ホイールやグリルまで仕上がった車がお店に並んでいると、すぐにでも乗りたくなります。

でも見積もりを見ると、定価より高い金額が並んでいます。

自分でカスタムしたほうが安いのでは、この値段で買って後悔しないか、と迷ってしまいます。

私自身は、まずそのまま乗ってみて、長く楽しみたいと思えたら少しずつ手を加えていくタイプです。

ただ、もう仕上がった車を長く楽しむのも、正解だと思っています。

✅ 結論からお伝えします

どちらで買うかは、金額より先に、仕上がった姿が好きなのか、少しずつ仕上げていく過程が好きなのかで決めると迷いにくいです。

金額は、車の本体とカスタムの部品を分けて、支払総額で比べます。

RAV4の完成車と新古車の見積もりを並べると、カーナビの分まで入れて、完成車のほうが約51万円高くなりました。

その範囲に部品と取り付けが収まるかどうかが、分かれ目でした。

コンプリートカーの専門店で買うのは、悪いことではありません。

ただ、カスタムの部品はメーカーの保証の外になるので、部品の保証をどこが持つのかと、気になるところは、買う前にお店に聞いておくと安心です。

著者:ピゴス - 元1級整備士×元ディーラー営業マン(整備12,000台/販売500台/年300件相談対応)

まずは、いただいたご相談です

まずは、今回いただいたご相談の内容です。

車の購入のことで、ご相談があります。

検討しているのは、トヨタのRAV4のアドベンチャーで、メーカー希望小売価格は3,684,000円です。

いまは生産が止まっていて、いつ買えるか分からないので、中古車で考えています。

買ったら、いろいろとカスタムをしたいと思っています。

コンプリートカー専門店で見積もりを取ってもらったところ、ホイールとタイヤとフロントグリルがカスタムされていて、販売価格は3,980,000円でした。

2022年式で、走行距離は12kmです。

気になっているのは、標準装備のディスプレイオーディオが付いていないので、12万円くらいのカーナビを付けないといけないことです。

カタログで調べると、ディスプレイオーディオなしで注文すると新車の価格から11万円引いてもらえるようなので、よけいに割高に感じています。

ほかにも、カスタムパーツのフロントグリルの金属の部分が錆びていて、新品ではなく中古品なのかなと思いました。

タイヤやホイールも、中古品を付けているのではないかと思ってしまいます。

細かいところでは、フロアマットが付いていなくて、見積もりにはお店のオリジナルのマットが33,000円で載っていました。

ネットで調べると、同じお店のマットが12,000円で出ていました。

フロアマットは置くだけなので、お店では買わないつもりです。

そこで、新古車(2023年式・走行距離6km・本体価格359万円)を買って、タイヤ専門店でホイールとタイヤを、カスタムができるお店でルーフラックと「TOYOTA」の文字のフロントグリルを付けてもらおうかとも考えています。

カスタムの料金込みのコンプリートカー専門店で買うのと、手間はかかっても自分でカスタムするのと、どちらが金額を抑えられるでしょうか。

車のことは何もわからないので、そもそもコンプリートカー専門店で買うのはやめておくのが常識、ということがあれば教えていただきたいです。

ご相談をいただいたのは、2023年の4月です。

コンプリートカーは、お店などがホイールやエアロなどのカスタムの部品を取り付けて、仕上げた状態で売っている車のことです。

新古車は、登録だけされて、ほとんど走っていない車のことで、未使用車とも呼ばれます。

ご相談の2台は、どちらも、ほとんど走っていない車でした。

当時の私のお答えは「カスタムされた車が好きなのか、カスタムしていくのが好きなのか」でした

当時は、ほかの方が先に、費用の比べ方をとても丁寧に答えてくださっていました。

結論は、自分でカスタムするほうが基本は安い、というものでした。

私がお伝えしたのは、費用とは別のことです。

「カスタムされた車が好きなのか?カスタムしていくのが好きなのか?が大切かもしれませんね」。

私自身は、「まずそのまま乗ってみて、こだわりたいところが見つかったり、カスタムしてでも長く楽しみたいと感じられる車だったら、徐々に過程も含めて楽しんでいくタイプ」です。

ただ、少しずつ仕上げていくと、仕上がった姿で乗れる時間は短くなります。

そのため、「もう仕上がった車を長く楽しむという考え方も正解だと思います」とお伝えしました。

見た目のカスタムは、正直に言うと詳しくありません

正直にお伝えすると、私はエアロのような見た目のカスタムには、詳しいほうではありません。

Xでも、「エアロやカスタム系はめっちゃ疎いです」と書いたことがあります。

「見たり聞いたりするのは好きで憧れはありますけどね」とも書きました。

ですので、部品の選び方よりも、買い方とお金と保証の話を中心にお伝えします。

保証と車検に通るかどうかは、メーカーと国の決まりで確かめながら書いていきます。

この記事を最初に書いたとき、Xでは、こんなふうにお伝えしました。

ピゴス
ピゴス

完成形が好きなのか?カスタムしていく変化やワクワクが好きなのか?

どちらにしてもプラスαの高い買い物になります😅

必要かどうかと含めて、自分の価値観と向き合いましょう🚗

どちらを選んでも、カスタムのぶんだけ、車の値段にお金が足されます。

カスタムが自分に必要かどうかから考えても、まったく遅くありません。

金額は、車とカスタムを分けて、支払総額で並べます

どちらが安いかは、車の本体とカスタムの部品を分けて並べると見えてきます。

私はいつも、車の値段は「支払い総額で考える」ようにお伝えしています。

ご相談の見積もりでは、差は約51万円です

完成車は3,980,000円、新古車は本体359万円なので、差は39万円です。

完成車のほうには、ディスプレイオーディオのかわりに、12万円くらいのカーナビを足すことになります。

新古車のほうに標準のディスプレイオーディオが付いていれば、差は約51万円に広がります。

約51万円の中に、ホイールとタイヤ、ルーフラック、フロントグリルの部品代と取り付けの工賃が収まれば、自分でカスタムするほうが安くなります。

しかも新古車のほうは、2023年式で、1年新しい車です。

フロアマットは、どちらで買っても自分でそろえるおつもりだったので、差には入れていません。

登録の費用などの諸費用はお店によって変わるので、最後は支払総額の見積もりを2枚並べて確かめます。

部品だけなら、自分でそろえるほうが安くなりやすい

部品だけで比べれば、自分でそろえるほうが安くなることが多いと思います。

別のご相談で、中古車屋さんの冬タイヤのセットが、お店の外で買うより高めだったときも、私は「これ自体は、別に車屋さんの自由なので悪いことではないです」とお答えしました。

「タイヤ専門店ではないので、多少高くなることも理解できる範囲の価格です」。

ただ、自分でそろえるときは、お店を探して、車に合うかを確かめて、取り付けを頼む手間がかかります。

別のご相談では、「手間暇の時間などを考えると、かえって損してしまうのではないか」とお答えしたこともあります。

完成車の値段には、部品を探して取り付ける手間を、お店に任せるぶんも入っています。

コンプリートカー専門店をやめておく常識は、ありません

ご相談者さまは、コンプリートカー専門店で買うのはやめておくのが常識なのか、とも心配されていました。

私は、そんな常識はないと思います。

以前Xで、ディーラーの苦手なこととして、「社外品取付」と「カスタム」を挙げたことがあります(もちろん例外もあります)。

カスタムを専門にしているお店は、ディーラーが苦手なところを引き受けてくれる車屋さんです。

そのうえで、買う前に確かめておきたいことがあります。

グリルの錆のように気になるところは、お店に聞いてみる

グリルの錆のように気になるところは、お店に聞いてみるのがいちばんです。

たとえば、「グリルとタイヤとホイールは、新品の部品ですか」と聞いてみます。

タイヤは、側面に刻まれた4桁の数字で、製造された時期も分かります。

中古の部品だったとしても、きちんと説明してもらえれば、値段に納得できるかどうかの材料になります。

答え方を見れば、そのお店がお客さんにどう向き合っているかも分かります。

聞いた答えや約束は、メールやメッセージのように、あとから見返せる形で残しておくと安心です。

カスタムの部品は、メーカーの保証の外になります

トヨタの保証書には、トヨタの出荷後にトヨタ以外の者が取り付けた部品や、改造が原因の不具合は、保証修理をしないと書かれています。

※トヨタの保証書(自家用乗用車・2026年1月30日版)より(2026年10月に確認・保証の内容は車種や年式で違うことがあります)。

ただ、車ぜんたいの保証がなくなるわけではありません。

外れるのは、取り付けた部品と、その部品が原因になった不具合です。

私も別のご相談で、「警告灯が付いた時に、どっかで付けてきたキャンセラーが原因だと言われても、保証は効きません」とお答えしたことがあります。

コンプリートカーで買うなら、カスタムの部品の保証をお店がどこまで持ってくれるのかを、買う前に聞いておくと安心です。

自分でカスタムする場合も同じで、部品と取り付けの保証は、それぞれ買ったお店と頼んだお店になります。

トヨタの販売店で取り付けたトヨタの純正用品なら、取り付けた日から3年間、6万kmまでの保証があります。

※トヨタのよくある質問(販売店装着オプションの保証期間)より(2026年10月に確認・保証の期間が違う用品もあります)。

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登録ずみの車は、メーカーの保証を引き継ぐ手続きをします

完成車も新古車も、すでに登録されている車です。

トヨタの保証は、新車として登録した日から数えて、一般保証が3年間(6万kmまで)、特別保証が5年間(10万kmまで)です。

トヨタの販売店以外で買ったときは、トヨタの販売店に車とメンテナンスノートを持っていくと、残りの期間の保証を引き継げます。

メンテナンスノートが無いと引き継げない決まりなので、車と一緒に受け取れるかを、買う前に確かめておくと安心です。

※トヨタの保証書(自家用乗用車・2026年1月30日版)の「二次保証」より(2026年10月に確認)。

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自分でカスタムするなら、決めておきたいこと

タイヤとホイールは、その車に付くと確かめられたものを

ホイールは、デザインの違いだけで、「ホイールがボディよりはみ出て、車検に通らない」ことがあります。

数字の上では合っていても、「ホイールのスポークのデザインなどで、ブレーキと干渉する」こともあります。

国土交通省も、タイヤやホイールが車体からはみ出すことを、不正改造の例に挙げています。

※国土交通省「不正改造の具体例」より(2026年10月に確認・車体やブレーキとの干渉にもふれられています)。

ですので、私は、その車に付くと分かっているタイヤとホイールを見つけて買うことをおすすめしています。

大手のタイヤ専門店は、自分のお店のホイールがどの車に合うかの情報を持っているので、車種を伝えて選んでもらうと安心です。

車に詳しくない方が社外品を選ぶと、「間違って車検に通らないなどのトラブルに巻き込まれてしまう恐れがある」からです。

買った部品を持ち込んで取り付けてもらう方法と、そのときに確かめておくことは、こちらでお話ししています👇

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カーナビは、何を求めるかで選びます

完成車にディスプレイオーディオが付いていない件は、「何にお金を使いたいか?」で考えます。

地図はスマホのアプリで十分なら、ディスプレイオーディオで足ります。

2026年のご相談では、ディスプレイオーディオは本体で3〜9万円、社外ナビは本体で10万円からとお答えしました。

一方で、「新車の保証がある新車のうちは、電装品関連は純正にまとめておくというのは良い選択の1つです」。

「ただ、金額があまりにも違う場合などは、安く上がる社外品も候補に入れても良いと思いますよ」。

フロアマットは、自分でそろえて大丈夫です

フロアマットは、ご相談者さまが決めていたとおり、自分でそろえて大丈夫だと思います。

別のご相談でも、「フロアマットは社外品でも大きく満足度は下がりません」とお答えしています。

見積もりに載っている用品は、お店によっては外してもらえないこともあります。

外してもらえないときに、どう考えればいいかは、こちらでお話ししています👇

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ご相談者さまの、その後

ご相談者さまは、費用の比べ方を答えてくださった方に、「セルフカスタムも検討してみます」とお返事されていました。

私のお答えには、「納車の際はご報告させていただきます」とお返事をいただいています。

どちらを選ばれたのかは、残念ながら分かっていません。

完成車でも、自分で仕上げていく車でも、納得して選ばれていたらうれしいです。

まとめ

  • 完成車か、自分で仕上げるかは、仕上がった姿が好きか、仕上げていく過程が好きかで決めると迷いにくい
  • 金額は、車の本体とカスタムの部品を分けて、支払総額で並べる
  • ご相談の見積もりでは差は約51万円で、その中に部品と工賃が収まるかが分かれ目
  • コンプリートカー専門店をやめておく常識はなく、気になるところはお店に聞いてみる
  • カスタムの部品はメーカーの保証の外になるので、部品の保証をどこが持つかを先に聞く
  • タイヤとホイールは、その車に付くと確かめられたものを選ぶ

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ギリギリ昭和生まれ、2児のパパとして奮闘中…空いた時間に車の情報発信や質問に答えている管理人のピゴスです! クルマ好き歴30年以上、気付けば1級自動車整備士(笑)元、国産自動車のディーラーの営業マンです。 過去に車を整備したり販売させていただいたりする中で、車を移動手段と考えている方にこそ、様々なお悩みがあることに気付きました。そう言った悩みのある方が、知らないがゆえに損してしまうことがないようにこのブログを立ち上げました。少しでもみなさまのお悩みに寄り添った内容を発信できればと考えております。 取り上げて欲しい題材、個別のお悩みなど、記事の下のコメント欄でいつでも承っております。ニックネームもメールアドレスも要りませんので、お気軽にどうぞ!