくなった方なら、故障を区切りにしてよいと思います。

好きな車に乗ることは、それ自体が立派な理由です。

周りが乗っているからという気持ちが少し混じっていても、責めるつもりはまったくありません。

迷ったら、「誰も見ていなくても、この車に乗りたいか?」と考えてみると分かりやすいです。

はいと言えるなら、それは好きな車です。

直しても、修理が続きそうか

ここ数年、修理が続いて出費がかさんできたと感じるなら、この先の見通しを聞いてから決めても遅くありません。

これまでの修理代を、もったいなかったと思わなくて大丈夫です。

そのお金のぶん、ここまで乗ってこられたからです。

年式がかなり古く、ほかにも不調が出はじめている車なら、直さずに買い替えるほうがよいこともあります。

故障だけで決めない見方は、警告灯の例でこちらに書きました👇

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直すと決めたら、次の修理のお金を先に分けておく

私は、車は修理しながら長く乗るのが基本だと考えています。

直して乗ると決めたら、修理のためのお金を毎月少しずつ分けておくと、次に壊れたときも落ち着いて決められます。

何もなければ、そのまま次の車の資金に回せます。

10年乗ったときにいつ何にお金がかかるかは、こちらにまとめています👇

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今の私の車も、直すより買い直すほうが安くなるほどの故障が出たら、そのときに乗り換えると決めています。

暮らしが変わったときや、乗りたい車に出会ったときも、乗り換えどきです。

そう決めてあるので、古い車でも気楽に乗れています。

直すと決めた方は、ここまでで大丈夫です。

ここからは、買い替えると決めた方へのお話です。

買い替えるなら、今の車は直さないまま売れる

買い替えると決めたら、修理はしないまま手放して大丈夫です。

先に直してから売っても、かけた修理代ほどは買取の金額が上がらないことがほとんどです。

今の車の下取りの金額を見て迷ったら、買取とも比べて決める順番をこちらにまとめました👇

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次の車も、あと何年乗れるかで割る

買い替えると決めたら、次の車も同じ計算で見ます。

割るお金は、車の値段だけでなく、諸費用や用品まで入れた総額です。

中古車は、新車から15年ほどを目安に、あと何年乗れるかで割ります。

5年落ちならあと10年、8年落ちならあと7年ほどと見ておくと安心です。

15年は計算の目安で、寿命という意味ではありません。

売るときの値段がそこそこよい新車なら、10年後にも1割ほど残ると見て、その分を引いて割ります。

8年たった
中古車
新車
車の総額250万円300万円
売るときに
残る見込み
見込まない30万円
乗る年数あと7年10年
1年あたり36万円ほど27万円

中古でも値段が下がりにくい車なら、新車のほうが1年あたりは安くなることがあります。

もちろん、中古車も修理しながらなら、7年より長く乗れます。

今の車はセンサーやモーター、コンピューターが増えて、いつ壊れるかが分かりにくくなっています。

修理にお金がかかるかもしれないことは、買う前に見ておくと安心です。

中古車を探している方を否定する話ではありません。

ただ、新車との値段の差が小さいなら、中古車を選ぶ意味は小さくなると私は考えています。

予算を年数で割る考え方は、家族の車の例でこちらにも書いています👇

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人気のミニバンは、中古でも値段が下がりにくい

買い替え先に人気のミニバンを考えている方は、中古の値段が下がりにくい点を先に知っておくと安心です。

高く売れる車は、中古で買うときの値段も高くなるからです。

アルファードのように、10年たっても値段が下がりきらない車もあります👇

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何年落ちと決めずに、新車と未使用車と中古の見積もりを並べて、年数で割って比べるのがおすすめです。

ことばのメモ

未使用車は、お店の名義で登録だけされて、まだ人の手に渡っていないほぼ新車の車です。

同じ予算なら、ひと回り小さいシエンタやフリードの新車も候補に入ります。

ミニバンかSUVかで迷っている方は、こちらで比べています👇

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売るときの値段は、当てにしすぎない

どうせ買うなら、数年後に高く売れる車を選びたいと考えるのは自然なことです。

ただ、数年後にいくらで売れるかは、プロでも読み切れません。

中古車の売るときの値段(リセール)は、新車以上に読みにくいものです。

中古で買うなら、売るときの値段はおまけくらいに見ておくと、ちょうどいいと思います。

比べるなら、売る値段より、買ってから売るまでに減る金額です👇

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お金の面だけで見ると、短い間隔の乗り替えで得をし続けるのは難しいと私は思っています。

車でお金がいちばん減るのは、諸費用と値落ちが重なる乗り替えのときだからです。

好きで乗り替えているなら、それはそれでよいと思います。

中古で買うなら、まず認定中古車から見る

車に詳しくない方に、私がまずおすすめしているのは、ディーラーの認定中古車です。

認定中古車は、ディーラーが点検や整備をして、保証をつけて売っている中古車です。

買ったあとに不具合が出ても、面倒を見てもらえることが多いです。

そのメーカーの車にはくわしいので、数年後の売るときの値段を聞いてみるのもよいと思います。

ほかのお店より少し高く見えることはあります。

もっと安く買う方法もありますが、そちらは車を見分ける知識やコツが必要になります。

認定中古車をすすめる理由は、こちらでくわしくお話ししています👇

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まとめ:金額の線より、1年あたりのお金で比べる

  • 修理代がいくらなら買い替えかに、どの車にも共通の金額はない
  • 持っておく線は、修理代で同じくらいの車を買えてしまうかどうかの1つ
  • 直すお金と買い替えるお金は、乗る年数で割って並べる
  • 税金や保険料と車検は、どちらの車にもかかる
  • 故障がなくても買い替えたかったなら、故障を区切りにしてよい
  • 買う車は、諸費用まで入れた総額を、あと何年乗れるかで割る
  • 中古で買うなら、まず認定中古車から見て、売るときの値段はおまけくらいに

直しても買い替えても、1年あたりで比べて決めたなら、それで十分だと思います。

修理代と車検が重なった時期は、決めるまでがいちばんしんどいものです。

迷っている途中でも決めたあとでも、コメント欄で教えていただけたらうれしいです。

この記事で参考にした情報

※車の諸費用は見積書でおよそ軽自動車7〜10万円・普通車10〜20万円(2026年10月に確認)・車の重さや登録する月、下取りのしかたで変わる

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ピゴス
ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、記事の下のコメント欄でいつでも承っております。ニックネームもメールアドレスも要りませんので、お気軽にどうぞ!